お薦め度 ★★★★★★★☆☆☆
女子高生と連続殺人鬼の中身が入れ替わった!?奇抜な発想で名作ホラーを次々と量産するブラムハウスピクチャーズの集大成的ノリノリホラー!!
作品紹介
2021年4月9日公開
今回ご紹介するのは、ジェイソン・ブラム率いるブラムハウスピクチャーズのホラー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
ミリー(キャスリン・ニュートン)は、今日も学校でバカにされながら通学する地味でイケていない女子高生。
ある日、居残りで帰りが遅くなったミリーは、偶然居合わせた連続殺人鬼ブッチャー(ヴィンス・ボーン)と遭遇してしまい、
謎の探検で刺されてしまう。
命に別状は無かったものの、次の日目覚めると、殺人鬼と自分の体が入れ替わっていた!!
ミリーは自分の体を取り戻すために、学校へ向かう!?
予算をあまりかけずに、その奇抜なアイデアとセンスで次々と傑作ホラー作品を製作し続けているジェイソン・ブラム率いるブラムハウスピクチャーズ製作の最新作です。
今回も女子高生と連続殺人鬼の中身が入れ替わる、というありそうでなかったアイデアを描きながらも、しっかり(13日の金曜日)や(スクリーム)、(ラストサマー)、(悪魔のいけにえ)、(シャイニング)などの
名作ホラー作品へのリスペクトを随所に散りばめながら、アップテンポに物語が展開していきます。
ホラー作品のお約束展開を周到しつつも、オリジナルな作品に仕上げていくところは、
(ハッピーデスデイ)シリーズや(パラノーマルアクティビティ)シリーズなどの製作に関わっているクリストファー・ランドン監督のホラー愛に満ちたビジュアルセンスによる部分が大きいのではないでしょうか。
とにかくホラーファンには、その展開が非常に楽しく、スラッシャーコメディ、というへたしたらコントのようになっていまうような展開も、
絶妙なグロさもそれなりに残しつつ、ヴィンス・ボーンの女子高生演技で笑えてしまう、という笑いと恐怖が絶妙なバランスでブレンドされて物語的にもしっかりとまとまっています。
作品の見どころの大部分はやはり、名優ヴィンス・ボーンのまさかの女子高校生役、という変化球につきますが、観始めた当初はもちろん違和感しかないですが、
その仕草や演技を観ている内にそれなりに中身は女子高生に見えてしまうから、流石です。
入れ替わり中に、片思いの男子と良い雰囲気になってファーストキスと交わす、という物凄いシーンをまるで違和感なく(というのも変なのですが、、)演じていて、
その演技力の幅の広さには驚くばかりです。
さらに、ミリーの母親と心を通わせるシーンでは、その状態でまさかの感動路線も即座に演じ分ける、という熟練の演技力が光る名場面も登場します。
正直、後半は元の体には戻らずに、そのまま女子高生を演じ続けて欲しくなるぐらいでした。
似たような展開でいえば、ジャンルは違いますが、(ジュマンジ ウェルカム・トウ・ジャングル)のザ・ロックやジャック・ブラックも中身が入れ替わる役柄でしたが、
どうも外見がゴツイ男性の方が、中身が女性と入れ替わった時のギャップに笑えるようですね。
本作でも、下ネタから、チアリーディングまで、なかなかのギャップネタの連発が笑いを誘っていました。
対する実際の主人公であるキャスリン・ニュートンも前半のイケてない女子高生のときはちょっと天然っぽい感じで、
遅刻の常習であり、プチいじめ、というか周りになんとなくバカにされているような存在で、教師に説教されて泣いてしまう感じなど、
絶妙な程度のイケてない女子高生役から、入れ替わり後のビシッと決めた感じ(でもお姉さんの洋服を勝手に着ているだけなのですが)の触る人みな傷つける雰囲気への大変身と、
一粒で二度美味しい役柄を、きっちりと演じ分けていました。
本作監督のクリストファー・ランドンが参加した(パラノーマルアクティビティ4)の重要な役柄で、既にひと際目立っていましたので、
ホラークィーンとしての存在感は本作でさらに印象付けられたのではないでしょうか。
近年は(スリービルボード)や(ベン・イズ・バック)などのアカデミー賞がらみのドラマ作品などでも活躍していますので、今後も本作のような娯楽作品にも沢山出演してもらいたいですね。
というような感じで、本作は漫画チックな設定ではありますが、随所にホラー愛が散りばめられた、この時点でのブラムハウスピクチャーズの集大成のような作品になってますので、
ホラー好きの方などご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
グロさはそれほどきついわけではありませんので、よほど苦手な方でなければ結構楽しめますよ。
作品情報
2020年製作 アメリカ製作 コメディホラー
監督・脚本 クリストファー・ランドン 制作 ジェイソン・ブラム
出演 キャスリン・ニュートン、ヴィンス・ボーン、ケイティ・フィナーラン、セレステ・オコナー
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