サメストーカー ビギニング (STALKER`S PREY)88分
おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介すいるのは、サメパニックとストーカーサスペンスの融合という、無理難題に挑んさサスペンス作品です。
それでは、まずはあらすじから、
ヨットでボーイフレンドと過ごしていたローラだったが、突然サメに襲われてしまう。
ボーイフレンドは犠牲になるが、偶然近くにいた青年ブルースが救出に入り、ローラは命を救われる。
その後、傷心のローラを気遣うように現れるブルースと次第に打ち解け合うローラだったが、やがてブルースの態度に違和感を覚えていくのだった!?
サメパニックとストーカーサスペンスを融合させたスリラー作品です。
全くの別ジャンルの融合ですので、いったいどういう物語になるのかと期待に胸膨らみますが、、、実際は、
ストーカーサスペンスに少しだけサメが登場する、という展開になるだけで、基本的にはサメパニック要素は、ほんの少しだけ、という、
やっぱりそうか、という内容になっています。
ただ、サメ要素は続編からは、少し強くはなりますので、2作目からは路線変更した、という感じでしょうか。
リリースの順番も前後していて、先に(サメストーカー)がリリースされましたが、おそらく、サメの登場がより濃い2作目を先にリリースして、インパクトを与えておいて、
比較的サメ要素薄めの1作目を後から続編と一緒にリリースする、という戦略ではないかと思われます。
1作目だけ先にリリースしてしまうと、あまりのサメ要素の薄さに続編への鑑賞意欲が無くなってしまうと思われますので、
それを考慮しての前後入れ替えリリースではないかと思われます。
それぐらいに一作目のサメ要素は薄く、シンプルにストーカーが暴走するサスペンス作品となっています。
物語自体の大筋もシンプルで、浜辺で元カノにそっくりな女の子を発見したストーカー男、ブルースが、サメに襲われているその子を助け、
それを理由に近づいていき、やがてその子の通う学校の臨時教師、妹のベビーシッター等、どんどん間合いを詰めていって、
やがて、狂気が暴走する、という感じで、どちらかとういうと、ストーカーと戦う女性主人公の物語、というよりも狙った女性をどんどん侵略していくストーカー主人公の物語、
という感じで、悪役の悪役っぷりがメインで描かれていきます。
ですので、かなりストーカーの方がご都合主義で守られていて、突然教師になったり、ボランティアという名目で、色んな場所に神出鬼没に登場します。
その神出鬼没ぶりが、ある意味本作の魅力、ともいえるかもしれませんが、一応両親が政治家で街の有力者なので、
顔が広い、という理由で、なかなか何でもありな設定となっています。
で、期待のサメは前半の一応主人公の女性との出会いのきっかけとしてのみの登場(一応後半にも少し出ますが)で、
基本的には水辺にさえほとんどいかないのが残念です。
ただ、これは続編以降の路線変更で、少しづつサメ要素は多くなっていきます。
荒唐無稽ぎみの物語ではありますが、サメ要素が薄い分、サスペンス要素はその分高いので、じわじわと女性主人公を侵食していく過程が、より詳細に描かれています。
ですので、サメパニックとしての楽しみどころは、ほとんどゼロに近いですが、ストーカーサスペンス者と完全に割り切ってしまうと、それなりに楽しめる作品となっています。
個人的には、作品のリリース元の作品紹介にも全く記載されずに、キャスト欄にさえ記載されていない主人公のお母さん役の出演者、シンシア・ギブの存在をもっとアピールすれば、
それなりのセールスポイントなったと思われるのですが、恐らくセールスの担当者がシンシア・ギブを知らない世代か、そもそも知識がないので、
そんなかつて映画雑誌を賑わしたレジェンドアイドルが出演していることにさえ気づいていないか、のどちらかではないでしょうか。
因みに、シンシア・ギブは(殺しのナイフジャック・ザ・リッパー)や、(ショートサーキット2)、(ブルージーンコップ)、(栄光のエンブレム)等
80年代90年代の傑作映画のヒロイン役で大活躍していました。
というように、個人的には作品内容よりもシンシア・ギブの出演が一番楽しめた(本編終了後のスタッフロールもシンシア・ギブが一番上)のですが、
終わったはずの本作の物語、3年後にまさかの続編が製作されます、、、。
作品情報
2017年製作 アメリカ製作 サスペンスホラー
監督 コリン・ゼイズ
出演 メイソン・ダイ、サクソン・シャピーノ、シンシア・ギブ
サメストーカー (A PREDATORS OBSESSION:STALKER`S PREY2)88分
おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
作品紹介
日本劇場未公開
という事でリリースの順番は本作が一番最初ですが、実は続編のシリーズ第二弾です。
それでは、まずはあらすじから、
家族と浜辺で催されたパーティに訪れていたアリソンは、突然、弟がサメに襲われているのを発見する。
そこへ、偶然通りかかった青年ダニエルが身を挺して弟の命を救ってくれるのだった。
それをきっかけに家族ぐるみの付き合いが始まったが、自分に好意を寄せて近寄ってくるダニエルに対してアリソンは、どこか違和感を感じるのだった!?
という事で、日本ではリリースの順番が逆ですが、前作から3年後に製作されたシリーズ第2作目になります。
その間主演俳優も変更となってしまい、別人物に成りすましている、という設定で再び、サメに襲われている被害者を颯爽と助けに入り、善意に付け込んでいく、
という姑息で回りくどすぎる手段で、ストーカー行為を働いていく、というストーカーサスペンス作品となっています。
勿論今回も、サメは飾りではありますが、路線変更したのか、前作ではなんとなく偶然サメに襲われる事故に出くわしたような(事故を利用したような)、
サメを操っていたような、はっきりしない(というか前半しかサメが登場しないので、サメ近辺の物語が深堀されない)展開でしたが、
本作からは、はっきりと、サメを操って、サメに人を襲わせる、という殺しの道具としてサメを使うようになっていきます。
ただ、本作からは、サメ路線も本格的に加わって来たので、物語展開はほとんど1作目と同じながらも、ストーカーサスペンス要素が割と淡白になってしまい、
前作のようなじわじわ侵食するスリル感はほとんど無く、前触れもなくいきなりキレてしまったり、と極端な、分かりやすいサイコ野郎となっています。
ですので、侵食していく過程がそれほどスリリングではなく、逆に滑稽な感じで、急にキレるので、急に本性がバレる、という感じですので、
ストーカーとのやり取りや、攻防をそんなには楽しめないのが残念ではありますが、なんだかんだあっても、結局はサメで決着、という終わりよければ全て良し、的に
ギリギリサメパニックジャンルもかすっている作品となっています。
なかなか二つのジャンルの融合は、バランスが難しいですね。
そう考えるとサメパニックとディザスターパニックを融合した(シャークネード)シリーズの成功はやはり凄いですね。
という事で、とりあえずは一見落着ですが、ストーカー、ブルースの凶行は続きます、、。
作品情報
2020年製作 アメリカ製作 サスペンスホラー
監督 コリン・ゼイズ
出演 フューストン・スティーヴンソン、ジュリア・ブランチャード
サメストーカーリターンズ (A PREDATOR RETURNS:STALKER`S PREY3)89分
おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
作品紹介
日本劇場未公開
という事で、何故か製作され続けるシリーズ第三弾です。
それでは、まずはらすじから、
友人たちと海で遊んでいたコートニーは、いつの間にか、サメが生息する海域に入っている事に気付かずにサメに襲われてしまう。
しかし、寸前のところで、サメの研究員デビッドに救われる。
海洋生物学者に憧れていたコートニーは、次第にデビッドに憧れを抱いていくようになるが、そんなデビッドにコートニーの父親が不信感を抱いていくのだった!?
人気があるのかどうかも怪しい、シリーズ第三弾です。
何故三作も製作されているのか、全く理由がわかりませんが、恐らく単純に、製作したかったから製作した、という理由ではないでしょうか。
という事で、三作目ではありますが、今回も前二作と同じように、美女がサメに襲われている所をブルースが助けて、
気に入られて、そのまま付け回していく、というずっと同じ展開になっていきます。
同じです。
ただ、今回はいつもの流れにヒッチコックの名作(サイコ)のノーマン・ベイツのあやかりも入っていますので、
サメパニック+ストーカーサスペンス+サイコサスペンス、という感じで後付け要素をさらに加えていきます。
今回ブルースが登場するのは、浜辺から少し離れた島にある灯台とそれと直結した居住できる建物で、またふらっと現れて、
勝手に自分の家のように住み着いています。
で、その最上階に自身の亡くなった母親の遺体をベッドに隠しているようで、画面にはとりあえす映らずに、会話だけ繰り返している、
というまさに(サイコ)のノーマンべイツそのままなサイコっぷりを発揮しています。
ブルース、いつのまにか独り言(完全に一人で会話が成立するぐらいの本格的なヤツ)全開で、自分にしか見えない世界が見えるようになっているようで、
サイコ度は、前作よりも格段にアップしています。
ただ、そんな設定が加わってはいるものの、結局ずっとサイコスト-カーであることには変わり有りませんので、
いつものように前半どんどんターゲットに近づいて、中盤あたりで、キレなくても良い局面で、いきなりキレてしまうので、
それまでの展開が一挙に台無しになる、という2作目以降の流れを踏襲するような大筋となっています。
今回も、勿論主人公はブルースの方なので、女子高生の奮闘ぶりよりも、ブルースの奔放ぶりがメインで描かれていきます。
その無茶苦茶ぶりも磨きがかかり、ありえない奇跡のような偶然で、ブルースが主人公に迫っていきます。
という事で、本作に共通して言えるのは、ストーカーに狙われた女子高生がなんとか逃げながら犯人と対決する、というハラハラ感を楽しむ作品ではなく、
このブルースの奇蹟的なストーカーぶり(ターゲットの家の合鍵を勝手につくり、夜中に堂々と入っていき、ターゲットの寝顔を5時間ぐらいずっと見ている)を
楽しむ事を主題とした作品となっています。
それを踏まえて考えると、原題に(PREDATOR)の文字が入っているのも納得でき、(サメストーカー)という嘘みたいな邦題も、
サメのような捕食者であるブルースが、サメを道具として用いて獲物を狩る映画、という事で、あながち間違いでもないような気もしてきます。
という事で、3作通してずっと同じことの繰り返しで、それぞれの作品が、そんなに物語を引きずっているわけでもありませんので、
特に全作通して鑑賞する必要もないかと思われます。
あえて言うなら、サメの活躍場面がある程度ある2作目と3作目は、主演キャストも同じですので、セットでの鑑賞も良いかもしれません。
ただ、サメパニックを期待している方には、不向きな作品かと思われますので、そういった方は(シャークネード)シリーズ等が最適ではないでしょうか。
それにしても、本作、まだ続くのでしょうか、、、
作品情報
2021年製作 アメリカ製作 サスペンスホラー
監督 コリン・ゼイズ
出演 フューストン・スティーヴンソン、レイア・シノット
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