お薦め度 ★★★★★★★☆☆☆
リメイクもされた巨匠の監督作品は大人の恋の騙し合いがサスペンスフルに描かれる切なさの香る秀作!
作品紹介
1968年6月28日公開
今回ご紹介するのは、後にリメイクもされたズティーヴ・マックィーン主演の名作中の名作です。
それでは、まずはあらすじから、
実業家として会社を経営している大富豪トーマス・クラウン(スティーヴ・マックィーン)には裏の顔があった。
多数の部下を従え銀行の金を強奪する集団の黒幕だったのだ。
しかし、強盗団の仲間同士でもお互いの素性を知らない接点のない者同士を集めているため、いつも正体を隠してことにあたっていた。
ある日ボストンの銀行を襲撃した事件の保険調査員として派遣されたビッキー(フェイ・ダナ・ダナウェイ)は、優れた洞察力で事件の容疑者がトーマス・クラウンだとすぐに見抜き、彼に近づいて行く、、、。
始まって早々に流れる主題歌(風のささやき)がとにかく切ないメロディで、作品内容とも相まって絶えず切なさの漂う作品でした。
アカデミー賞も受賞している曲なので非常に良い曲でこの主題歌が得られた事で本作への影響はかなり大きいものになったのではないでしょうか。
この曲とマックィーンのどこか影のある憂いのある抑えた演技が独特で、おそらく他の人だと全然違う雰囲気になっていたと思われます。
1999年にピアース・ブロスナン主演でリメイクされましたが、全然違うイメージでした。
なかなかマックィーンが演じたような雰囲気は再現できないため、あえてそこは切り捨てて、
ブロスナンが当時演じていた007役のような常に笑みを浮かべているようなキャラクターに作り替えたのではないでしょうか。
そちらは軽い感じでしたが、それはそれで違うタイプの味があって良かったです。
因みに本作のヒロイン、フェイ・ダナウェイもリメイク版には精神科医役で出演していました。
本作においては、イケイケのイメージのフェイ・ダナウェイがマックィーンの魅力にハマって行くうちに段々と切なさが増していきますがこの辺のシーソーゲームのようなやり取りも絶妙でした。
マックィーンは他の作品のヒーロー的なキャラクターも良いですが、本作のような抑えた演技を必要とするキャラクターもこなせる幅の広さを証明した作品となったのではないでしょうか。
ただ、ラストの展開は個人的にはリメイク版の方が良かったと思います。
本作のラストはあまりに切なすぎるラストだと感じました。
オリジナルとリメイクで物語の大筋は同じですが両方とも良い部分がありますのでご鑑賞の際は是非両方とも見比べてみてください。
両作品とも鑑賞後に良い後味の残る秀作なのでお薦めです。
作品情報
1968年製作 アメリカ製作 サスペンス
監督・製作 ノーマン・ジュイソン 音楽 ミッシェル・ルグラン 主題歌 ノエル・ハリソン(風のささやき)アカデミー賞主題歌賞受賞
出演 スティーヴ・マックィーン、フェイ・ダナウェイ、ヤフェット・コットー
スタッフ・キャスト
監督は(夜の大捜査線)、(屋根の上のバイオリン弾き)などの名匠ノーマン・ジュイソン。
出演はノーマン・ジュイソン監督作(シンシナティキッド)でも主演しているスティーヴ・マックィーン。
共演に(俺たちに明日はない)、(タワーリングインフェルノ)などのフェイ・ダナウェイ。
その他のマックィーン関連作品
マックィーンに憧れる強盗犯の顛末(バニシング‘72)はこちら
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