【中国映画】ダイナソー・ワールド(恐龙世界DINOSAUR WORLD)79分

投稿者: | 2022年3月27日

おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

バーチャル世界で恐竜と戦うVRゲームにテストプレーヤーとして参加した人々のサバイバルを描いた恐竜パニックアドベンチャー!!でも、ゲームです、、。

恐龍世界(Dinosaur World, 2020) :: 一切关于香港,中国及台湾电影
The Film Catalogue | Dinosaur World

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、バーチャル世界で恐竜と戦うアドベンチャー作品です。

それでは、まずはあらすじから、

バーチャル世界で恐竜と戦うVRゲーム(ダイナソーワールド)のテストプレイに抽選された20人のプレイヤーたち。

制限時間内の生き残りをかけてサバイバルが展開される。

アイテムとして得たリュックには、武器や、救命道具等、様々なツールが用意されていて、それぞれを駆使して生き残った最後の一人には、

賞金500万ドルが進呈されるのだった!?

恐竜パニック作品

中国製作の恐竜パニック作品です。

何故か監督は(ジュラシックユニバース)、(兵器人間)のライアン・ベルガルト監督で、出演は、まさか、まさかのシン・ユーです。(主演ではないですが)

シン・ユーと言えば、(孫文の義士団)や、(カンフージャングル)等のドニー・イェン作品や、アンディ・ラウ主演の(新少林寺)、

エディ・ポン主演の(コール・オブ・ヒーローズ)等のアクション作品で、キレのあるアクションが大人気の、中国を代表するアクションスターです。

きめるシン・ユー

そんな、シン・ユーが本作のような格闘系ジャンルではない恐竜パニック作品に出演、という内容の割には監督も出演者も話題性のあるワールドワイドな作品となっています。

という感じで、一見豪華そうに見える恐竜パニック作品ではありますが、実際の内容を観ていると、これがなんとも微妙な作品となっています。

仮想現実の世界を舞台にしたアドベンチャー作品という事で、真っ先に近年リブートされて大ヒットした(ジュマンジ ウェルカム・トウ・ジャングル)(ジュマンジ ネクストレベル)(詳しくはこちら)の新シリーズや、

スティーブン・スピルバーグ監督の(レディプレーヤー1)等を思い浮かべますが、

本作は、簡単に言ってしまうと、そのゲーム性のある物語に(ジュラシックワールド)の世界観を加えた(だけの)ような内容となっています。

シンプルですね。

それでも、似たような他の作品と同じようなハラハラドキドキのアドベンチャー感覚が得られれば、それはそれでも良いとは思うのですが、

本作に関しては、そのサバイバルアドベンチャー要素の上っ面部分だけをあやかって、VR世界以外の現実世界のドラマはほとんど描かれませんので、

本当にただのオンラインのVRゲームを、20人のゲーマーが集まってテストプレイしているだけの物語となっています。

本当にゲームをしているだけなので、かなりのピンチになって、仲間のために自身を犠牲にして死亡するような感情的なシーンの直後に

そのリタイヤしたプレーヤーが、現実世界でゴーグルを外して『くそぅ!』と言っているシーンが、ご丁寧に毎回映ります。

『くそぅ!』

基本、この繰り返しですので、どれだけ緊迫感のある展開になって、それなりに目立っているキャラクターがリタイヤしていっても、しょせんゲームなので、ゴーグルを外して終わり、

の連続が物語のメインになっていきます。

非常にピンチですが、ゲームです。
どれだけ逃げまどっていても、ゲームです。

で、それ以外には特に何も起こりませんので、79分という短い上映時間の間、本当にVRゲームプレイを観ているだけ、

という、ちょっと他の作品では考えられないような内容の作品となっています。

子供が危ない!!、、、でも、ゲームです。

この内容の作品にシン・ユーが出演している、という事自体が信じられませんが、中盤サービス精神からか、

一瞬だけ固そうな筋肉(団子)マンと格闘、というか喧嘩になります。

気のないパンチを、しっかり腰を入れてかわすシン・ユー
パンチをきめます

特に武術を魅せる、という感じのシーンでもないので、全く盛り上がりませんが、とにかく格闘に勝とうが、負けようがゴーグルを外したら終わりなので、

いつもよりも、格闘(喧嘩)シーンにもハラハラ感は感じられません。

シン・ユーはしばらく仕事で息子に会えていないので、ゲームで目立って息子に自慢したい、という参加理由。

せめて、ゲームの結果が、リアルな作用で現実世界のプレイヤーにもなんらかの影響を及ぼす、とかのペナルティがあったり、

何かの陰謀に巻き込まれて、危険なゲームに挑戦せざるをえなくなる、といった感じの緊迫感を煽る何かがあれば、ドラマも盛り上がってくるのですが、

普通にVRゲームをプレイしているだけなので、自宅でゲームをやっている状態とほとんど変わりません。

こういう日当たりの良いスペースでVRゲームをプレイしているだけの余暇の時間

しかも、恐竜パニックがメインのはずですが、中盤以降は恐竜よりも、最後の一人になって賞金を得るためにプレイヤー同士が殺し合いを始めていって、

いつの間にか、その殺し合いがメインになっていきます。

狙っているのは、恐竜ではなく、人間。最低ではありますが、でも、ゲームです。

完全に恐竜は脇役です。

最終的に人間同士がナイフや銃で殺し合う、という何のゲームをプレイしているのか、ゲームの種類さえも分からなくなっていきます。

恐竜世界)というタイトルのゲームですが、完全に(人間世界)となっていきます。

そこに人間の愚かさを描く、といった何かのメッセージを含ませているわけでもなさそうなので、恐らくただ単に思うままに撮影していたら、

本題からズレていた、という事ではないでしょうか。

本来、バトルロワイヤル系の作品は、人間関係が殺伐としていきますが、最後の生き残りプレイヤーが決まって、

プレイが終了した後は、日当たりの良い会場で、皆に笑顔で拍手で祝福されます。

さっきまで、殺し合いしてたんですけど、、、。

和やかムード。まぁ、ゲームをプレイしにきただけなので、皆今から家に帰ります。

という事で、最初から最後まで、ただのゲームをプレイしているだけ、というちょっと変わった内容の作品となっていますので、

中国作品好きの方等。ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

恐竜にナイフで勝つ、無敵のシン・ユー

作品情報

2020年製作 中国製作 モンスターアクション

監督 ライアン・ベルガルト

出演 シン・ユー、ツオ・イー、スティーヴン・ハ、サミュエル・ワン

↓ランキングに参加しています。宜しければ下記をクリックお願い致します↓

人気ブログランキング

にほんブログ村

コメントを残す