おすすめ度 ★★★★★★★☆☆☆
こういうのが観たかった!中国で人気のシュー・トントン主演による中国映画久しぶりの現代を舞台にした格闘シーンが激アツのレディースアクション!!アクションが熱いです!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、中国で歌手、女優として大人気のシュー・トントン主演によるレディースアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
東南アジア最大の闇組織のリーダー、バーソンを捕らえる任務についていた特殊部隊のトップエージェント、ヤーメイは、
その任務に失敗したことで、引退を決意する。
3年後、普通の主婦として幸せな日々を送っていたヤーメイの元にかつての闇組織の関係者が現れ、夫を拉致誘拐し、人質にされてしまう。
交換条件は、かつて失敗した闇組織員を暗殺することだった!?
中国では歌手・俳優として人気のシュー・トントン主演のレディースアクション作品です。
日本では馴染みは薄いですが、ショーン・ユー主演の(冒険王)のテレビシリーズや、ドニー・イェン、アンディ・ラウ共演の(追龍)(詳しくはこちら)、(天龍八部)の新テレビシリーズなど
どんどんと活躍の場は広げているようですので、やがて日本でも主演作がリリースされていくのではないかと思われます。
そんなセクシー系のシュー・トントン主演のレディースアクションですが、簡単に言ってしまうと香港映画で人気だったコーリー・ユエン監督の(レディウェポン)や、
(クローサー)といった女性キャストが超絶格闘アクションを展開するような華麗なアクションが売りの作品となっています。
本作の日本版DVDジャケットのありがちなデザインから、どうせ胡散臭い、なんちゃってアクションだろうと予測していましたが、
これが、完全な間違いで、シンプルな物語ながらも、アクション自体は非常に見所満載の超絶女闘アクション作品となっていました。
これは嬉しい大誤算です。
物語としてはかつて凄腕のエージェントだった主人公が、ある任務の失敗を機に引退し、その後普通の主婦として3年間過ごすも、
突如現れた闇世界の人物に夫を拉致誘拐され、人質に取られ、その命との交換条件にかつて任務に失敗したターゲットの組織員を暗殺させられる、
という感じで、闇世界の住民とバトルを繰り広げていく展開となっていきます。
この物語に多数のアクションシーンが散りばめられていて、そのアクションも近年の連発されるほとんどの中国製武侠作品のように
気の抜けたイケメンがスタッフにワイヤーで吊られて、本人は直立不動でイケてる雰囲気を出すだけ、といった強さの全く伝わらないアクションではなく、
プロのアクション指導者が、プロにしかできないアクションを創造して、しっかりと実力のある、動けるスタントマンが実演する、
という観る価値のある見事なアクションの連続となっています。
演じるシュー・トントンはじめ、その他のキャストもできる限り自身で実際に動いているようなので、スタントマンとの入れ替わりもほとんど分かりません。
ちょっと動きが速すぎて、物凄いアクションが繰り出されているのに、あっという間に次のアクションに移ってしまって良く分からい時もありますが、
それでも演じている動きは相当ハイレベルですので、アクションシーンだけをゆっくりと巻き戻して鑑賞し直しても良いぐらいに素晴らしいアクションとなっています。
そのアクションはどれもが素晴らしいですが、特に目立ったのは、
途中臓器密売の先頭に立って手術を実施している闇のドクターJとの血生臭い手術場での高速バトル、
臓器密売島で展開される見世物的な女性だけのバトルロワイヤルの優勝者との一騎打ちバトル、
そしてラスト近くでほとんどラスボス的に登場するかつての仲間だった双子の日本人(の設定。多分)との2対1の超絶アクロバティックバトル、
等、格闘アクションシーンが非常に盛りだくさんで、絶えず見所が存在する魅力的なレディースアクション作品となっています。
近年こういった闇の組織を主人公にした題材の中国作品は非常に珍しく、闇の組織に属する女性がバッタバッタと闇組織の人間を倒していく、臓器売買の犯罪が絡む現代劇
なんて今ではまず中国政府から撮影の許可が下りることはないはずなので、事前情報からいったいどういう内容なのかと思っていたのですが、
実際観てみると中国作品ではあるものの、
舞台となるのはタイで、タイで中国人の闇組織が戦う物語という事で、基本中国政府とは一切関係ない事柄なので、おそらく撮影の許可が下りたのだと思われます。
(唐人街探偵)シリーズのような探偵という非合法な存在が活躍する物語は、中国内では撮影許可が下りないようで、海外を舞台にすることで撮影できた、という事でしたので、
恐らく同じ理由で本作も撮影できたのではないでしょうか。
で、制約のない海外での撮影なので、近年の他の作品ではできないようなアクションにチャレンジできた、という事かと思われます。
という事で、DVDジャケットをパッと見ると、なんとなく嫌な予感しかしませんが、それは間違いで、香港映画が元気だったころの超絶アクションが堪能できる良作となっていますので、
レディースアクション好きの方や、香港映画好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
本作を演出しているジェニー(Jenny)という監督名とアクション監督のルオ・ジエ(Luo jie)の名前は憶えておいた方が良さそうです。
このどちらかの絡んでいる中国製アクション映画は、恐らく他の作品よりも楽しめる要素が高いと思われます。
因みに本作原題の(特工狂花)はジーナ・デイビス主演レニー・ハーリン監督の(ロングキスグッドナイト)の中国語タイトルと同じで、
普通の主婦と思っていたら、実は以前は最強のエージェントだったという基本の流れも同じ物語ですので、
一応中国版(ロングキスグッドナイト)のつもりで製作しているのかもしれません。
恐らくリメイク権なんかは絶対獲得してないと思われますが、、、。
作品情報
2020年製作 中国製作 レディースアクション
監督 ジェニー
出演 シュー・トントン、ニー・シンユー、シー・エンジン、リー・カイ
その他のアジア系レディースアクション作品
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