おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
2024年に入って再度ドラマ化もされた人気小説(地獄的第19層)を、人気アイドルユニットTWINSのジリアン・チョン主演で映像化した、Jホラーの影響大なアドベンチャーホラー!!シャーリーン・チョイも出てます!!
作品紹介
今回ご紹介する作品は、TWINSのジリアン・チョンが主演した人気小説原作のホラー作品です!
それでは、まずはあらすじから、
仲良し女子大学生グループが、学校近くのマンションに引っ越してきた。
しかし、越して早々のある夜、親友のイバに、幽霊が出ると噂のある校舎に呼び出されたレインは、そこで写真を撮るように頼まれるが、翌日、イバは自ら命を絶ってしまう。
そして、レインは亡くなったはずのイバからメールを受け取り、添付されていたゲーム(地獄第19層)に巻き込まれていくのだった!?
中国の人気作家、ツァイ・ジュンの小説(地獄的第19層)を原作として映像化した作品で、2024年1月には、
原作小説を再度映像化したテレビシリーズ(19層)も製作されました。
監督は、(金魚のしずく)や(恋の風景)等の女流監督キャロル・ライで、本作では珍しく恋愛映画ではなく、ホラー映画ジャンルで新境地を開拓しています。
主役の女子大生役は、アイドルユニット(TWINS)の一人であり、女優としても(ツインズエフェクト)シリーズや、
(リベンジクィーン)(詳しくはこちら)等で活躍しているジリアン・チョンが演じ、謎の事件に巻き込まれていきます。
で、事件を捜査する刑事役で、(スターランナー)や(人魚姫)等のショーン・タムが登場し、主人公をサポートしていきます。
で、ジリアンの精神面を治療する精神科医役で、(イップマン継承)(詳しくはこちら)や、(レイジングファイア)(詳しくはこちら)等、
近年再ブレイク気味のパトリック・タムが登場し、怪しすぎる医師を演じています。
で、主人公と同じく事件に巻き込まれる同級生役で、(ホワイトストーム)(詳しくはこちら)や、(名探偵ゴッドアイ)等の
ボニー・シンが登場し、状況に追い詰められていく精神的に不安定な友人を演じています。
で、主人公にやたらと接近して来る美術学生役で、(チャイルズアイ)や(冷血のレクイエム)等のジェレミー・シューが登場し、主人公にまとわりつきます。
で、ほとんどゲスト出演ですが、過去の事件に巻き込まれた女性役で、(TWINS)の相方であり、(神探大戦)(詳しくはこちら)や(香港国際警察)等にも出演している
シャーリーン・チョイが登場し、印象を残していきます。
そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、うら若き女子大生のグループがあるマンションに引っ越して早々にある事件に巻き込まれるシーンから始まります。
その事件というのが、そのグループの一人イバが、会話中にもやたらとメールばかりを繰り返し始め、だんだんと様子もおかしくなり、
ある日、グループの一人で親友のレイン(ジリアン・チョン)を、幽霊の館、と呼ばれる過去に女学生が自ら命を絶った建物の前に呼び出し、
そこで携帯で写真を撮るように要求し、その後校庭で、レインや他の生徒の前で、自ら舌を切って命を絶つ、という不可解で壮絶な事件で、
それ以来、グループの間で、不穏な空気が立ち込めていきます。
で、そんなショッキングな出来事が起こったという事で、実は過去にも精神的に不安定になるような出来事に遭遇していたレインは、
精神科のカウンセリングを受けていて、精神的に落ち着きを取り戻す方法などを指導されていたりしています。
で、そんな中、かつて、レインが遭遇したそのショッキングな事件を担当していた刑事が、そのイバの事件の担当となって再びレインの前に姿を現します。
で、事件に関する事を受け答えしている内に、やはり、あの幽霊の館での写真を撮った出来事がおかしい、
という事で、その写真を見せようとすると、その写真がデータごと消えてしまいます。
で、刑事は捜査を開始しますが、レインの方も、流石に目の前で親友が亡くなっている事件の真相を解明するために、
独自に捜査を開始しますが、早々に何者かからメールが届きます。
で、添付されていたファイルを開いてみると、【地獄ゲーム】というゲームが勝手に始まってしまいます。
で、そのゲームは、レベル1から19で構成されていて、それぞれの地獄の恐怖に耐えきれば、次の地獄に進める、というシンプルと言えばシンプルなゲームで、
友人の死の謎を解くために、レインはその地獄のゲームに挑戦していく、、、、
、、、、というのが、大体の大筋となっています。
基本の物語展開は、Jホラー作品にかなり影響を受けたような内容(原作ものなので、恐らく原作小説が日本のホラー小説に影響を受けていると思われます)で、
1層クリアするごとに現実世界に戻ってきて、またメール受信(3日後)のタイミングで地獄に送られて、
次の地獄をお見舞いされる、というアドベンチャーゲームをセーブしながら少しずつ進んでいるような感覚で物語が進みますので、
色んな事の説明を全部飛ばして先へ先へと物語は進んでいきます。
ただ、勿論19層もある地獄世界を、それぞれ全て描いていては物語が全然進みませんので、割と前半で大胆に端折っていきます。
この辺の説明不足と、極端な端折り方、そして、別々の人物に巻き起こっている出来事を混ぜて(交互という感じでもないです)描く、
という独特の手法によって、
今現在、誰の、どんな恐怖を描いているのか?というあまりに基本過ぎる事に混乱する展開が多々あり、
さらに
恐怖に耐えたらクリア、というあまりに曖昧過ぎるクリア基準のため、
盛り上がる度にサクッと現実世界に帰還(ゲーム的にはクリア)してしまうので、
誰が、どういう恐怖に耐えたのか?また、耐えられなかったのか?等、物語の大事な部分が、毎回ふわっとしていて雲の様につかめない
展開が続いてしまいます。
恐怖に耐えればクリア、という曖昧なルールな上に、
2層は、ナレーションの一言で処理、3層目は描かずに、4層目から9層目にワープ(何故ワープしたのか?も理由がわかりません)
という感じで、
どうすれば良いのか分からないゲームを描いたり、描かなかったり、を繰り返し、その間現実世界と地獄を行ったり来たりします。
回数券か定期券を買った方が良いぐらいに、、。
しかも、地獄に何度も言っている割にジリアン・チョンは、割と平気な感じで恐怖を感じるというより大きな音にちょっとびっくりしている程度のリアクションなので、
観ている側もほとんど恐怖は感じず、ジリアンも恐怖を感じて無さそうなので、誰が見てもゲームはクリアできてしまうそうな展開が18層まで続きます。
はっきり言ってしまうと、
地獄自体に恐怖を全く感じないので、恐怖に耐えればクリアというルール自体が成り立っていません。
で、この地獄は、それぞれの深層心理に隠れている恐怖を増幅させる、という聞いたことのある特徴もあるようですので、
ジリアンも19層に辿り着くにあたって、過去のショッキングな出来事と対峙する事になるのですが、、、、
、、、そこでも他人の過去のショッキングな出来事(ジリアンの出来事とは全く無関係の人物)を混合して描く、
という非常にややこしい(過去の出来事なので、別の若いキャストが演じているので、暫く誰の過去かも分かりません)構成なので、
とにかく最後の最後まで、ふわっとした物語が続きます。
恐らく、原作自体は2024年になって再度ドラマ化されるぐらいですので、良くできた人気小説だと思われますが、
本作を製作するにあたってキャストはさておき、何故恋愛ドラマ映画で人気のあった女性監督が本作のような恋愛要素の薄いホラー作品を急に監督する様になったのか疑問が残ります。
超個人的な意見ですが、こういったジャンルが得意な監督が演出していれば、もっと原作の良さが出ていたような気がするのですが、どうでしょうか。
という事で、全体的にふわっとした作品ではありますが、地獄自体のCG表現などは、なかなか迫力があって見所となっていますので、
ホラー映画好きの方や、TWINSファンの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
2007年製作 香港製作 ホラー
監督・脚本 キャロル・ライ
出演 ジリアン・チョン、ショーン・タム、パトリック・タム、ボニー・シン、シャーリーン・チョイ、ジェレミー・シュー
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