おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
レイス、かすかな痕跡を残す霊、という解説通り、かすかな痕跡のみで、大して恐怖を感じさせない、一応実話に基ずくという触れ込みの心霊ホラー!!
作品紹介
2018年11月24日公開
今回ご紹介するのは、ある大きな屋敷で頻発する怪奇現象を描いた心霊ホラー作品です。
それでは、まずはらすじから、
経済的な危機もありルーケンズ一家は家を売りに出そうとしていた。
内向的な14歳の娘が猛反対する中、母親に想定外の妊娠が発覚する。
経済状況が厳しい中出産を躊躇する母親だったが、そんな時家族の周りで奇怪な現象が頻発し始めるのだった!?
築125年の古い屋敷で3人で暮らす家族が、母親の妊娠と共に、怪奇現象に見舞われる、というゴーストハウスホラーです。
設定としてはありがちな内容ですが、一応実話を基にはしているようなので、派手さはなく、非常に地味ではあるものの、
それぞれのエピソードは実際にあったとしたら、それなりに恐怖を感じるような物語となっています。
まず、例によって、霊の存在を感じるのは子供が最初で、数々の怪奇現象などにも最初は悲鳴を上げていますが、
そのうち慣れてきたのか、結構友達の様に接しています。
ただ、こういう設定は、通常娘役がもっと幼い設定で、幼いあまりに霊の存在を現実の存在と混同してしまっている、というパターンが多いのですが、
本作登場の娘の年齢は14歳という微妙な設定で、思春期という特別な時期ではありますが、物の分別はつく年齢ですので、
普通に霊と友達の様になっている状態に少し違和感を覚えるような年齢設定となっています。
かといって、思春期ならではの展開もそんなにありませんので、もう少し低年齢でもよかったのではないかと思われます。
ただ、実話を基に、という触れ込みなので、実際の当事者が、その年齢と言われるとどうしようもないのですが、、。
で、段々と少女の霊の出現率が高くなってくるのですが、本作最大の難点は、この霊が、そんなに家族に危害を加えない、というところです。
(エクソシスト)のように娘にとりついて体を乗っ取ろうとしたり、(死霊館)シリーズのように家族の命を狙うとか、
そういう命の危機に陥ることは全くなく、ただただ、そこにいる、というだけです。
勿論、嫌ではあると思いますが、特に悪さをする(癇癪を起して台所を散らかす、という事はありましたが)という事もなく、
ただただ、そこにいる。
で、母親はこの心霊現象と同時期に新しい生命を授かりますので、割と霊の正体もバレバレですが、母親がナーバスになり、図書館に行って築125年の屋敷の歴史について調べ始めます。
で、図書館に向かうと、やたらと親切な司書が、色々教えてくれて、屋敷の歴史を調べる手助けをしてくれます。
それでも、はっきりと分からず、自宅で起きている怪奇現象の件を司書に打ち明けると、ある神父を紹介してくれます。
その神父こそ、お待ちかねの(エイリアン2)のビショップことランス・ヘンリクセンで、勿論エクソシストで悪魔祓いの経験もある、というお助けマンキャラを安心の説得力で演じています。
そうなってくるとクライマックスは霊VSエクソシストということになりますので、屋敷の2階で霊との壮絶なクライマックス、、、、
は、まさかのランス・ヘンリクセンの一人芝居!!という強引なバトルへと突入していきます。
例えるなら(死霊のはらわた2)のアッシュと取りつかれた手首の戦い、のお手軽版といった感じでしょうか。
一人コントすれすれで悪魔とのバトルが展開されます。
確かに、誰かにとりついているわけではなく、家のどこかに多分いると思われる霊(ずっと見えているわけではない)と戦うだけなので、
一人芝居にはなってしまいますね、、、。
という感じで終始ホラー映画の物語を構成する重要な要素を省いてしまった結果、実際に起こると少し怖いかもしれないけれども、
ホラー映画作品としては、恐怖も、緊迫感も、盛り上がりも、薄い作品となってしまっています。
そこがリアル、といえばリアルなのかもしれませんが、どこまでが実話なのでしょうか、、、。
という事で、一応劇場公開もされた作品ではありますので、ホラー好き、心霊ホラー好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
ただ、盛り上がりに欠けるとはいえ、全く楽しめない作品というわけでもありません。
作品情報
2018年製作 アメリカ製作 心霊ホラー
監督・脚本 マイケル・O・ザジべル
出演 ジャクソン・ハースト、アリ・ヒリス、ランス・ヘンリクセン、ジェンセン・ブキャナン
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家に潜む何者かの恐怖に脅かされる住民を描いた(ディスコード)シリーズはこちら
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