お薦め度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
香港映画界で大暴れ中のレニー・ハーリン監督で贈る検視監察医VS武装集団のオールナイトバトルチェイス!
作品紹介
2020年1月10日公開
今回ご紹介するのは、レニー・ハーリン監督が香港で撮影した純粋な香港アクションサスペンス作品です。
それでは、まずはあらすじから、
大雨に見舞われた香港のクリスマスイブ。
監察医のニック(ニック・チョン)は助手のリン(ヤン・ズー)とともに夜間勤務についていた。
そんな時突然覆面マスク姿で武装した男3人が院内に侵入してきて銃を突き付けられリンを人質にとられてしまう。
電話線などの外界との通信は遮断され、要求をのまないとリンは殺されてしまう。
その要求に疑念を抱いたニックは犯人達の要求に応じながら、脱出を図るべく心理戦に持ち込んでいく。
果たして、ニックとリンの運命は!?そして犯人たちの目的と正体とは?
レニー・ハーリン監督は(カットスロートアイランド)の大赤字で失速してしまいましたが、
低迷期を経た事で、大作ではないが手堅く楽しめるエンターテイメント作品を連発する事が多くなったように思います。
本作ぐらいの規模の作品が、一番監督の良い部分を引き出せるのではないでしょうか。
本作はニック・チョンとリッチー・レン主演という事で香港映画では有名スターの起用で大作級ですが、
恐らく、監督とその2人のキャスティングに予算の大部分が投入されたかと思います。
ですので内容は建物内(少しだけ近隣にも出ますが)での武装3人組と監察医2人(プラス警備員1人)の追いかけっこにつきます。
リズム良くアクションが続くのですが、どうしても限定された空間での追跡劇という事で展開がしにくく、
建物を出たり入ったりの結果コメディのような描写になってしまうシーンも散見されました。
2人のキャラクターもあまり掘り下げる事なくストーリーが進んでしまいますので、
単純な善人と単純な悪人としか映りませんでした。
正直この実力派2人ならもっと深い人物像を作れたはずなのでもったいないです。
それと予想外にヒロイン役ヤン・ズーがアクションで活躍していました。
結構なシーンで本人がハードなアクションシーンをこなしているようでした。
本作中では一番体当たりで奮闘していたと思います。
今後はもっとアクション路線でも活躍しそうです。
それにしても近年広東語による生粋の香港アクション映画がめっきり少なくなってしまいましたので、
本作のような作品が映画館で公開されることも少なくなってしまいました。
80年代、90年代のころの作品のような、予算は無くても気合で乗り切っていたような香港映画を思い出し、
懐かしみながら、また本作のような生粋の香港映画が見れることを楽しみにしています。
作品情報
2019年製作 中国・香港製作 香港アクション 未体験ゾーンの映画たち2020にて上映 第43回香港国際映画祭オープニング上映作品
監督 レニー・ハーリン 製作総指揮 アラン・リッシュ、ピーター・リッシュ
出演 ニック・チョン、リッチー・レン、ヤン・ズー
スタッフ・キャスト
監督は(ダイハード2)、(クリフハンガー)などのハリウッド大作から近年はジャッキー・チェンの(スキップトレース)など香港映画系の作品の多いレニー・ハーリン。
出演は(激戦ハート・オブ・ファイト)、(ビーストストーカー)、(エレクション)シリーズなど一時のコメディアンぶりが嘘のように演技派に変身したニック・チョン
(星願)などの純粋無垢なアイドル的イメージからジョニー・トー監督作品(ブレイキング・ニュース)、ジョニー・トー製作作品(やがて哀しき復讐者)などの男臭いイメージに転身を遂げたリッチー・レン。
テレビシリーズ(龍珠伝ラスト・プリンセス)でのヒロイン役が好評のヤン・ズー。
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