【中国映画】リベンジ・クィーン己封神:妲己(封神 妲己THE QUEEN)72分

投稿者: | 2022年10月7日

おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆

人気小説(封神演義)を角度を変えて、【ツインズ】のジリアン・チョンを主演で映像化した、駆け足過ぎて総集編のような内容の武侠ファンタジー!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、香港のアイドルユニット【ツインズ】のジリアン・チョンが主演した(封神演義)の映像化作品です。

それでは、まずは、あらすじから、

猿の妖怪の攻撃によって一族を滅ぼされた九尾は、一族の復興のため、命を落としたばかりの美しい娘・妲己の体に乗り移り新たな人生を歩み始める。

それから、五年、商国の王に見初められた妲己は、ついに妻として迎えられ皇后となる。

しかし、そこへ妖気を感じ取った仙人、姜子牙が現れ正体を暴こうとするのだった!?

香港のアイドルグループ【ツインズ】のジュリアン・チョン主演の(封神演義)の映像化作品です。

主役が女性なので、封じられる側の女妖怪に目線を変更し、いつもの主人公である姜子牙は、ライバル的な立ち位置で登場します。

で、一族を滅ぼされた九尾の狐であるジュリアン・チョンが、妹の蛇妖怪二人と共に、命を落としたばかりのある国の王の娘、妲己として蘇ります。

で、そのまま娘として新たな人生を歩み始め、5年後に商国の王に見初められて妻として迎えられて皇后となり、

そのまま商国を乗っ取る流れになっていきます。

で、妖怪退治に現れた姜子牙と激闘を展開するという大筋なっています。

大筋の流れは、いつもの(封神演義)ではあるのですが、例によって72分という、あっという間の上映時間ですので、

全てのシーンが非常に駆け足で、説明などは必要最小限よりちょっと下ぐらいですので、長いテレビドラマの総集編のように、どんどん物語の時間経過の速度が上がっていきます。

九尾の狐として初登場して、他の妖怪との激闘を生き延びて、他国の死んだばかりの娘の身体を乗っ取って復活し、そこから別の人生を歩み始めてあっという間に5年が経過している、

という物語上、メインで描かれる時間軸までの駆け足感がまず物凄く早く、数カットで5年が経過してしまいますので、

数カット先では九尾の狐の女王だったジュリアン・チョンが、数カット後には、人間の王の娘の姿で既に5年が経過している、

という瞬きしている間に役柄さえも間違えそうになるぐらいに時間の経過の早い構成になっています。

本当の意味での瞬き厳禁です。

展開が速すぎる、、、。通常の映画の半分ぐらいの時間しかないので、当たり前ですが、、。

で、人間の男性と知り合って嫁いで幸せになる、という事が目的だったジリアン・チョンは、商国の王と結婚し、

普通に陰から助言するだけの存在だったはずなのに、何故か、家臣などから王を惑わす悪女扱いされてしまいます。

で、不吉なことも重なり、さらにいつの間にか、何故か王が、ジリアン・チョンに惑わされて国を亡ぼすような愚行に走っている、という流れになっていきます。

要するに国の支配を目論む悪女が、王を操って影の支配者となるような、悪女ものの流れにいつの間にか変わっていきます。

い、、、いつの間に、、、

意外です。

そんな流れになるなんて、ジリアン・チョンも意外そうですが、観ている側も意外です。

キレた!

で、急に後半は何故か悪女になってしまったジリアン・チョンが姜子牙と再び激闘を繰り広げる、という流れになっていきます。

要するに、ただ幸せを求めて嫁いだはずの純粋な心を持つ妖怪、九尾の狐が、王政に関わるうちに心の奥底にある野心や闇の部分に取り憑かれて、

やがて国を亡ぼすような悪女と化してしまう、、、、

という純粋な心を持っていた妖怪が、間違った道を歩んでしまって、やがて手痛いしっぺ返しを食らう、という教訓めいた物語を想定しているようですが、

物語上の重要な主人公の心の動き等を、総集編的にバッサリとカットしてしまって、話の大筋だけを描いているために、

急に主人公の立ち位置が善人から悪人に変わってしまう、という極端な描き方の作品となっています。

しかも、そのキャラクターを演じているのがジリアン・チョンですので、余計に勿体ない扱いとなっています。

というより、もしかするとジリアン・チョンであるがために、色んな制約があったのかもしれません。

で、そんなジリアン・チョンの心の変化を描かずに、代わりに少ない上映時間の残りの部分で、本来の主人公である姜子牙のドラマが描かれます。

演じているのは(レジェンド・オブ・ドラゴンテイマー降龍十八掌)等への出演や、チャウ・シンチーの(新喜劇王)や、(海洋天堂)、(孫文の義士団)等の大作映画の助監督等のスタッフ側としても活躍しているリウ・デイで、

癖のある風貌とキャラクターに、慣れるまで少し時間がかかりますが、慣れてしまうと意外に魅力的で、

ひょうひょうとしていて、やる気が無さそうながらも、意外に実力派、というこれまでの姜子牙のイメージを覆すような珍しいキャラクター像となっています。

リウ・デイ
リウ・デイ

アクションとしては、いつものCGメインで武術的な見せ場はそれほどでありませんが、冒頭の武器を使う時のCG表現など、

漫画チックなシーンもあり、なかなか娯楽要素のあるCGアクションとなっています。

この棍棒の棘が、
飛びます

という事で、あまりに駆け足過ぎて、感情移入の隙間さえ無い、といった感じですが、円熟味を増したジリアン・チョンの活躍を観れる作品となっていますので、

香港映画好きの方や、ツインズファンの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

因みに、あまり活躍しませんが、ジリアン・チョンを娶る王役で、チョウ・ユンファ主演の(ゴッドギャンブラーレジェンド)等に出演しているサミー・サムと、

サミー・サム
サミー・サム

既に王の妻となっている第一夫人役で、ドニー・イェン主演ニコラス・ツェー共演の(レイジングファイヤ)(詳しくはこちら)等にも出演しているジーナ・ホーも出演と、

ジーナ・ホー
ジーナ・ホー

香港から3人もキャストに参加している、という香港映画寄りの作品となっています。

それにしても、ジリアン・チョン、当たり前ですが、貫禄付きましたね、、、。

ジリアン・チョン
ジリアン・チョン
ツインズ

作品情報

2021年製作 中国製作 武侠ファンタジー

監督 リウ・ディヤン

出演 ジリアン・チョン、リウ・デイ、サミー・サム、ジーナ・ホー

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