【セガール百烈拳 其の十九】死の標的(MARKED FOR DEATH)94分

投稿者: | 2022年12月11日

おすすめ度 ★★★★☆☆☆☆☆☆

セガール主演第3弾は、ジャマイカの麻薬組織相手に容赦ない鉄拳制裁、ついでに相手の腕の骨を折りまくる(ラピッドファイヤー)、(鉄拳TEKKEN)等の格闘技系アクションで有名なドワイト・H・リトル監督作品!!

作品紹介

1991年6月8日公開

今回ご紹介するのは、スティーヴン・セガールが製作主演したデビュー第三作目の痛快アクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

DEA麻薬取締局の捜査官ジョンは、上司との意見の食い違いから、刑事の職を退職し、故郷のシカゴに帰郷していた。

旧友である現役教師マックスを訪ねると、校内では麻薬の売買が公然と行われ、そのために生徒が犠牲となっていた。

憤りを感じたジョンとマックスは、ジャマイカにある麻薬組織の本拠地に乗り込んでいくのだった!?

ほっそりとした姿で、走り廻っていた頃のセガール主演作品です。

監督はブランドン・リー主演の(ラピッドファイヤー)や、(鉄拳TEKKEN)等の格闘技映画で有名なドワイト・H・リトルで、

本作の数年前に監督した(ハロウィン4ブギーマン復活)で主演して名演技を披露していたダニエル・ハリスセガールの姪っ子役で顔見せ出演もしています。

ダニエル・ハリス

で、主演第三弾である本作は、いきなり、潜入捜査中にダニー・トレホを全速力で走って追いかけているシーンからスタートします。

今となっては、全速力で走るシーンも、ダニー・トレホを玩具のように殴り倒すシーンもまず、観れませんので、

意外と貴重なシーンからのスタートとなります。

若きトレホ

で、散々、感情の赴くままに暴力を加えた後に、結局捜査は上手くいかずに、相棒が殺害されてしまいます。

で、何故か、いつも信心深いシーンの多いセガールは、その捜査の失敗後に教会で懺悔します。

で、毎回、捜査の度に自分が怒りを抑えることができずに、無茶な行動をし、今回は同僚が命を落としてしまった、と懺悔します。

セガール『自分が抑えられないんです、、、』

で、神父は、何を助言するのかと思えば、、、、

『、、、、、』

神父『刑事を辞めなさい。

!!!!

鶴の一声で、刑事セガール、まさかの電撃退職!

で、上司に偉そうな態度で辞職の意を伝えて、故郷に速攻で帰ってしまいます。

トレホとのチェイスは何だったんだ!という感じですが、要するに元アラクレ刑事のセガールが、故郷で悪漢相手に暴れまわる、

というメイン展開に入る前のキャラクター紹介のようなシーンだった、というわけなのですが、それにしてはメイン展開のような描かれ方なので、

本編とは関係ないように思えますが、当時のまだまだ売り出し中だったセガールには、セガール自体を売り出す、という意味合いが大きくあったと思われます。

ヴァンダムドルフ・ラングレン等ライバルとも言えるアクション俳優たちに対してセガールがどういうアクションを見せられるのか、

というセガール自体のキャラクター紹介の意味合いも多く含まれているのかと思われます。

正直、今となっては、セガールのキャラクターは、前半で描かれるようなイメージしかないので、蛇足とも感じてしまいますが、、、。

で、速攻で退職したセガールは、帰郷し、妹と姪っ子を訪ねます。

で、かつての旧友(今は現役教師)を訪ねて、その学内で麻薬が蔓延っている事実を知ります。

で、今現在のセガールであれば、速攻で麻薬の売人を吹っ飛ばしますが、この時期は色んなキャラクターを表情豊かに演じていた時期ですので、

売人にキレそうになるのは、旧友の教師の方で、セガールは、まさかの、なだめ役に徹しています。

なだめ役セガール

刑事時代に、どんなに犯罪を無くそうとしても、結局はどうにもならない、という良く分からない教訓を学んだようで、

悪漢に絡まれても、基本は笑顔で受け流す、というまさかの行動をとります。

なだめ役セガール

勿論、笑顔で受け流しはしても、ちょっとした小競り合いで悪人を懲らしめてしまったがために、報復され、ついには妹家族にまで魔の手が及ぶ、

という感じで、結局は、その根元に存在する麻薬組織を全滅させてやる、という流れになっていきます。

あれだけ、我慢したのに、、、。

結局、暴力に訴えます

そうなると、結局はいつもと同じ流れになっていくのですが、この時期は、既に製作は担当していても、

まだまだワンマンというわけではない、ちゃんとした大人が大勢関わっている時期の作品ですので、セガールだけにバトルを任せるのではなく、

まさかの普通の教師と、なんとなく気の合いそうな現役のジャイカ刑事との3人のカルテットで、

まさかのジャマイカまで乗り込んで、麻薬密売人を吹き飛ばしていきます

沈黙のカルテット
ジャマイカまで行って麻薬組織を叩き潰します

で、そのジャマイカンボスが、呪術師のような怪しい踊りと、日本刀、そして話すときは物凄く近距離まで近づいて、目を剥いて話す

というキャラが立ちすぎている上に、一人と思っていたら実は、、という、まさかの反則設定でセガールに戦いを挑んで、しかも意外にセガールがピンチになる、

という意外の連続のラスボスとなっています。

そのラスボス戦含めて、この時期のセガールアクションは、非常にリアル感が強く、セガールも勿論本気で、殺陣等はその場の空気にある程度任せているようにさえ見えます。

逆に言うとアクション映画的な見栄えと引き換えになっているので、派手さがないような動きですが、セガールのこの時期のほっそりとしつつ、手足が長く身長が高い、

という恵まれた(恵まれていた)体型によって、ぶんるぶるんと手足を振り回すだけでも非常にアクションが大きくなりますので、

地味になりそうな動きが非常に見栄えのするアクションとなっています。

この素晴らしい動きも後年、体型の変化によって、腕を振り回すだけになってしまうので、この時期のアクションは、一つ一つが非常に貴重なシーンとなっています。

因みに、今回セGIRLSとしてジョアンナ・パクラが登場し、いつものようにモテモテになりますが、この時期は、

まだまだ俺様度合いも低く、セガールよりも作品の完成度が優先されていた時期ですので、珍しくベッドシーンにまでは行きません。

ジョアンナ・パクラ

あと、作品とは関係ありませんが、セガールのヘアスタイル、既に(刑事ニコ)(詳しくはこちら)の時期とは大きく事なり、

落ち武者感は薄まって、長めのポニーテールをポスターでもアピールしています。

その辺も本編で意識していたのか、ポニーテールを目立たせるようなカット割り、プラス、アップになる時は、ほとんどのシーンで、おでこから下ぐらいの位置になるように、

極力頭頂部が映らないようなシーンの連続となってました。

色々工夫してますね、、、。

車を運転しながら、前の敵を両手で持った銃で撃つ、というセガールにしかできないアクション

という事で、セガールが飛んで、走って、いつものように殴り倒す、アクティブなアクション満載の勢いのある作品となっていますので、

セガールファンの方や、アクション映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

やっぱり、この時期のセガール作品は面白いですね。

作品情報

1990年製作 アメリカ製作 アクション

監督 ドワイト・H・リトル 製作 スティーヴンセガール

出演 スティーヴンセガール、ベイジル・ウォレス、キース・デイヴィッド、ジョアンナ・パクラ、ダニー・トレホ、ダニエル・ハリス、ケビン・ダン

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