お薦め度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
巨額の金が動くファイトクラブな地下組織で、ルールを破った主人公が死亡遊戯な展開で、オールドボーイなバイオレンスアクションで敵を倒していく、既視感満載のサスペンスアクション!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、数々のアクション映画にオマージュを捧げたゲーム感覚満載のアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
元イギリス海兵隊の兵士ハードエイト(モー・ダンフォート)は、非合法ファイトクラブ【ナックルダスト】の人気ファイターだったが、
家族をもってはいけない、という組織のルールを破った事により、愛する妻が殺害されてしまう。
全てを失ったハードエイトは復讐のために、組織に乗り込み、個性的な強敵たちとバトルを繰り広げる事になる!?
非合法地下ファイトクラブを舞台にしたハイセンス的な作風のバイオレンスアクション作品です。
(ファイトクラブ)(死亡遊戯)(オールドボーイ)などのアクション映画にオマージュを捧げたようなシーンが多数見られ、とくに廊下で多数の敵と戦うシーンは(オールドボーイ)全くそのままとなっています。
それをオマージュの一言で片づけてしまうのもなんですが、監督の好きでしょうがない、という気持ちだけは十分すぎるほど伝わってくるシーンとなっています。
クエンティン・タランティーノ監督作品のように、数々の作品へのオマージュを自身の作品に取り入れながらも、タランティーノ風味に新たに昇華させているのとは違い、
本作では、オマージュというよりそのまま頂いているようにしか見えないのがちょっと残念ですね。
という事で、本作では数々のアクションシーンがありますので、アクション自体は結構楽しめる作品となっています。
大柄な体形のモンスターのような巨漢と戦うバトルや、(オールドボーイ)そのままの複数の敵との廊下バトルなど結構楽しめます。
ただ、主人公は結構無敵に近い設定ですが、主役を演じるモー・ダンフォートの終始優しい笑顔を浮かべる若干ずんぐりむっくり体型の主人公像が、
どうしてもそんなに強い戦士には見えず、格闘もそれほど俊敏ではないので、毎回バトルごとにギリギリ勝利している感が強く、何故この組織でそんなに人気の無敵ファイターになれたのかさっぱり分かりませんでした。
スコット・アドキンスとか本当に動けるスターが主役を演じていれば、もっと違う見どころの作品になったと思うのですが、どうでしょうか。
という感じで、主人公の身体能力はさておき、アクション自体はそれなりに楽しめる本作ですが、
本作は後半に予想外に、大どんでん返し的な展開があり、アクションから急激にサスペンス色が強くなっていきます。
それまでの設定が全部覆るぐらいに、実は、こうでした、という展開です。
この辺の展開は、賛否別れるところかもしれませんが、個人的には本作は基本的にバイオレンスアクションが見どころの作品ですので、
それまでの流れをぶち壊しかねない後半のどんでん返しサスペンスは不必要だったのではないかと思います。
正直、延々と実はこうでした、という説明が入りますが、そこに行き着くまでに、割と独特のオリジナルな世界観を受け入れて、物語や主人公に感情移入してきたのに、
今更、そんな全然違う事を急に説明されて、『これで事件解決!次に行こうぜ!』
的な終わり方をされても、気持ちの整理がつきません。
という流れなので、個人的には後半は完全に物語世界から気持ちが離れて鑑賞してしまう、という状態での鑑賞となってしまっていたので、
ラストに近づけば近づくほど楽しめなくなってしまった、というのが正直なところです。
アクションだけ取り出してみれば、優れた作品のアクションの再現を試みるだけあって結構楽しめるのですが、、。
それでも、そういう大どんでん返し展開が好きな方もいると思いますので、そういった方でしたら楽しめるのではないでしょうか。
という事で、監督のセンスが爆発風のバイオレンスアクション作品となっていますので、アクション好きの方などご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
途中でアニメシーンなども挿入されて非常に個性的風な作品にはなっていますよ。
作品情報
2020年製作 イギリス・フランス製作 アクション
監督・脚本 ジェームズ・カーマック
出演 モー・ダンフォード、カミール・ロウ、ケイト・ディッキー、オリヴィエ・リヒターズ
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