お薦め度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
2001年9月11日に起きたハイジャック事件を当時の詳細な記録を元にドキュメンタリータッチで緊迫感溢れるドラマとして映像化
2006年 アメリカ製作 ドラマ
監督・製作・脚本 ポール・グリーングラス
出演 ナンシー・マクダニル、J・J・ジョンソン、トリッシュ・ゲイツ
監督のポール・グリーングラスは(ボーンスプレマシー)、(ボーンアルティメイタム)、(ジェイソンボーン)とボーンシリーズ成功の立役者となり、(キャプテンフィリップス)など実話の映画化や(グリーンゾーン)などの緊迫感のある作品を多く演出している。
出演者は多くの人が犠牲になった事件の映像化という事でいわゆるスター俳優はキャスティングされておらず、乗客の人たちの外見に合わせたキャスティングとなっている。
あらすじ
2001年9月11日、ニューアーク国際空港発サンフランシスコ行きユナイテッド航空93便が予定時刻を30分遅れて出発した。
同時刻、アメリカン航空11便、ユナイテッド航空175便がニューヨークにあるワールドトレードセンターに激突した。
その後続けてアメリカン航空77便がバージニア州アーリントンにあるペンタゴンに激突した。
そして今、ユナイテッド航空93便の操縦席もテロリストによって占拠されてしまった。
他の地での自爆テロを知った乗客たちは協力してテロリストに立ち向かう決意をする。
感想
本作は実際にあった事件を残っている資料を基に創作した作品です。
事実としてユナイテッド93便の墜落事件はあった話ですが、本作で描かれているような機内での出来事自体は当然ですが創作の部分が大きいと思われます。
映像はドキュメンタリータッチで非常にリアルに撮影されていて、まるでそこに自分がいるような錯覚に陥るほどリアルです。
特に後半の緊迫感は凄まじく、何度観ても手に汗握ります。
監督の演出力が凄い事は間違いないのですが、やはり記憶に新しいこの事件の結構な部分が創作であるという事への違和感はぬぐい切れないものがあります。
鑑賞後の感想としては感動するでもなく、もちろんスカッとするでもなく、ただただ、監督の演出力の効果でこの悲惨な事件を追体験してしまったような気持ちになります。
このような作品は賛否両論あると思います。
事件の事を記録として残すならエンターテイメントな商業映画ではなくドキュメンタリーでも良いのでは?とも思いますが、遺族の方全員に会って入念に作り上げた脚本という事で一つの方法として本作のような形もありなのかな、と思います。
という事であまり楽しい気分になる作品ではありませんが、監督の演出力は伝わる作品となっています。
結構体力使う作品ですので、ご鑑賞の時は万全の体調でご鑑賞ください。
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これは当時劇場に見に行ったけどやっぱり劇場で見る方が臨場感倍増かな。
ラストはわかってるけど、あれ、もしかして助かるんちゃうん!?って、、、
登場する方が皆さんどちらかというと、かなり善人に描かれているから、まぁ、ご遺族の方にかなり配慮した創作であるとは思いますが、充分にハラハラ感もあるし、自分は楽しめたかな。
apipi38さん、コメントありごとうございます。
確かに臨場感は物凄いですよね。初見で映画館で鑑賞したときは、まさにその場にいて体験しているような感覚さえありました。その後、DVDなどで、落ち着いて観返してみると、監督のドラマ部分の緊迫感のある演出の凄さに唸らされました。事件自体は二度と起きて欲しくない事件ですが、監督の演出力の素晴らしさは、もっと沢山の作品で観たいところですよね。