
皆さん、こんにちは、まぁくです。いかがお過ごしでしょうか。
さて、いよいよ今年も明日で最後、という事で、昨年までと同様に今年鑑賞した作品の中から個人的なベスト作品とワースト作品を3本ずつ順位をつけて選んでみたいと思います。
今回も、あくまで、超個人的な感想ですので、ご了承ください。
という事で、まずはワーストから3本ずつ挙げさせていただきます。
それでは、まず第3位は、

(クリーナー 復讐の女神)(詳しくはこちら)
典型的な舐めてた相手が実は強かった系のレディースリベンジアクションで、物語展開自体も飽きることなく鑑賞できる作品なのですが、
本作は日本でのリリースが珍しいトルコ制作の作品で、お国柄なのか、製作者独特のセンスなのか、作品の見せ場となるシーンの数々が非常にグロく不快感を伴う表現の連続で、
特に復讐のきかっけとなる主人公の姉が悪党に犠牲になるシーンと、主人公が悪党達に実際に復讐をしていくシーンが強烈で、
ナイフで厭な感じでトドメを刺したり、悪党の家族にまで厭な感じで危害を加えるという暴走ぶりが、完全に復讐の域を越えてしまって
最終的に主人公自身が、ジェイソンのような存在になってしまいますので、邦題にあるような(復讐の女神)という印象からは、かけ離れてしまう、
かなり本当の意味での修行覚悟が必要な内容となっています。

一応アクション展開もありますが、映画には不向きな絞め技を中心とした格闘術を使用するアクションで、
なんとなくもみ合っているうちに、やっぱり最後は厭な感じでトドメをさすような決着となっていますので、アクション面でも爽快感はほぼ0で、
ラストバトルなんかは、通常の作品では観た事が無いような、本当に地獄のような戦いになってしまいます。
作品全体を覆う暗めのじとっとした雰囲気含めて、精神的に落ち込んでいる時に鑑賞してしまうとかなりのダメージを受けそうな内容となっていますので、
もし、鑑賞する機会があるようでしたら、十分な注意が必要ですのでお気を付けください。
というより、同ジャンルの他の作品を鑑賞した方が良いかもしれません。
決して内容的に面白くない、というわけではないのですが、、、。

そして、第2位は、

(ザ・タスクフォースSWAT非公式作戦)(詳しくはこちら)
(エージェントナイトNY大捜査線)(詳しくはこちら)、(エンド・オブ・アメリカ)(詳しくはこちら)と続く、
ブルース・ウィリス演じるナイト刑事が活躍する犯罪アクションシリーズの完結編となる第三弾で、前二作同様に本作もタイトルロールながらも主人公ではない、
という特別過ぎる位置のブルース・ウィリスがパートタイム出演する作品です。
勿論、過去のパートタイム作品同様に、本作も主人公ではないブルース・ウィリスを無理矢理主人公として扱っているのでいびつな内容なのですが、
一応三部作の完結編という事で、散らかりがちな前二作をまとめた、終わり良ければ全て良し、という内容だったらよかったのですが、
前編後編的な要素が強かったニ作目までで、ほとんど描くべき要素を出し切ってしまったので、本作では前二作には全く登場しなかったジャック・キルマー演じる救急隊員が主人公となり、
前二作とは全く関係の無い自由気ままなゆるいサイコサスペンスが延々と描かれて、最終的にちょこっとブルース・ウィリスが合流する、
という、三部作の完結編としては、シリーズものの中でも他に類を見ないような内容となっています。

ニ作目までも、主人公ではないキャラクターが主人公を演じて物語を引っ張っていく、という意味では本筋から外れた物語が描かれていましたが、
本作は、そこからもさらに外れて、本当に全く関係ない人物の物語が延々と描かれた上に、最終的に主人公と強引に合流して本筋と絡む、
という番外編の結末が、いつのまにか本編の終幕になっているような、しっくりこない完結編となっています。
オムニバス犯罪ドラマの合間にブルースが薄く存在する、という感じでしょうか、、、。

そして、第1位は、

(ラスト・ダイ・ハード)(詳しくはこちら)
ブルース・ウィリスが引退を表明した時点で存在していた既に撮影済みの未公開作品の中の、ついにフィナーレを飾る作品です。
劇場公開邦題が(ラストブラッド不死身の男)で、DVD邦題が、(ラスト・ダイ・ハード)という事で、かつての名作の匂いを邦題タイトルからは感じますが、
予想に反して内容は、女性主人公が活躍するSFボディジャックサスペンスで、ブルース・ウィリスは、その主人公をスカウトし、
悪党組織のボスを捕らえるために、凄い装置を使って悪党ボスの部下の意識に潜入させて、ボスを倒すという回りくどい作戦を取り仕切る上司として登場します。

主人公っぽい扱いの割に、実際には他のキャラクターが主人公、という内容は、パートタイムブルース作品では当たり前なので、しょうがないのですが、
他人の意識に入り込んでターゲットを襲うという設定が、あまりに思いつき過ぎて、ちょっとした設定の掘り下げや、
その設定を物語展開に上手く組み込むという事が意識されていないために、物語が進めば進む程に、どんどんと知らないキャラクターへのボディジャックが進み、
悪党組織にもボディジャック装置が与えられたことで、いつのまにか今登場したばかりのキャラクター同士の戦いがメインとなって
知らない者同士が命の削り合いを延々と繰り広げる
という、感情移入度0%のバトルを展開する事となってしまい、収集が付かなくなってしまった物語は、最終的に主人公が

現実の悪党宅に忍び込んでリアルガチバトルを挑む
という、
それまでの積み重ねを吹き飛ばすようなラスト・ダイ・ハード
が、なかなかに個性的すぎるブルース・ウィリスが出演した最後のリリース作品となっています。
振り返ると昨年に私が選ばせて頂いたワースト作品もブルース・ウィリスパートタイム作品でしたので、
本作が本当に最後のブルース作品という事で、来年はないのが寂しい限りです、、。

という事で、次は、そんな修行覚悟のいる作品とは真逆と個人的に感じた、ベスト作品を3作ご紹介させて頂きます。
それでは、まずは第3位は、

(呪幻道士)(詳しくはこちら)
安易な邦題によってキョンシーホラーや頼れる道士が活躍するホラーアクション映画をイメージしますが、
実際はそういう要素はほとんど無い、怪談サスペンスホラー作品で、20年前に発生した事件の真相を探る記者が、
その事件を深く知る紙人形師の証言を聞くうちに、事件に関わった人々の別視点から見た新事実が次々と浮かび上がり、
最後には当初の予想を大きく超えた、悲しい新事実が浮かび上がるという、観始めると止まらない、常に次の展開が気になるミステリー作品となっています。

雰囲気的には、背筋がゾクっとするJホラーのような恐怖描写がメインの作品ですが、特にグロい描写などに頼る事なく、
その現場で行われた、【何か忌まわしい出来事】を、視点を変えての証言を積み重ねていくうちに、その事件に翻弄されて行った人々の
哀し過ぎる出来事が浮かび上がり、最終的に20年後に証言を聞いている記者も巻き込んだ物語へと発展していく、
という、非常にドラマ面でも良くできた完成度の高い物語となっていて、つくづく安易すぎる邦題が残念ではありますが、
そういう邦題を付ける事で、日本でのリリースが叶ったと考えると、、、、、しょうがない事なのかもしれないですね、、。

そして、第2位は、

(ザ・キラー ジョン・ウー暗殺者の挽歌)(詳しくはこちら)
ジョン・ウー監督が、香港時代に人気絶頂期のチョウ・ユンファ主演で監督した(狼/男たちの挽歌最終章)を自らセルフリメイクしたガンアクション作品で、
本作では主人公を女性のナタリー・エマニュエルに変更し、舞台もフランスへと変更するという一見オシャレを前面に推し出したような作品に生まれ変わったように見えますが、
実際やっている事は、基本的に香港映画時代の勢い満点なガンアクションという、当時のジョン・ウー作品が大好きだった世代には、意外に直球ど真ん中な内容となっています。

さらに、立場は違いながらも相棒となる刑事役でオマール・シー、分かり易い悪役でサム・ワーシントンと脇を固めるキャストもピッタリハマり、
そこに二丁拳銃やスローモーション、飛び交う鳩、バイクアクションに臭すぎる友情、と待ってましたと言わんばかりのウー要素に加えて、
女性暗殺者同士の格闘アクション等の新しい要素も加えて、オリジナルで鑑賞した時の興奮をもう一度感じさせてくれるような内容となっています。
本国では配信作品なので、ヒットしたのかどうかよくわかりませんが、できれば、この同じスタッフ・キャストでさらなる続編を期待したいところです。

という事で、第1位は、

(トワイライトウォリアーズ)(詳しくはこちら)
香港の人気小説を原作とした大人気コミックを、ルイス・クー、サモ・ハンキンポー、リッチー・レン、アーロン・クォックというベテランキャストに
レイモンド・ラム、テレンス・ラウ、フィリプ・ン等の若手キャストを加えた豪華なキャスティングが実現した作品で、
アクションを谷垣健治監督が務める、というまるでドニー・イェンが出演しないドニー映画のようなクオリティが熱い内容となっています。
原作ありの作品だけあって物語展開も熱く、大きな悪の勢力に個性的な少数の若者達が協力し合って立ち向かっていく展開は、
黄金期のジャンプ漫画を彷彿とさせる展開で、後半はアドレナリンMAXなバトルアクションの連続に、観ているこちらも一緒に戦っているような臨場感に溢れています。

また、舞台となる九龍城セットの再現率や、当時の生活感を感じさせる演出も好感触で、作品全体を覆うジュブナイル感が古き良き時代を感じさせつつも、
そこに生まれ、そこでしか生きる手段が無かった悪人世界の中の善人たちの、英雄的な行動が、観ている者の胸を熱くする、久々に香港映画の底力を感じさせてくれる内容となっています。
ただ、本作、アクション、豪華キャスト、物語展開、BGM等、かなりハイクオリティで、多くの人に受け入れられる内容ではあるのですが、
超、超個人的には、たった一つだけ、、、、どうしても、イマイチ乗り切れない要素があったりします。
これは、もう完全な個人的に受けたイメージなので、他の方が同じ様に感じるかは分からないのですが、、、、、
それは、、、、、

主人公を演じるレイモンド・ラムが、どうしてもヒーローに見えない
という点で、
正直、個人的には悪人の中の善人、というより悪人の中の悪人にしか見えない瞬間が多々あり、武術アクション系の俳優ではないレイモンド・ラムが、
このレジェンド級のキャスティングの中の真ん中にいる事に、ちょっと違和感を覚えてしまいました。
まぁ、色んな大人の事情があるのだとは思いますが、、、。
個人的には、ニコラス・ツエー、ショーン・ユー、マックス・チャンぐらいがしっくりくるような、、、。

という事で、今年も駄文にお付き合い頂きありがとうございました。
来年も、健康に気を付けつつ、映画好きの方の作品選びに、さらにお役に立てるように、読みやすいブログを心がけて改善していきますので、また宜しくお願い致します。
本日もお立ち寄り頂き、ありがとうございました!
それでは、良いお年をお迎えください!
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