おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
宇宙ステーション勤務のクルーが、人類の運命を懸けて、木星の衛星エウロパを目指す、スペースサバイバルドラマ!!ラストの余韻は秀逸です!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、宇宙空間を舞台に人類の存続を懸けて繰り広げられるサバイバルドラマです。
それでは、まずはあらすじから、
近未来、木星の衛星エウロパで地球外植民地の建設が始まった。
行き来する技術者のための中継地である宇宙ステーション【パンゲア】は船長のジョンをはじめ、4人だけで任務をこなしていた。
そんなある日、【パンゲア】は大きな衝撃を受ける。
気絶した 4 人が目を覚ますと、地球との通信が途切れ、孤立無援となっていた。
その後漂流中のシャトルを発見し、その乗組員から『エウロパに行け』という地球からのメッセージを受け取ったことを聞かされ、クルーの間で疑心暗鬼が広がり始める、、、。
宇宙を舞台にしたサバイバルサスペンス作品です。
主演には北野武監督の(BROTHER)や(JUICE)、テレビシリーズ(ER緊急救命室)に出演していたオマー・エップスと、
リーアム・ニーソン主演の(ファイナルプラン)(詳しくはこちら)、(ウォールフラワー)等のケイト・ウォルシュ、という一流の二人が共演しています。
監督はブルース・ウィリス主演のSFアクション(アンチ・ライフ)や、POVゾンビ映画(パンデミック)(詳しくはこちら)等、
質の高めのB級作品を近年連発しているジョン・スーツ監督です。
(アンチライフ)に続き、本作も同監督らしく、しっかり目のB級SF作品となっています。
ただ、予告編や、DVDジャケットからテンポ良く次から次へと事件が起こるノンストップSFアクションぽいイメージの作品ですが、
実際は予告編ほどのテンポはなく、割と静かな時間が長時間流れる落ち着いた作品となっています。
下手するとちょっと眠気を誘うようなジリジリと危機が迫るようなタイプのサスペンスとなっています。
あと、日本版のDVDジャケットはネタバレも含んでしまっていますので、残念ながら作品のサスペンス要素を一つ消してしまっています。
アメリカ版のジャケットの方が上手い事表現されていますので、そちらの方が良いのではないでしょうか。
とは言え、売り場に陳列されていて目を引くのは日本版の方だとは思うのですが、、。
で、実際の内容ですが、簡単に言ってしまうと名作(エイリアン)のように宇宙船という限定された空間で行われるサバイバルサスペンスとなっています。
エイリアンこそ登場しないものの、その限定された酸素や食料を巡って展開される、人間同士の争いなどがメインで描かれていきます。
物語開始当初から登場人物も限定されていますので、犠牲になるメンバーも少ないのですが、中盤に漂流中の宇宙船を救助する事で、
人数が増えそこから、また新たなドラマが始まります。
本作の魅力はここからが本題で、この救助した見知らぬ乗組員たちが、引き起こす人間ドラマがサスペンスを盛り上げていきます。
その中には例によって良い人と悪い人が紛れています。
悪い人は勿論、限りある酸素や食料を独占しようとたくらみ、平和主義者との間で争いが生じていきます。
で、それらの限りある貴重な資源をかけてのサバイバルドラマへと発展していくのですが、戦いの果てに主人公が、ある決断を迫られる事になるのですが、
これが、そうせざるを得ないような上手い展開になっていて、ラストシーンに続く、橋渡しとなっています。
このラストシーンが非常に感動的で、しかもありありと見せ切るのではなく、絶妙なタイミングで良い余韻を残しながら終幕になる、
という鑑賞後にも印象に残る名シーンとなっています。
例えるなら、(インセプション)のラストや、(バック・イン・クライム)(詳しくはこちら)のような非常に印象に残るラストです。
こういう含みを持たせたラストは鑑賞する人によって、色んな捉え方ができますので、作品を楽しむ上での大きな魅力の一つと言っても良いのではないでしょうか。
という事で、ちょっと静かな時間の流れる作品ですが、後半はテンポもあがり、続くラストは良い余韻の残る作品となっていますので、
SF好きの方や、サスペンス好きの方などご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
ジョン・スーツ監督は手堅いB級作品を連発していますので、今後も期待ですね。
作品情報
2019年製作 アメリカ製作 SFサスペンス
監督 ジョン・スーツ
出演 オマー・エップス、ケイト・ウォルシュ、アンガス・マクファーデン、ジョージャ・フォックス
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