修業度 🔥🔥●●●●●●●●
前半は今どきの若者のメキシコ気晴らし旅行、しかし後半は主役ではない準主役が、急に女セガールに覚醒する、とんでもリベンジガールアクション!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、メキシコ人身売買問題に立ち向かった女性を描くリベンジアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
女子大生のジェナ(ブロンウィン・キャリー・ウィルソン)は親友リンジー(デヴァニー・ピン)の傷心旅行に付き合い、メキシコのリゾート地に来ていた。
2人で気晴らしにハメをはずしていたが、運悪くメキシコカルテルの一員の目にとまり、薬を飲まされたうえに監禁されてしまう。
リンジーは銀行経営者の娘だったため、カルテル組織は、身代金を要求する事になるが、実はリンジーの父の経営する銀行は破産申告中だった、、、!?
舐めてた女子大生が実はセガールでした、といった感じのレディースアクションです。
前半はちょっと正確に難のある女子大生リンジーがその奔放ぶりを発揮するメキシコ旅行が延々と描かれる作品となっていますので、
結構長い間、この物語が、一体どうなるのか?期待と不安、というか不安でいっぱいになります。
その奔放な旅行と同時進行で、娘をメキシコカルテルに誘拐された父親がFBIに相談して誘拐犯とやり取りするパートが描かれていきます。
奔放な女子大生の傷心旅行を描きつつ、時系列的にはその後に展開される誘拐犯とのやり取りを同時に進行で描き、
能天気な旅行のシーンと、事件発覚後の、緊迫感のある誘拐された家族側のシーンを対比させることで、
どことなくこの先に不安なことが起こる予感をさせつつ物語は進んでいきます。
で、この時相談されるFBIを本作唯一といっても良いB級作品で活躍するスター、ルイス・マンディロアが演じています。
いつも癖のある役柄が多いですが、本作では結構親身になって助けてくれる友人といった役柄で、珍しく普通の役柄を演じていると思いきや、実は、、、という展開です。
で、誘拐事件発覚後も、結構な時間をメキシコカルテルとのやり取りに費やしてしまっているので作品の半分以上を目的のはっきりしない傷心旅行と、
この身代金を払う、払わないという展開でしめてしまっています。
誘拐事件が発生してしまっては、流石に能天気な傷心旅行もそこで終了ですので、あとは、このチョイ悪おやじ、マンデロアと誘拐犯との丁々発止のやり取りになっていく展開、、、
と、思いきや、まさかまさかの、大金持ちと思われていた父親の経営する会社が、破産申請中という事が分かります。
これは、雲行きが怪しくなってきました、、。
ですが、意外に破産の事実を犯人側に知られてはいけない、知られると娘の命に危険が及ぶ、という別な意味でのサスペンスも加わってきます。
これは、マンデロアと父親で作戦を練って、いかに犯人側に破産して、お金がない、という事を悟られずに、誘拐された娘を救い出すのか?というサスペンス展開へと期待感が煽られます。
いよいよ物語は本題に突入です。
さぁ、マンデロアはどうでる?
といったところで、まさかまさかの、倒産があっさりとテレビのニュースで犯人にバレる、という急転直下の意外な展開に、
全く先の展開が読めない、先読み不能のミステリーのようになってしまいます。
さらに、父親側の情報も結局犯人側には筒抜け状態だった事が発覚します。
その理由は、父親側に、犯人に繋がる裏切り者がいた、というシンプル過ぎる理由で、父親側は、完全にお手上げ状態になってしまいます。
ここまでで、物語は結構後半まできていますが、犯人側も、ここへきて、結局人質としての価値がないので娘を殺す、などと言っていますので、FBIも警察も登場しそうにないシーンで、
いったいこの先の展開はどうなるのか?娘と、一緒に旅行中にとばっちりでついでに誘拐された友人の命は誰が救うのか?
とまたしても不安でいっぱいになります。
ですが、ここへきて、またしても急転直下の大展開に突入します。
それまで主人公だったはずのリンジーに変わり、準主役の位置にいた友人ジェナが突然覚醒し、
敵の隙をついて、相手のナイフや銃を奪い、しかも3.4人ほどと格闘に勝利しながら監禁場所からの脱出に成功してしまうんです。
『強いんかい!』
鑑賞しているほとんどの人がツッコミを入れる本作で一番の、ある意味、見どころのシーンです。
どう考えても格闘が強そうな動きには見えなかったので、この覚醒した時点では実は強い、という設定なのか、偶然奇蹟的なラッキーパンチで勝てた、という設定なのかはっきりとしないまま、
ジェナは単独で脱出に成功します。
何も説明がないので、いきなり過ぎますが、逃げ出したジェナを表現するのにリンジーが台詞で『彼女の両親は南アフリカの兵士でジェナもその影響を受けている。』
という説明が入ります。
初耳!というか、後付け!
台詞一発で、それまでの普通の女子大生キャラクターが急に女セガールに大変身を遂げる瞬間です。
前半ほとんど活躍しない脇役なのに後半急に主役になって暴れまわる、というところも良く考えたらセガール作品を思わせます。
そんな脱出をキメた女セガールがその後訪れたのは、誘拐現場となったメキシコの場末のバーです。
そこでは、相変わらずカルテルの下っ端が旅行客を物色しています。
で、また性懲りもなく、一員がからんできたので、必殺のセガール拳で相手のショットガンを速攻で奪い、その銃でカルテルの雑魚を皆殺しにしてしまいます。
で、その後どうするのかと思えば、逃げれば良いのに、リンジーを救うためにもう一度、監禁場所に戻る、という、だったら、何故一旦逃げたんだ?と思ってしまうような、謎の行動をとります。
ですが、さっきまでの女子大生とは違い、今回は、無敵の女セガールとして覚醒しているアフリカの戦士ですので、負ける気はしません。
良く考えたら、ちょっとバーに行って帰ってきただけなんですけど、、。
武装はバーで手に入れたショットガンのみですので、何故このバーにだけ立ち寄ってきたのか本当に謎ですが、一旦気持ちの整理を付けたかったのかもしれません。
そんな感じで、なんとなく舞い戻った女セガールの怒涛のかちこみアクションが始まります。
とにかくセガールですので、出会う敵は全員撃ち殺します。
で、この銃撃シーンのみ、何故か建物の造りを有効に使った立体的な銃撃戦となっていて、意外としっかりと撮影されています。
もしかしたら、この建物ありきで、この建物を有効に活用した銃撃シーンが取りたくて本作を製作したのではないでしょうか。勝手な推測ですが。
それぐらいにこのシーンのみそれまでの脱力系の展開から浮き上がっています。
それでも、もう上映終了直前ですので、楽しい時間はすぐに終わってしまいます。
破産がバレる、バレないのサスペンスや、FBIのルイス・マンディロアが実は、、という展開や、中盤で誘拐犯の主犯がまさかのあっさり射殺されるという謎展開など
色々ありますが、結局そんな事は物語の大筋とは一切関係なく、監禁された本人たちで全て解決できてしまう、
というなかなかの展開の、かなり自由なリベンジアクションとなっていますので、ご鑑賞される方は、その覚悟でご鑑賞ください。
因みにDVDジャケットに移っている美女は登場しませんし、そんなシーンはちょっともないのは、こういった作品では、あるあるですね。
作品情報
2017年製作 アメリカ製作 サスペンスアクション
監督 ブランドン・スレイグル
出演 ブロンウィン・キャリー・ウィルソン、デヴァニー・ピン、ルイス・マンディロア、ジョナサン・ゴールドスタイン
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