おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
事故でベットから動けない主人公が、入院している病院に巣くう悪霊と戦う心霊ホラー!!
作品紹介
2017年7月17日公開
今回ご紹介するのは、事故で動けなくなった主人公が、入院先の病院で悪霊と戦う心霊ホラー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
事故で生死を彷徨う重傷を負ったディナは、身動きもできずに、人工呼吸器によって言葉も話せないまま長期入院を余儀なくされてしまう。
そんな時、深夜遅くに誰かの視線を感じる日々が続き、その正体がその病棟に巣くう悪霊だと確信するが、医師には取り合ってもらえす、
事故後の精神的なストレスと判断される。
頼る者のいなくなったディナは孤立無援のまま、悪霊との対決を決意する!?
身動きできない女性主人公が悪霊と対決する心霊ホラー作品です。
設定としては、事故によって下半身が麻痺し身動きできず、人工呼吸器を喉につけて呼吸器を外せないので、言葉を話すことができない、
という動きが制限されている状況で、その入院している病院という限定された空間で悪霊と対決する物語となっています。
シンプルではありますが、その危機的な状況設定の上手さと、ホラー映画あるあるでもある霊の存在を主人公以外は誰も信じてくれない、
というサスペンス描写がストーリーを上手く盛り上げて緊迫感のある作品世界を作り上げています。
個人的には同じような状況になった経験があるので、余計に手に汗握ってしまいました。
この主人公の場合、事故によって身体的には2度死んでいる状態になってしまったほどに生死の境を彷徨っていた、という事になっていますので、
意識を取り戻してからも精神的なショックとストレスは尋常ではなく、病棟に巣くう悪霊の存在を周りの人に訴えても精神的なストレスによる幻想と判断されるのはなかなかの説得力となっています。
主人公は陸上選手のコーチとして生計を立てていたほどに活発に体を動かす毎日を送っていたので、事故でその人生が断たたれてしまって、
満足に自身で日常生活をも送れなくなる事からくる精神的、身体的苦痛が、その現像を生み出す、という状況はなかなかにリアルな設定となっています。
おそらく製作者の中に、長期入院経験者がいるのではないでしょうか。
それぐらいに前半から中盤にかけての悪霊ネイルズ登場シーンは真に迫っています。
このあたりのリアル感が本作の魅力と言っても過言ではないかと思われます。
ただ、そこまでは細かい恐怖演出が雰囲気を盛り上げて良いのですが、後半ネイルズが登場して以降は、恐怖感は急激に薄まり、
普通のB級モンスターホラーのような追いかけっこになってしまうのが非常に残念です。
ホラー映画としては見せ場となる登場人物が犠牲になるシーンも、予算の都合からか、そのシーンだけは見せずに、
その後犠牲になったかもしれないキャラクターがその後登場しない事で、物語から退場したことを理解させる、という演出なので、
ホラー映画としての盛り上がりがちょっと薄い、というのも少し残念な点といえるかもしれません。
とはいえ、精神的に追い込まれるあまりに、夫と新人女性陸上選手との不倫をも疑い始める(結局真相は分からずじまいですが)、
というところまでに至る、精神的に追い詰められた者の絶望感と不安感などを細かく描写しつつ、苦闘しながらも娘のために悪霊に立ち向かっていく主人公像は、
非常にリアルで、他の同プロットのホラー作品と比べても見どころのある作品となっています。
ホラーやサスペンス好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
上映時間も短くシンプルな作品ですが、結構ハラハラする作品となっていますよ。
作品情報
2017年製作 アイルランド製作 ホラー
監督・脚本 デニス・バートク 製作 ブレンダン・マッカーシー、ジョン・マクドネル
製作総指揮 ジョセフ・カウフマン
出演 ショーナ・マクドナルド、ロス・ノーブル
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