おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
セクシーな女スパイが華麗なガンさばきで、悪漢を次々と倒していくレディースアクション、、、、、、、ではなく、何故か近年の中国作品で出番の多い、香港映画では目立たないマイケル・トン完全主演の72分間ずっと逃げ続けるだけの香港映画っぽい作品!!後半、ちょっとだけ女子に助けてもらいます!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、マイケル・トンが逃げ続けるアクション作品です。
それでは、あまずはあらすじから、
武器商人のリー(レイ・チーホン)が、大量破壊兵器のスイッチを護送中に正体不明の武装テロリストに襲撃された。
護衛任務に就いていたウェン(マイケル・トン)は、リーから起爆スイッチを託され、その場を後にするが、
テロリストと、テロリストと共犯と思われた警察からも追われる身となってしまうのだった!?
古くは本作と邦題も似ているカレン・モク主演の(セクシー&デンジャラス欲望の街・女古惑女)や、サモ・ハンも出演している(ゴッド・オブ・ウォー神戦)、
最近ではチウ・マンチェク主演の亜流っぽい(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ南北英雄)、そして全然イップマンっぽくない(イップマン九龍)(詳しくはこちら)等、
香港出身で、香港映画では特に目立つ存在でもないのに、何故か近年中国作品でよく見かけるベニー・チャンに次ぐ存在、マイケル・トン主演の現代アクション作品です。
近年の中国作品に登場する香港出身キャストは、実際に中国で人気があるから起用されているのか、それとも何か他の中国映画界独自のルールがあって起用されているのか全く分かりません。
一応(イップマン九龍)リリース時のメーカーの宣伝文句では詠春拳を学んだ、という事が売りになっていましたが、
そういう要素は(イップマン九龍)でも本作でも全く見受けられません。
そんな突然の人気者(?)マイケル・トンの完全主演作品になります。
DVDジャケットイメージから女性エージェントを支える頼れる相棒、といった感じですが、女性アクション要素は、後半のほんの少しだけになります。
あまりにミスリードが過ぎる気がしますが、本国版のポスターデザインそのままなので、どうしようもありません。
で、そんな男臭いキャストが主演している男性アクション物語は、(男たちの挽歌)で悪役シンを演じていたレイ・チーホン演じる武器商人が、
かなりの規模に被害をもたらす弾頭の起爆装置が入ったアタッシュケースを護送し、そのレイ・チーホンのボディガードとしてマイケル・トンが同じ車に乗車しているシーンから始まります。
で、始まって早々に武装テロリストによる襲撃を受けて、サッサと制圧されて、レイ・チーホンは弾頭スイッチを守るために自分の命を投げ出してマイケルとんにアタッシュケースを託します。
で、早速テロリストVSマイケルとんのチェイスが始まるっ!
、、、、、、
、、、、、、
という、展開がずっと続きます!!
72分間!!
しかも、いつものようにいきなり物語が始まります(というより既に始まって暫く経っている感じ)ので、
レイ・チーホンが何者なのか?マイケルとんは何者なのか?そもそも何をしているいるのか?等の物語に入り込むための重要な説明を全て省いて、いきなり銃撃戦へと雪崩れ込みます。
始まって早々にレイ・チーホンが離脱し、その後少しづつどういう人物なのか?は説明されていきますが、
それでも、とにかく説明不足で、テロリストを追う警察官の中に娘がいて、かねてから武器商人である自分との間で上手くいかなかったけれども、
歳をとったのでもう武器商人は引退して堅気になって娘と平和に暮らしたい、という都合の良い過去の映像が流れますので、
一応善人側に行こうとして弾頭スイッチを守っていた、という事が分かります。
という事で、まるで生粋の善人のように離脱していきますが、よく考えると、長年武器商人として悪党組織に武器を卸していた悪人側の人間で、
まだ善人としての功績はほとんど挙げていませんので、はっきり言ってしまうとまだ悪人です。
で、そんな微妙な立場のレイ・チーホンからスイッチ入りのアタッシュケースを託され、テロリストから逃げているマイケルとんは、警察の調べで元特殊工作員で、類まれなる戦闘能力を持っている事が分かります。
ですので、マイケルとんもテロリストと共犯なのでは?という事で、テロリストと警察両方に追われる身となる、という香港映画でありそうな展開になっていきます。
ただ、やっぱり説明不足というか、アクションをメインで見せたい、という想いが前面に出過ぎている上に短い上映時間なので、
レイ・チーホンのひととなりの説明のように、後付けで実は、、、的な説明を薄めに挿入するというパターン(この過去のフラッシュバックの繰り返しという描き方は短い作品に顕著で、恐らく短い上映時間でまとめるために、
順番通りにしっかりと描くのではなく、あえてフラッシュバック的にちょっとづつ断片的に振り返る事で、説明シーンを短く済ませようとしているのだと思われます。)ですので、
マイケルとんが、結局何者で、どういう組織のどういう位置にいる身分の人物なのか?等は、良く把握できずに、
途中助けてくれるカイ・ディエ(ポスターで主演の様に扱われている役柄)演じる女性エージェントも、敵として登場しながらも、一応元カノっぽく、組織に家族を人質に取られているので、
アタッシュケースを奪わなければならない、という言葉の説明だけではどう考えてもしっくりこないような要素を、それでも映像で描く事なく、マイケルとんの逃避行だけが描かれていきます。
そんなヒロインが登場する辺りから、急激に女子率が高くなり、中盤戦闘の最中にアタッシュケースを元カノに託し、マイケルとんは、、、!?
という、いよいよレディースアクション展開に突入するのか?と思いきや、、。
またしてもフラッシュバック形式で、実はマイケルとんはケースは託したけれども、その後こっそり生き延びていた、
という、見ている側も、まさか、マイケルとんが死んでいた設定になっていた、とは誰も気付かないようなあっさりした描き方で、
結局マイケルとんが主役にわずか数分で返り咲きます。
という事で、香港映画っぽい現代アクションにはなっていますが、根本的にスカスカすぎるドラマによって、
マイケルとんが銃を撃って隠れながら走っているシーンしか印象に残らない、独特の作品となっていますので、武侠作品に食傷気味の方等、気分転換にご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
因みに、レイ・チーホンの娘役は、SNH48(AKB48姉妹グループ)7期生ジャン・ヤーマンという事で、人気のアイドルです。
あと、説明不足過ぎて理解できなかったのですが、このマイケルとんが所属している組織、、、。
、、、、、
これはスパイ組織なのでしょうか、、?
諜報活動等はしてなさそうですし、ただの裏世界のなんでも屋に思えるのですが、、。
だとしたら、この邦題は、、、、。
作品情報
2022年製作 中国製作 アクション
監督 ジン・ハオ
出演 マイケル・トン、カイ・ディエ、レイ・チーホン、ジャン・ヤーマン
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