香港映画としてのお薦め度 ★★★★★★☆☆☆☆
元気だったころの香港映画を思い出すアクション監督トン・ワイの演出が冴えまくるドタバタスパイアクション!!ミラ・ジョヴォヴィッチもちゃんと活躍します!
作品紹介
2020年1月10日公開
今回ご紹介するのは、ミラ・ジョヴォヴィッチが中国映画作品で大暴れするスパイアクションです。
それでは、まずはあらすじから、
テロ組織撲滅の目的で組織されたファントムのリーダーであるブルース(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、生物兵器を強奪したテロリストグループを追う中で特殊技能を持った青年フォンと出会う。
フォンの類まれなる能力を見込んだブルースはフォンをスカウトし、新人エージェントとして任務に就かせる。
その仲間として香港インターポールの捜査官ミャオ・ミャオ(チャン・ロンロン)や発明家ディンとチームを結成しテロ組織の潜むプダペストへと向かうのだったが、、!?
本作はミラ・ジョヴォヴィッチが主演のハリウッド作品ではなく、中国人キャストがメインのスパイアクションにミラ・ジョヴォヴィッチがゲスト的に出演している作品です。
ですので(バイオハザード)のようなミラ・ジョヴォヴィッチの完全主演作を期待した方はその時点でがっかりすると思います。
中国語でやり取りをする中国映画という事で、ハリウッド映画でさえないのでなかなか気持ちの切り替えもできないと思います。
しかし、それをクリアできればスパイアクションとして非常にテンポよく、アクションも充実しており、CGなども豪華で非常に潤沢な予算のありそうな豪華なエンターテイメント作品ですので十分楽しめると思います。
また、本作はメインキャストこそ中国映画界の若手注目株が演じていますが脇役で出演しているラム・シューやダニー・チャン、監督のアラン・ユエン、アクション指導のトン・ワイなど香港映画界の実力者が多数脇を固めていますのでどちらかというと中国映画というより香港映画のイメージに近い作品となっています。(香港も中国ですが)
なかでもトン・ワイのアクション演出が本作の面白さのほぼすべてだと思います。
他の人がやっていたらここまで完成度の高いアクションにはなっていなかったんではないでしょうか。
ミラ・ジョヴォヴィッチの中盤までのアクションもはっきりいってゾンビと戦っていたアクションよりも数倍カッコ良く見えました。
その他の出演陣のアクションも非常にカッコ良くスタントマンと入れ替わっている様子を感じさせないように上手く撮影されていました。
ただ、特に前半ですがアクションのテンポが良すぎて(というか早すぎて)人物紹介や物語などが全然頭に入ってこない時間が割と長くあり、
それまでは茫然としますが、中盤である事件が起こるあたりから物語が落ち着きだして急に見やすくなります。
この辺りから残念ながらミラ・ジョヴォヴィッチの出番も少なくなってくるのですが、こういった全体のドラマとアクションのバランスがもう少しうまく配分されていればもっと面白い作品になったような気がしました。
それでも、現在の香港映画界で本作のような元気なドタバタアクションが観れる機会も少なくなっていますので非常に価値のある1本だと思います。
ラストシーンの終わり方も非常に良かったので、できれば同じスタッフ・キャストで続編が観たくなってしまいました。
アクション好きの方に特にお薦めです。
作品情報
2019年製作 中国・ハンガリー製作 アクション
監督・脚本 アラン・ユエン アクション指導 トン・ワイ
出演 ダレン・ワン、チャン・ロンロン、ミラ・ジョヴォヴィッチ、ラム・シュー、ダニー・チャン
スタッフ・キャスト
監督はアンディラウ主演で大ヒットした(ファイヤーストーム風暴)や(プリンセスD)などで活躍するアラン・ユエン。
アクション指導に(ビーストストーカー証人)や(オペレーションメコン)など現在の香港映画界ではなくてはならない存在となった元イケメンカンフースター、トン・ワイ。
出演は(男たちの挽歌REBORN)、(レイルロードタイガー)など中国映画界の若手注目株ダレン・ワン。
(空海KU-KAI美しき王妃の謎)などのチャン・ロンロン。
そして(バイオハザード)シリーズのミラ・ジョヴォヴィッチが上司のスーパーエージェント役で出演している。
その他ジョニー・トー作品でお馴染みのラム・シュー、(イップマン)シリーズのブルース・リー役ダニー・チャンなど香港映画界からのスタッフ・キャストの多い作品となっている。
その他の香港現代アクション作品
男たちの挽歌再び。チョウ・ユンファ主演の犯罪アクション(プロジェクトグーテンベルク贋作王)はこちら
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