【配信専用中国映画】人食いスネーク 殺人アイランド(变异九头蛇VARIATION HYDRA)81分

投稿者: | 2022年6月15日

おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

遺伝子操作で急成長した九つの頭を持つ蛇を駆除するために、討伐隊が山奥でバトルを繰り広げる、いつもの中国製アニマルパニック作品!!

作品紹介

インターネット配信専用作品

今回ご紹介するのは、人里離れた山奥で蛇と戦うアニマルパニック作品です。

それでは、まずはあらすじから、

9つの頭を持つ巨大な蛇を駆逐するために、科学者の白敬天は調査チームを編成し、人里離れた山奥に入っていった。

しかし、何者かの妨害工作によって調査は妨害され、犠牲者が続出し始めるのだった!?

現在の中国映画界で、武侠もの(特に西遊記)と同じく、完全にひな形が出来上がっているもう一つの人気ジャンル、アニマルパニック作品です。

今回は巨大化した九つの頭を持つ蛇を倒せ!という展開になります。

蛇系のアニマルパニック作品は(蛇王キング・オブ・スネーク)(詳しくはこちら)や、

蛇王島キングスネークアイランド)(詳しくはこちら)等、

連発されていますので、今回はパワーアップ感を出すために9つの頭を持つ蛇が登場します。

で、設定としてはこの強力なパワーを持つ蛇に栄養促進剤を注射すれば、代謝の関係で絶命させる事ができる、

という事で攻撃を加えますが、9つの頭のうち、どれか一つでも生きていれば、また他の8つも復活する(要するに9つ全てやっつけないと意味がない)、

というどういう構造か良く分からないけれど、とにかく生命力をもった蛇となっています。

ただ、特にその9ヘッド設定を活かすような展開にはなりませんので、ほとんど出オチのインパクト重視なモンスターとなっています。

物語としては勿論シンプルで、遺伝子操作で生まれた9つの頭を持つ蛇が暴走しすぎて危険なので、その元となった研究をしていた教授が、ボディガードを連れて、

元教え子である若き教授を訪ね、傭兵や助手等の蛇討伐隊を編成して人里離れた山奥に分け入り、そこに生息する九頭蛇に戦いを挑む、

といういつも通りの中国製作アニマルパニック系のひな型通りの大筋となっています。

もう、人物設定も既視感満載で、主人公は正義の教授、傭兵は知能指数低め、若いイケメン(風)助手、案内人、依頼人である年老いた教授、裏切り者、そしてレディドラゴン、

という事で、他の作品で絶対に観たことのあるようなキャラクターばかりが登場します。

足りないのは太めのコメディリリーフぐらいでしょうか。

で、いつもと同じようにジャングルの中にチームで入っていきますが、他の作品と違うのは、通常このような作品では、

遺伝子操作を行った諸悪の根源である老教授は、私利私欲や自分の研究成果などのために、この九頭蛇をなんだかんだと保護する展開になっていき、

そこで、人命を最優先する正義の主人公と対立していく、という流れになっていくのが普通ですが、本作に登場する老教授は、この山奥に九頭蛇を駆除する目的でやってきていますので、

基本的にその行動は一貫して正しく、人命の事を考えると、人が多く住む町へとこの九頭蛇が移動してしまう前に全力で駆除しておく、

というのは全く間違っていません。

正しい事を言っている老教授。でも、なんとなく悪者扱い。

その正しい行動をとっている老教授に対して、主人公は、駆除よりも早く下山するべきだ、と意見を対立させていきます。

普通のヒーローですと、百歩譲って、他のメンバーは下山させてでも、自身はモンスターを食い止めるためにその場に残ってなんとか対処しようとすると思われますが、

とにかく、この主人公は帰りたくてしょうがないようで、蛇は放置して帰ろう、帰ろうとしていきます。

どうしても帰りたい!蛇の事なんか知らない!

リアルに考えると自分とは無関係の事なので、他の人が襲われようと自分と仲間の命が最優先、と言えばそうなのですが、

一応娯楽映画の主人公ですので、そこはもう少しヒーローっぽさを出して欲しかったところです。

蛇なんて関係ない!

というより主人公との対立構造を作るために、それほど悪人ではない老教授を無理矢理悪者にしたかった、という事だとは思われますが、

こういう作品で悪人不在の全員善人、というのもちょっと落ち着かない、というか張りがない、というのも事実です。

基本的に全員善人

ただ、この全員善人展開、クライマックス近辺で一変します。

物凄く後出しジャンケンのような展開で、今まで死んでいたと思っていたキャラクターが連続で二人も復活(実は生きていた)し、

受け入れがたいような悪人ぶりを急に発揮していきます。

急に厭な雰囲気に包まれます
厭なところに蛇も乱入。帰りたい!

ちょっと今までの物語を全部ぶち壊してしまうようなレベルの急展開ですので、果たしてそんなオチが必要かどうか疑問ですが、

そのクライマックスシーンはそれまで、ほとんど九頭蛇に人が襲われるシーンが描かれていませんでした(演出というよりただ単に予算の都合だと思われます)が、

そこだけCGでの九頭蛇シーンも豊富にありますので、もしかするとその悪人の悪行が全開になるシーンから逆算して物語を構築していくと、

結果的に前半は全員善人という設定になったのかもしれません。

どちらにしても極端すぎてちょっと、いびつですが、、。

それと、製作者のセンスなのか、他の作品にはない付加価値を付けるためのなのか分かりませんが、本編終了後、スタッフロールに入る前に、

【おまけ映像】と題して、登場キャラクターの一人のその後を描いたちょっとしたおふざけシーンが流れ(実はあのキャラクターは生きていた!?的な映像です)、

さらに【おまけ映像 その2】と題して、犠牲になったはずの登場人物が全員山小屋に集まって怪談話を聞いた後に、『わぁ!』という

おふざけシーンが連続で二つも入りますが、お得感はありません。

DVD用の特典映像等なら分かりますが、本作は、本国でも日本でも配信のみの配信専用作品ですので、本編ではない、と言われても本編です。

蛇自体は全然登場しないのに、おもちゃの蛇はまさかのCG表現。だったらもう少し九頭蛇の登場シーンを増やすべきですね

因みに、ジャングルの奥地にレザー上下のへそ出しルックで登場のレディドラゴン役、ユー・マイイェンは、

意外と人間相手の格闘シーンなどちょこちょこありますが、勿論アクションスターではありませんので、

基本的にふにゃふにゃアクションです。

もうちょっと活躍して欲しかったですね、、。

レディ・ドラゴン役、ユー・マイイェン
こちらがヒロイン、ジャン・ジーラン

作品情報

2020年製作 中国製作 アニマルパニック

監督 リン・ユータン

出演 リー・ジョンユー、ジャン・ジーラン、リー・カイ、ユー・マイイェン

↓ランキングに参加しています。宜しければ下記をクリックお願い致します。↓

人気ブログランキング

にほんブログ村

コメントを残す