【香港映画】ポストマン・ファイツバック巡城馬(巡城馬THE POSTMAN FIGHTS BACK)88分

投稿者: | 2025年9月20日

おすすめ度 ★★★★★☆☆☆☆☆

(フレディVSジェイソン)のロニー・ユー監督が、香港時代に監督した、陰謀に巻き込まれた護送チームの激闘を描いたリョン・カーヤン主演、ブレイク前のチョウ・ユンファ共演のアクションロードムービー!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介する作品は、ロニー・ユー監督、リョン・カーヤン、チョウ・ユンファ出演のアクションロードムービーです。

それでは、まずはあらすじから、

20世紀初頭の中国北部、郵便配達人のマーは、弟分のユウギたっての願いで、軍閥に属するウ・シュウゴンからの

贈答品の入った4つの箱を山岳地帯のある場所まで護送する任務を引き受ける。

しかし、その護送の旅には、マー達護送隊の知らない別の理由があり、道中様々な敵と対峙する事になるのだった!!

監督は、(霊幻追鬼)(詳しくはこちら)や(フレディVSジェイソン)(詳しくはこちら)等、香港・ハリウッドで活躍するロニー・ユーで、

本作でもちょっとしたサスペンスを盛り込んだ緊迫感のあるドラマを演出しています。

主人公の郵便配達人役は、(モンキーフィスト猿拳)(詳しくはこちら)や(斗え!デブゴン)(詳しくはこちら)等、

サモ・ハン作品で知られるカンフースター、リョン・カーヤンが扮し、真面目で男気のあるヒーローを演じています。

リョン・カーヤン

で、護送隊の仲間となるキザな賭博師役で、翌年のテレビシリーズ(上海灘)でブレイクすることになる

男たちの挽歌)等のチョウ・ユンファが登場し、一件薄情そうにみえて実は情に厚い後の当たり役のようなキャラクターを演じています。

チョウ・ユンファ

で、同じく護送隊の仲間役で、(燃えよデブゴン7)や(ウ・ミンサイの爆笑少林寺)(詳しくはこちら)等の

ファン・ムイサンが登場し、男臭い魅力で激闘を繰り広げます。

ファン・ムイサン

で、同じく護送隊の仲間の一人役で、(ドラゴン醉太極拳)(詳しくはこちら)や(妖怪道士)(詳しくはこちら)等の

サイモン・ユエンJr.が登場し、華麗なアクションを披露しています。

サイモン・ユエンJr.

で、主人公達に護送を依頼しながらも実は、、、、という男役で、(孔雀王)(詳しくはこちら)や(ミラクルファイター)(詳しくはこちら)等の

エディ・コーが登場し、怪しい魅力でドラマを盛り上げていきます。

エディ・コー

で、主人公に好意を寄せ、護送隊に着いて行く女性役で、(誰かがあなたを愛してる)や(いつの日かこの愛を)等、

後に、本作のチョウ・ユンファとの名コンビぶりを発揮するチェリー・チャンが登場し、可憐な魅力を振りまいています。

チェリー・チャン

で、旅の道中出会う女性役で、(妖怪奇兵)(詳しくはこちら)や(十二生肖)等のコク・チョンスクが登場し、後半にかけてドラマを展開させていきます。

コク・チョンスク

そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、20世紀初頭の中国北部、郵便配達人マー(リョン・カーヤン)が、遠く離れた土地から郵便物を持って村に帰ってくるシーンから始まります。

しかし、村は大変貧しく、村人が今後の配達料金を支払う事ができないと村長に言われてしまい、マーは、事実上の廃業を受け入れなければならなくなってしまいます。

そんな中、顔見知りの青年ユウギ(サイモン・ユエンJr.)にある仕事を持ちかけられます。

それは、軍閥に所属するウ・シュウゴン(エディ・コー)からの特別な依頼で、非常に高額の報酬ではありましたが、その人物になんとなく胡散臭ささを感じていたマーは、

ユウギの申し出も速攻で断ってしまいます。

しかし、あまりにユウギに頼み込まれたため、マーは仕方なくその依頼を受ける事になります。

で、その依頼とは、山岳地帯を根城にしているある人物に、4つの箱に入った贈答品を7日以内に届けるというシンプルな依頼で、

護送中、絶対に箱の中身を見てはいけない、という条件も付けられます。

そして、護送隊として、昔馴染みの爆破専門家プー(ファン・ムイサン)、賭博師のフージョン(チョウ・ユンファ)も加わり、

さらに当日、マーに想いを寄せる女性グワイファー(チェリー・チェン)も強引に仲間に加わって

総勢5名で寒さの厳しい中国北部を横断する旅に出ることになります。

しかし、旅の初めからフージョンを追う二人組のカンフー使いの存在や、謎の黒い影、どこか様子の怪しいユウギ等、

どことなく不穏な空気が香りながら、厳しい旅は進められていく事になります。

そんな旅で訪れたある土地で、盗賊に襲われている女性に出くわし、護送隊メンバーでその女性レー(コク・チョンスク)を救ったことで、

旅の仲間が新たに一人増える事になります。

しかし、このレーも、どことなく怪しい雰囲気を持っていて、フージュンが戦っている最中に突然姿を消してしまいます。

それでも、期日までに目的地までたどり着く必要があるため、マー達は旅を進めますが、再び姿を現したレーの正体を知る事で、

その旅に隠された本当の目的を知ることになる、、、、、、、という流れが、大体の大筋となっています。

後に(チャイルドプレイ チャッキーの花嫁)や(フレディVSジェイソン)でハリウッド監督へと上り詰めることになるロニー・ユー監督の監督3作目です。

本作以降翌年1983年にはリッキー・ホイ主演の(霊幻追鬼)、さらにその翌年1984年には本作のチョウ・ユンファ主演の(デビルバスターズ)、

1985年にはアラン・タム主演の(香港式殺人24時)(詳しくはこちら)と傑作・話題作を連作して行く事になりますので、

本作はまさにそのきっかけとなったとも言える作品となっています。

物語内容は比較的シンプルで、A地点からB地点まで品物を護送するチームの道中を描いたロードムービー的な物語に、

あまり本格的では無い程度のカンフーアクションを盛り込みつつ、個性的な登場人物の人となりをしっかりと描き(といいつつ主人公がなんとなく存在感薄いですが、、、)、

そこに旅の道中に漂う、なんとなく陰謀に巻き込まれていそうな緊迫感を感じさせながら、賭博師チョウ・ユンファと爆弾男ファン・ムイサンの男臭い友情等も描き、

カンフー二人羽織や、凍った湖をスケートで滑りながら襲ってくる山賊との激闘等、娯楽的な面白みもしっかりと描く、

というロニー・ユーらしい魅力に満ちた見所満載の作品となっています。

ただ、非常にスリリングで引き込まれる内容なのですが、後半、旅の本当の目的が発覚するやいなや、急に駆け足ぎみに続々と退場者を出してしまい、

ファン・ムイサン以外は特に活躍する見せ場もなく、無理矢理主人公とスポーティ黒タイツ忍者エディ・コーとの忍術カンフーバトルで決着をつけてしまう展開は、

それまでの道中のドラマやサスペンス、アクションがしっかりしているだけに非常に残念な終幕となっています。

忍者?

恐らく本作が製作された1981年は、まだまだカンフー映画の勢いが残っていたため、色々やっていても要所ではカンフー要素が求められ、

さらに(醉拳)のユエン・ウーピンの製作会社が製作している作品ですので、カンフー要素とドラマ要素のバランスを計っていたのだと思われます。

ですので、チョウ・ユンファが得意ではないカンフーアクションを披露して、さらに、散々引っ張っていた強敵、二人羽織カンフーを、なんとなく倒せてしまう、

という『ん?』みたいな展開もありますが、このアンバランスさこそが、この時代の作品独特の魅力と言えるのかもしれません。

誰が見ても相手の方が強そうですが、ユンファが勝ってしまいます。

という事で、ロードムービードラマとカンフーアクションの融合がちょっとアンバランスながらも、娯楽要素に溢れた楽しい作品となっていますので、

香港映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

それにしても、チョウ・ユンファの何気ないハンサムぶりが、この時点でも凄いですね、、、。

作品情報

1982年製作 香港製作 アクション

監督・脚本 ロニー・ユー 製作 レイモンド・チョウ

武術指導 ユエン・シンイー、ブランディ・ユエン

出演 リョン・カーヤン、チョウ・ユンファ、サイモン・ユエンJr.、ファン・ムイサン、エディ・コー、チェリー・チャン、コク・チョンスク

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