キャッスル・フォール(CASTLE FALLS)89分

投稿者: | 2022年7月20日

おすすめ度 ★★★★★★☆☆☆☆

ドルフ・ラングレン監督・製作・出演で、スコット・アドキンス製作総指揮・主演というアクションファン感涙の夢の黄金タッグで描かれる爆破寸前の廃墟を舞台にした三つ巴バトル!!面白いです!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、人間核弾頭ドルフ・ラングレンスコット・アドキンスがガッツり組んで製作したアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

ある日、連邦刑務所看守長のエリクソン(ドルフ・ラングレン)は、囚人から、別な監房棟に移す事を条件に、ある秘密を打ち明けられる。

それは、解体寸前のビルに隠してある300万ドルのありかで、病気の娘を持つエリクソンには、喉から手が出る程必要な物だった。

一方、解体寸前のビルで解体作業を行っていた日雇い労働者マイク(スコット・アドキンス)は、作業中に300万ドルを発見する。

しかし、ビル爆破が90分後に迫っていたために、一旦退出する。

そして、娘の治療費のため、日々の生活のため、そして300万ドルを盗まれたギャング団の資金回収のため、

それぞれの思惑で、爆破寸前のビルに集まった者たちの300万ドル争奪の戦いが始まる!?

ドルフ・ラングレンが自身の製作会社で、監督・製作・出演し、スコット・アドキンスが製作総指揮・主演と夢のタッグが実現した入魂のアクション作品です。

ドルフ・ラングレンの監督作品としては2010年製作の(ドルフ・ラングレン ザ・リベンジャー)(詳しくはこちら)以来11年ぶりで、

スコット・アドキンスのような名前の通ったスターとの共演での監督作は初となりますので、まさに入魂作となっています。

で、今回は監督業に力を入れたかったのか、主演はスコット・アドキンスに譲り、自身は準主役的な役柄を演じて、

自身の監督作品を一出演者として盛り上げています。

で、その物語ですが、アドキンスはもう旬をすぎた総合格闘家で、所属しているジムに契約を打ち切られてしまうところから始まります。

なんとか日雇いの工事現場の建物の解体の仕事に就いて、そこで気の良い仲間も見つけて、とりあえず前向きにはやっている、という状況です。

一方ドルフの方は、刑務所の看守長の仕事を真面目にこなしながら、家庭ではまだ若い娘のガンの治療を色々と試しているという状況で、

色んな治療を試すためには、お金がどうしても必要、という状況になっています。

で、そんな時にドルフの務める監房棟でトラブルが起こり、囚人の一人が、その棟を牛耳る悪党に命を狙われてしまいます。

しかも、看守も基本的にその悪党とグルで、清廉潔白なのは真面目な看守長ドルフのみ、という事でドルフに、ある秘密を教えるので自分を安全な別の監房棟に移して欲しい、と取引を持ち掛けてきます。

その秘密とは、ギャング団からくすねた300万ドルを、ある建物に隠していて、まだ誰にも話していない、というのです。

その300万ドルを好きにして良いので、なんとか自身の命を救ってくれ、という申し出になります。

勿論、真面目なドルフなので、最初は断りますが、本作のドルフは、過去の作品では見せたことのなかったような優しい表情で、

人一倍優しい父親役を演じていますので、娘の手術費を手に入れるためだったら、どんな事でも辞さない覚悟があります。

悩んだ挙句に、結局その建物に向かう事になります。

で、実は監房棟を牛耳る悪党も、盗まれた300万ドルを追っていて、そんなドルフの動きを察知していましたので、塀の外にいるギャングである弟に指示を出し、

ドルフの後を付けろ、と指示を出します。

あんまりギャングに見えないですが、ギャングです

で、アドキンスは、親友との親交も深め、解体の仕事をこなしていきますが、いよいよ本日建物のかたずけもひと段落し、

あとは建物を解体爆破する、という作業工程に入っていきます。

で、そろそろ爆破物もセットし終わり、後は従業員全員撤収し、90分後に建物爆破、という段階で、アドキンスが退出寸前に最後のチェックで、棚の奥に押し込まれている札束を発見してしまいます。

『うわっ!!』

ですが、とりあえず、カウントダウンが始まるので、そのまま札束は棚にしまい、一旦退出します。

で、皆がタイムカードを打刻している時に、親友に『上着を忘れたので、ちょっと取りに行ってくる』と、言い残して、一人、建物に戻ります。

という事で、現金を見つけた元総合格闘家で現在日雇い労働者アドキンス

娘の病気の治療のためにどうしても大金が必要な看守長ドルフ

そしてギャング団を率いる悪党の弟、とそれぞれの想いを胸に、爆破まで90分と迫った取り壊し予定のビルで三つ巴の戦いが始まります。

非常に燃える設定と、戦いの舞台、そしてアクションスター二人の激突、と見所いっぱいの作品となっています。

恐らく、最近のドルフ作品の中では群を抜いて楽しめる作品ではないでしょうか。

少なくとも監督作品の中では最高傑作といっても過言ではないと思われます。

恐らく、色んな大作にも出演して、自身で製作も頻繁に努めているスコット・アドキンスが製作総指揮に参加する事で、

色々歯止めが効いたというか、サポートしてもらえた、というか今までのドルフ作品とは明らかに違う、ドルフワンマン作品を越えた娯楽作品となっています。

それぞれのドラマもアクションのオマケのような取ってつけたようなドラマではなく、ドルフの家族のドラマも、アドキンスの親友とのエピソードも

ちゃんとしたキャストが、しっかりと感情移入できる名演を披露していますので、ドラマ面でもアクションに引けを取らないぐらいの内容となっています。

特に、娘の治療費の高額さに絶望したドルフが、車の中で人知れず涙を流してしまうシーン等は、観ているこちらも涙腺が緩んでしまいました。

また、アドキンスの方も親友が過去の自分の試合を覚えていてくれて、目頭が熱くなるシーン等、グッとくるシーンの挿入が上手く、

いつの間にか二人の主人公に自然と感情移入できるような流れになっています。

アクションもアドキンスの動きは相変わらず素晴らしく、キレのあるアクションの連続となっています。

ただ少し残念なのは、格闘系のキャストが少な目なのか、前半の総合格闘技シーンのアクションをピークに、

ギャング団やラスボス戦などピンチにはなりますが、どう考えても負けてあげているアクションがメインとなっていますので、

そこだけが少し残念なポイントとなっています。

同じくドルフとの激突も勿論ありますが、流石に年齢差がありますので、ゆっくりとパンチを繰り出すドルフの攻撃を、

アドキンスが超絶な動きで受けて吹っ飛んであげる、というアクションですのでちょっと辛くもなりますが、

そこはあまり考えずに、夢のアクションスターの大激突を素直に堪能する事をお勧めします。(ドルフが歳を取った、というよりアドキンスが強すぎるのでしょうがないです)

という事で、本作を観る限りは、ドルフ・ラングレン、まともな予算と製作状況があれば、割と多くの人が楽しめるアクション作品を連発してくれそうですので、

これからの監督作品にも期待したいですね。

作品情報

2021年製作 アメリカ製作 アクション

監督・製作 ドルフ・ラングレン 製作総指揮 スコット・アドキンス

出演 スコット・アドキンス、ドルフ・ラングレン、ヴァス・サンチェス、スコット・ハンター

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