お薦め度 ★★★★★★★☆☆☆
フライトパニックものと思いきや、後半もの凄い勢いでジャンルを飛び越えてくる予想外のトンデモ系ムービー!!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、DVDジャケットでのネタバレがちょっと残念なジャンルを飛び越えるフライトパニック作品です。
それでは、まずはあらすじから、
航空免許を取得した新米パイロットのサラは、友人たちを連れ、単独の処女飛行に挑戦した。
和気あいあいとふざけ合っていた仲間たちは、やがて上昇している機体が正体不明の真っ暗な嵐の中に突入する事で一遍する。
機体の制御が突如効かなくなり、果てもなく上昇を続けるのだった。
パニックに陥った若者たちは、お互いをののしり合い、争いを始める。
そして高度3万メートルに達したその時、機外に信じられないものを目撃するのだった、、!?
基本的にはフライトパニック作品です。
DVDのジャケットでネタバレをしてしまっているのが残念ですが、本作はただのフライトパニックものではなく、
後半にはかなりジャンルを飛び越える展開のある作品となっています。
本作の監督はカーレ・アンドリュースという監督で、本作以外には(山猫は眠らない)シリーズの最新作や、
(キャビンフィーバー)の正統なシリーズ作、(ABC・オブ・デス)の中の一遍など、割と次世代を担う存在になりそうな位置に、いながらも、
なんとなく、足踏み状態な有望株といったところでしょうか。
本作を鑑賞すると、そのやってやろうとする意欲は、ヒシヒシと伝わってくる、そんな作品となっています。
で、その内容ですが、突っ込み所は割と満載ですが、
本作はよくあるアサイラム社製の作品のようなチープすぎる作品ではなく、
しっかりとした外見と、しっかりした演技のできる若手俳優が出演しているしっかりした作品となっています。
ですので、本題に入る前に出だしで、見る気が失せてしまうような内容にはなっていません。
幾多のホラー作品で、血気盛んな若者たちが車を運転して田舎道を旅をしながらその土地で怖い目に合う、
といった流れのホラー作品が多いですが、本作は簡単に言うと、そういった作品の空版といった出だしとなっています。
免許を取ったばかりの主人公が初の単独飛行を友達だけで、ふざけあいながらフライトする、
というピンとこない出だしで始まりますが、例によってバカ騒ぎする筋肉自慢の運動部のイケメンや、暗めの性格のコミックオタク、ギターを持ちこんで引き始める草食系、手持ちカメラで絶えず撮影している女子、
などキャラクターはかなり立っている面々ばかりです。
で、そこから、ちょっと珍しめの小型飛行機でのフライトパニックものへと突入していくことになります。
※ここからは、ネタバレを含んでしまいますので注意して下さい。本作の内容をネタバレ無しで説明するのは困難ですので、、。
まずは、何らかのネジが外れてそれが尾翼の可動部分に引っかかり、尾翼が機能しなくなります。
で、上昇中の機体はとめどなく上昇を続けながら暗い嵐の中へと突入していきます。
この辺からは、運動部野郎を中心に、機内では罵り合いや罵声などが行き交い、機体の外も中も嵐の真っただ中、といった状態になります。
で、何かの存在を感じつつ、草食系が、カッコ良い所を見せようと、体をロープで縛りつけて機外に出て尾翼に振動を与えて動くかどうか、やってみる、
というまさかの作戦にでます。
この辺あたりから、本作のトンデモ具合は加速していきます。
こんなシーンはスパイが活躍する作品以外ではめったに見た事ないですが、
本作はそんな常識は軽く超えていきます。
その後、なんだかんだと機体はそれなりに安定し、上昇もストップし、今度は着陸するために下向体制に入ります。
この下向がまた問題で、今度は20分以上下向を続けても地面が一向に見えてきません。
下向しっぱなしです。
ここまでくると、まるで(トワイライトゾーン)のような展開となってきて、もう完全にフライトパニックものではなくなっています。
で、さらに運動部野郎を中心にいざこざを繰り返しながら、
ずっと感じ続けていた何かの存在がついに露わになります。
機体の前面に現れたのは、口を大きく開けた牙だけの巨大なクリーチャーというか、巨大な怪獣だったのでした。
もう、ここまでくると、(トワイライトゾーン)でもなかなか見ないようなトンデモ展開となってきます。
で、モンスター相手になんとか飛行機を操縦している若者たちですが、この時にふとコミックオタクが床に転がっているコミックのページを見ます。
そこで驚愕の事実を発見することになります。
その怪獣がコミックで描かれているのです。
まさかの事実ですが、何故、そのコミックにこの(トワイライトゾーン)のようなフライトの出来事が書かれているのか、
まで書いてしまうと楽しみが完全になくなってしまうので割愛します。
なかなかメジャー作品では実現できないような内容とはなっています。
しかし、少ない予算で、メジャー作品ではできないような事をやってやろう、という意欲は物凄く感じる事のできる内容とはなっています。
ただ、内容が内容だけに、やっぱりツッコミどころは最初から最後まで満載となっていますので、
入り込めない人はいるのかもしれませんが、B級作品好きの方でしたら、結構ハマれる作品だと思われますので、
機会がありましたら是非ご鑑賞頂きたいと思います。
結構、そのトンデモなさが結構心地良かったりしますよ。
作品情報
2010年製作 カナダ・アメリカ製作 SFフライトパニック
監督 カーレ・アンドリュース
出演 ジェシカ・ロウンズ、ジュリアンナ・ギル、ライアン・ドノフー、ランドン・リボアイアン、ジェイク・ウィアリー
その他のジャンルを飛び越えるトンデモ作品
冒頭のなんとなく切ないシーンの意味がラストで分かるとでも系の意欲作(ディレイルド脱線)はこちら
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こんにちは。映画ブログを運営しているものです。
B級映画はパニック系が一番面白いですよね。この作品も典型的ですね笑
完全にDVDジャケットでネタバレしてますし、展開も予想できますが、割と面白そう。
フライト映画は結構好きなので、新米パイロットがどんな操縦をするのかも気になります。
ぶっ飛んだストーリーはB級映画にしか実現できませんね!
応援完了です!
映画マンさん、お立ち寄り頂き有りごとうございます。本作のように鑑賞する前に思っていた内容と違うけれども、実際鑑賞して観れば、それはそれで結構楽しめてしまえる作品に出会えるのも、B級作品鑑賞の醍醐味ですよね。パニックものは割と似たような作品が多いですが、本作はかなり変化球な内容となっていて、鑑賞後しばらくは、忘れられないようなストーリーになっていますので、機会がありましたら是非ご鑑賞くださいね。まぁ、漫画みたいなお話なんですが、、結構楽しめますよ!