カンフー映画としてのおすすめ度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
忍者もので有名なアレクサンダー・ルーが、忍者ではなく忍者と戦う少林拳の使い手として登場する早回しアクションが痛快なほとんどカンフーシーンばかりで構成されたアクション作!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、忍者系作品で有名なアレクサンダー・ルー主演のカンフーアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
少林寺派との戦いに敗れた武当派の白眉道人(ジャック・ロン)は、修行の末に不死身の肉体を手に入れ、
日本の忍者と結託し、少林寺派の抹殺を企んでいた。
その争いに乗るように朝廷との密約で少林寺の焼き討ちに成功し、少林寺派壊滅にまで持ち込んでいく。
それから10年後、少林寺焼き討ちから難を逃れた門弟の遺児たちが、少林寺再興のために白眉道人に戦いを挑む!?
ニンジャアクション専門に近いアクション俳優、アレクサンダー・ルー主演の忍者アクション作品です。
ただ、今回は厳密に言うと忍者ものというより、少林寺派と武当派の争いがメインで描かれ、その武当側の助っ人として忍者が登場し、
アレクサンダー・ルーも忍者ではなく、少林寺側の拳士として登場しますので、実際は忍者映画というよりも、違う流派の戦いを描いたカンフー映画、という内容になっています。
製作がいつもの忍者もののようにニコイチ映画(2本の他社が製作して公開済み作品の権利を買い取って強引に編集を加えて1つの作品にし、さらに追加撮影で忍者が活躍するシーンなどを加えた物凄い作品群)で有名なフィルマーク社ですので、
少林寺VS武当の物語に無理やり忍者要素を盛り込んできて、ブツ切り感満載展開をアクションシーンで強引に押し切ったような内容となっています。
ただ、本作はいつものニコイチ系の作品とは違い、一応、それなりに筋の通った大筋となっています。
大筋としては至ってシンプルで、少林寺派と武当派の因縁の争いを描きつつ、途中から武当派の当主(?)である白眉道人が、
忍者と業務提携し、何故か忍者を従えるような立場になり(その時点で他の武当派の門弟はどうでも良い扱いになります)、
少林寺派を圧倒していき、最終的には朝廷と結託して少林寺焼き討ちを決行する、という流れになりまります。
ここまでの物語展開で45分経過しますが、依然として主役のアレクサンダー・ルーは登場していません、、、。
この展開は、同じくアレクサンダー・ルー主演のフィルマーク社製ニコイチカンフーアクション(激突!魔拳塾)(詳しくはこちら)を思い出しますが、
どうなるのかと思っていたら、、、、
10年後、、、という字幕が、、、。
少林寺が焼き討ちにあい、悪の武当派と忍者軍団が世にのさばっているような状態から10年も経ってから、少林寺側の反撃がやっと始まります。
たった二人で。
焼き討ちから10年後、少林拳の必殺技、二指法の秘伝書を持って少林寺側の生き残りがその技を習得できる若き戦士を探して登場します。
勿論この技を習得するのがアレクサンダー・ルーで、相棒のマイク・ウォンと共にいきなり登場して、いきなり修行を開始していきます。
で、武当派の宿敵、白眉道人に戦いを挑んでいく、という展開になっていきます。
という事で、いつものニコイチ映画のように前半と後半で主人公が完全に入れ替わる作品となっています。
ただ、本作は実際はニコイチではないような気もしますが(それともニコイチ編集レベルが上がった?)、10年という月日が流れて主人公が変わる時点で、
やっぱり感情移入度もぱったりと途切れてしまいますので、ニコイチ感は溢れています。
ニコイチ映画ではないとすればフィルマーク社作品が、そういう作風、という事でしょうか、、、。
ストーリーはさておき、アクション自体は他のアレクサンダー・ルー作品同様に素晴らしく、凄まじい身体能力の高さをフルに使ったキレのあるアクションの連続となっています。
また、ラスボス役のジャック・ロンも本作では(ドラゴン太極拳)でカーター・ワンが演じていたような無敵のボディを手に入れる白眉道人役を好演していて、
キレのあるアクションとともに痛快な悪役が作品の世界観を盛り上げています。
無敵のボディを手に入れるための技が、何故かエロティックで怪しい呪術、という世界観があいまいな感じも胡散臭い魅力に満ちています。
そのエロティックシーンが若干しつこ過ぎるのもフィルマーク社らしくて良いのではないでしょうか。
胡散臭いといえば、劇中で流れるBGMがジャッキー・チェンの(サンダーアーム龍兄虎弟)で流れている曲の無断借用(まず権利を得ているとは思えません)であったり、
しまいには日本のアニメ(キン肉マン)のBGMまで流れる始末なので、そんなところでもフィルマーク社の節操の無さを垣間見ることができる作品となっています。
それを言い出すと香港映画界全体で、いろんな作品からBGM拝借していたりしますが、、、。
という事で、物語の流れやBGM等、フィルマーク社らしさを感じる作品ですが、アクションはやはり素晴らしいいシーンの連続ですので、
カンフーアクション好きの方や、怪しい作品好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
1986年製作 香港製作 カンフーアクション
監督 ジェームズ・ウー(ウー・クォーイェン)
出演 アレクサンダー・ルー、マイク・ウォン、ジャック・ロン
その他のアレクサンダー・ルー作品
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まぁくさん、こんにちは。
「あなたの知らないワゴンセールの世界」のS原です。
今回紹介された映画は、凄まじい出来のようですね……
たしかに2本の映画を強引にくっつけた映画はありますが、いきなり10年後にとんで主人公が交代というのはウケますね(笑)
たしかカーター・ワンは「少林寺への道」にでていた人ですよね。
ちょっと調べると「少林寺への道」は、パート4まで製作されているような……(情報が少なすぎて分かりません)
おそらく、こちらも(いろんな意味で)メチャクチャな出来だと思いますが、もしも観ていたら教えてくださいませ。
ではまた。
最近、「花嫁はエイリアン」と「メガフォース」のDVDをゲットして嬉しかったS原でした!
S原さん、こんにちは!コメントありがとうございます!(ニンジャハンター)は、2本の映画を1本にまとめるニコイチ映画で有名なフルマーク社の製作作品です。〇〇ニンジャとかニンジャ〇〇というタイトルのVHSのみのトンデモ系作品はほとんどフィルマーク社製です(笑)。物語が10年後に飛んでほとんど登場人物入れ替わりますが、ラスボスの見かけだけは全然変わりません(笑)!でも、アクションだけは凄いのでなんとなく観てしまう、という変わった魅力の作品です。機会がありましたら是非観てみてください!カーター・ワンの(少林寺への道)シリーズは4までで、3だけがDVD化されていないですね。とは言っても続編ではなく、カーター・ワンが出演していて十八銅人と戦うシーンがあるカンフー映画という共通点だけなのですが、、。でも、カーター・ワンの迫力でとにかく押し切るシリーズで、どれも捨てがたいシリーズなので機会がありましたら是非ご鑑賞ください。(花嫁とエイリアン)と(メガフォース)とはなかなか渋いセレクトですね!(メガフォース)はゴールデンハーベスト製作のメカアクションですね。その昔、チャック・ノリス主演の(デルタフォース)は(メガフォース)の続編だと勝手に勘違いしていました。どちらも面白い作品ですね!
まぁくさん、こんにちは。
いいですよねえ、「デルタフォース」!大好きですよ。とくに、チャック先生がバイクの後ろから、ばひゅーんって、ミサイルを撃つラストシーンは中2魂がさく裂していて最高です。
たしか、「デルタフォース」はパート2とパート3も観たはずなんですが、まったく覚えていないですねえ。ものすごく薄味だったことだけ記憶しています。
この頃のアクション映画って、もうなんのためらいもなく悪い奴らをバンバン殺しまくるでしょ?「いいんだよ、細かいことは!」って感じで(笑)
こういうのって、もう今ではあまり見られないスタンスですよね。「エクスペンダブルズ」あたりが限界でしょうか・・・
そういえば、「いいんだよ、細かいことは!」はブラックエンジェルズの松田さんのセリフでしたね。たぶん平松伸二作品も、まぁくさん的にはストライクと思うのですが、いかがでしょう?
S原さん、こんにちは!チャック・ノリス、良いですよね!とにかく登場するだけで有無を言わせぬ迫力があります!(笑)(デルタフォース)は2まではチャック・ノリスも出てますね!(ブラックエンジェルズ)も懐かしいですね!(必殺仕事人)っぽいところがチャック・ノリスに通じるところがありますね!確かにストライクな内容でした!あと、(ワイルド7)なんかも良いですよね!映画スターで言うとチャールズ・ブロンソンの映画や若いころのクリント・イーストウッドの映画なんかも痛快で面白かったです!(エクスペンダブルズ)でまた、痛快な男泣きアクションが見たいですね!