おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
(ヤングガン2)のジョフ・マーフィー監督と主演のエミリオ・エステべスが再びタッグを組み、ヒロインにレネ・ルッソ、宿敵役にミック・ジャガー、権力者役にアンソニー・ホプキンスと豪華キャストで描く、現実世界の18年後という近すぎる近未来で繰り広げるSFアクション!!
作品紹介
1992年4月11日公開
今回ご紹介する作品は、エミリオ・エステべスがヒーロー役を演じた近未来SFアクションです。
それでは、あまずはあらすじから、
トップF1レーサー、アレックスは、レース中に他の車両と接触事故を起こしてしまい、大爆発に包まれる。
しかし、事故の瞬間、アレックスの身体は18年後に転送され診察台の上で拘束されていた。
何者かが、若く新鮮なアレックスの肉体に自分自身の精神を移し替えるフリー・ジャックを行おうとしているのだった。
自身の状況を把握したアレックスは、なんとか脱出し、恋人のジュリーのもとを訪ねるが、何者かの魔の手が迫っていたのだった!?
監督は、(ヤングガン2)や(暴走特急)(詳しくはこちら)等のジョフ・マーティーで、娯楽要素満点の世界観を描いています。
主演は、(ヤングガン2)でもジョフ監督と組み、(地獄のデビルトラック)(詳しくはこちら)や(ジャッジメントナイト)等、
話題作に多数出演していた時期のエミリオ・エステべスで、本作ではヒーローレーサー役を演じています。
で、宿敵となる追跡者役で、歌手でありながらも、(パフォーマンス)や(ベント 堕ちた饗宴)等で、
映画作品にも出演しているミック・ジャガーが登場し、執拗に主人公を追い詰めていきます。
で、主人子の彼女で、中盤以降立場の変わる役柄で、(アウトブレイク)や(身代金)等のレネ・ルッソが登場し、主人公をサポートしていきます。
で、そのレネ・ルッソの上司役で、(羊たちの沈黙)や(ファーザー)等の名優アンソニー・ホプキンスが登場し、後半にかけて盛り上げていきます。
で、アンソニー・ホプキンスの部下ながらも謀反を企てる悪党役で、(ビバリーヒルズ・コップ)や(トレインミッション)等の
ジョナサン・バンクスが登場し、主人公を追い詰めていきます。
で、エミリオの雇い主役で、(3人のゴースト)や(のるかそるか)等のデビッド・ヨハンセンが登場し、物語世界を掘り下げていきます。
で、途中エミリオを手助けする尼僧役で、(フィッシャーキング)や(パルプフィクション)等のアマンダ・プラマーが登場し、
少しだけの出演ですが、強烈な印象を残します。
そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、トップF1レーサーのエミリオが、愛する恋人レネとも幸せな日々が続く中、
いよいよ大一番のレースを迎えるシーンから始まります。
で、いつものように余裕の表情のエミリオは、マシンに乗り込み、レースが開始されます。
レースは順調で、エミリオはトップでレースをリードしますが、これから、という所で、後続に追突されて体勢を崩したエミリオのマシンは中に舞い、
前方の橋に激突して大爆発を起こしてしまいます、、、、
、、、、、が、、、、
、、、、木っ端みじんに吹っ飛んだと思われたエミリオの身体は、その瞬間別の場所の診察台の上に寝かされた状態で出現します。
突然過ぎて、何が何だか全然わかりませんが、その診察台のある場所は、エミリオが爆散した1991年ではなく、
近未来、、、、物凄く超近未来の18年後の2009年のアメリカで、たったの18年で凄まじく早いスピードで発達した世界が、
その後何らかの理由で、凄まじい速さである程度衰退し、
あっという間に安いブレードランナーのような世界になってしまっています。
そこからさらに15年経過している2024年の今現在で置き換えて考えてみると、18年後の2042年に(ブレードランナー)の様になっている、
ということになりますので、なかなか他の作品では見かけないような、全然ピンとこない大胆な設定の作品となっています。
18年後の近未来は、近すぎる。
普通で考えると、どう考えてもおかしな設定ですが、本作は、あえてその18年間の様変わりの過程を一切描かず、
登場人物達も、18年間で180年ぐらい経過してしまっているような部分には一切触れない、というこれまた大胆な描き方(というか描かなさ)で、強引に不具合をスルーしていきます。
で、18年という人間が生まれて成人もしていないような短い期間の時代変化なので、勿論登場人物達も存命中ですが、
着ている衣装とヘアスタイル程度の変化のみで、レネ・ルッソは18年前と後の見分けはつきませんし、雇い主役のデビッド・ヨハンセンも、
来ている服が汚くなった意外に変化は見られません。
で、突然、本当に近未来に飛ばされたエミリオは、診察台が設置されている巨大トラックが、何者かに攻撃されたタイミングを見計らって、トラックから脱出します。
で、一旦自由の身になったエミリオですが、荒れた世界を特に気にせず(気にはしているかもしれませんが表情に出ません)、
一応以前の状態を留めている自分の部屋にレネを探しに行きます。
この間に、自身を執拗に追ってくるミック・ジャガーの存在と、自身がその世界に転送された目的は、何者かによって自身の身体のみを買われて、
その何者かが、自身の精神をエミリオの身体に移植して、身体を乗っ取る、という(フリージャック)の標的にされた事が分かります。
で、自宅に到着はしますが、当然別人が棲んでいますので、レネには会えず、街を歩いていても、ゴツイ武装した者同士が、銃で撃ち合っていたりしますので、とりあえず教会に逃げ込みます。
で、中に入ると、アマンダ・プラマー演じる荒くれシスターに出会い、PCに強いようなので、色々調べてもらうと、
元雇い主のデビッド・ヨハンセンの住所が判明したので、今度はデビッドを訪ねてみる事になります。
で、気分よく迎え入れてくれると思いきや、やっぱり報奨金欲しさに、逃げ出したエミリオを権力者に売り飛ばそうとしますので、
なんとか(ヤングガン)のビリー・ザ・キットのような衣装でバイクに跨り、派手なカーチェイスの果にレネを訪ねてみると、、、、
というのが大体の大筋となっています。
本作、豪華すぎるキャストを始めとして、当時では結構な予算がかけられた作品だとは思われますが、そのSF設定の薄さから、
見所は結構あるのに、なんとなくB級感が全体を包んでいる、という非常に勿体ない作品となっています。
その設定の薄さにプラスして、キャスト面でも、強烈な印象を残すミック・ジャガーと、しっかりとヒロインしているレネ・ルッソ、
後半流石の説得力で盛り上げるアンソニー・ホプキンスという個性に対して、最初から最後までヒーローキャラクターを演じて出ずっぱりのエミリオ・エステべスが、
全ての要素に負けるほどに存在感が薄い、というのも、B級感に拍車をかける結果となっているように思われます。
普通、死んだと思ったら生きていて、18年後に転送され、しかも18年後はブレードランナーになっていた、
という状況に突然放り込まれたら、パニックやらなにやらで、正常な状態が保てないぐらいの精神状態になると思われますが、
エミリオは、結構平気です。
(ヤングガン)等の他の作品では、名演でしたが、どうも本作のような単純ヒーローのイメージとは相性が良くないようで、
主人公目線では、物凄い出来事が次から次へと起こっているのに、薄く翻弄される、程度のリアクションで、最後の最後まで通していきます。
もう少し、気楽ヒーローな方が、作品世界も盛り合ったような気もするのですが、どうでしょうか。
物語展開は、ほぼ逃げるだけの物語なので、起伏はほとんどありませんが、大作映画というより豪華なB級アクションと考えると、
こんな豪華な作品もなかなか存在しませんので、B級アクションファンの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
今鑑賞し直すと、既に過ぎた近未来風景等、色んな意味で面白いですよ。
作品情報
1992年製作 アメリカ製作 SFアクション
監督 ジョフ・マーフィ
出演 エミリオ・エステべス、レネ・ルッソ、ミック・ジャガー、アンソニー・ホプキンス、ジョナサン・バンクス、デビッド・ヨハンセン、アマンダ・プラマー
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