【推薦!中国映画】フォービドゥン 選ばれし者(遮天:禁区FORBIDDEN ZONE)87分

投稿者: | 2024年3月10日

おすすめ度 ★★★★★★★☆☆☆

(暗殺)のルオ・ロー監督が、中国で人気のweb小説を、効果的なCGとアクションで実写映像化した、クライマックスでは(キャプテンマーベル)のようなヒーローアクションにまで展開する武侠冒険娯楽活劇!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介する作品は、人気のオンライン小説を映像化した武侠ファンタジーアクションです。

それでは、まずはあらすじから、

シュー・コンは幼き日に、育ての親である師匠が、自身と他の弟子達の身を売ってまで修行者の聖域へと送り出してもらった過去があったが、

実力を上手く発揮できず、聖域の修行者の中では、落ちこぼれの烙印を押されてしまっていた。

しかし、九頭の龍が巨大な青銅の棺を北斗星域へと運んだその時、修行者たちの目指す葬天島が現れた事で、シュー・コンの運命は動き出すのだった!?

監督は、(超・西遊記)(詳しくはこちら)や(暗殺)(詳しくはこちら)等、娯楽要素の高い作品を監督しているルオ・ロー監督で、

主人公の成長が描かれる感情移入しやすい物語世界を創造しています。

ルオ・ロー

主人公を演じているのは、人気ドラマシリーズ(春来恋慕 ~銀河に願う永遠の愛~)や(锦衣卫之残阳如血)等の

フェン・リージュンが扮し、後半にかけて成長していく頼りない青年を演じています。

フェン・リージュン
フェン・リージュン

で、ヒロインとも言える姉御役で、鬼吹灯シリーズ(鬼吹灯之精绝古城)や、ミリタリーアクション(绝地狙杀)等の

ペン・ガオチャンが登場し、お姉さんキャラで、主人公を引っ張っていきます。

ペン・ガオチャン
ペン・ガオチャン

で、主人公を一度倒すライバル剣士役で、モンスターパニック(巨兽来袭3)や、本作のルオ・ロー監督の戦記アクション(趙子龍)等の

ナン・シカイが登場し、後半にかけてこちらも成長して行きます。

ナン・シカイ
ナン・シカイ

で、物凄い技を使う女性妖術師役で、(极海石窟)等のアン・チーが登場し、怪しさから、頼もしさへと変わるキャラクターを好演しています。

アン・チー
アン・チー

で、人公達を立場上助ける剣士役で、ドラマシリーズ(山河令)や、ホラー作品(詭搖鈴)等に出演しているティエン・ムーヤンが登場し、

前半と後半で印象の異なる役柄を演じています。

ティエン・ムーヤン
ティエン・ムーヤン

そんな、スタッフ・キャストが製作した本作の物語は、凄まじい力を得られる帝器というアイテムを手に入れるため、

多くの流派の武術者が争う中、その帝器があるとされる葬天島へ行く事ができる権利を巡って、聖域で修業中の修行者たちが、

バトルロワイヤルを繰り広げているシーンから始まります。

恐らく原作の小説だと、こういう設定は、初めからしっかりと理解できるように説明され、物語を重ねた上で本題に入って行くと思われますが、

残念ながら、3部作ぐらいで描く必要がありそうな独特の世界観を、本作でも途中から始めてしまう、という中国映画の最近の流行りの端折り展開からの開幕ですので、

ちょっとした映像と、説明不足にも程があるナレーションで、なんとなくでしか理解できない、というより、

何も理解していない状態で、いきなり武術家達の超能力バトルを見る事になります。

世界観がいまいち理解できないです、、、。

誰が何者で、どういう性格か?どういう技を持っているのか?そもそも人間か?など興味を沸かせる隙も無く、

主人公っぽいフェン・リージュンがある程度上手くやっているので、とりあえずは主役かな?ぐらいだけ理解できると、

隙を突いて、悪党全開のナン・シカイが登場し、超能力を使って硬そうな棒を三本ぐらい背中に刺す、という痛さの伝わる攻撃で、

フェンは大ダメージを受けて気を失ってしまいます。

で、目が覚めてみると、幼い日の同門の仲間達に助けられている事に気付きます。

で、この仲間達との会話によって、フェンは幼い時期には、仲間と一緒に修行していたものの、ある時期が来ると、

師匠によって聖域で修業できる一人に選出され、聖域へと送り込まれるものの、それと引き換えに残りの弟子達は奴隷にされてしまう、という物凄い過去がある事が分かります。

しかも、フェンは、そんなに武術に優れているというわけでも無く、送り出されたは良いものの、聖域内の修行者の中では、ずっと落ちこぼれのままだったという育ち方をしていて、

本人が一番、自身が聖域での修行者に選ばれた事に疑問を持っている、という感じで少々卑屈な青年に育っている事が分かります。

ただ、そんな卑屈なフェンを、10年ぶりに再会した仲間達は、温かく迎え入れてくれ、しかも、フェンを聖域へと送り返すだけでなく、

その先にある葬天島へと送り届けようと、早速行動を開始します。

姉御『行くぞ。』
主人公『えっ!聖域に戻るの?』
主人公『いやいや無理無理!』

訳の分からないフェンは、自分を命がけで送り返す事に意味を見出せないので、仲間をなんとか止めようとしますが、

仲間達の医師は強く、皆完全に覚悟を決めています。

覚悟を決めていないのは、むしろフェン本人のみで、戸惑いながらも、仲間が行動を止めないので、仕方なしについて行く事になります。

で、ついにバレたら死刑となってしまう、聖域へ無断侵入してしまい、さらに葬天島へと行く事ができる地点へと向かい、

そこを守る者たちを倒し、葬天島へと乗り込みます。

で、葬天島へ降り立つと、そこには、多くの修行者が倒れていて、冒頭で、フェンに襲い掛かったナン・シカイも何かを恐れて逃げてきます。

で、その恐れた相手というのが、巨大で醜悪なモンスターで、人間を襲い、その人物から生命エネルギーを吸い取って、

自身の力に変えることが出来るというトンデモモンスターで、既に多くの修行者を倒しているので、フルパワーぐらいになった状態で、主人公達パーティに襲い掛かります。

で、仲間達も奮闘しますが、流石にトンデモナイ強さを持ったモンスターですので、人間では倒せないぐらいになっていて、

追い込まれどうしようも無くなった時に、幼い時、師匠に連れられて聖域へと修行に出された時に、師匠がフェンにかけた言葉を思い出します。

師匠『お前は、力の制御の仕方をまだ知らないのだ。』

師匠『いつか、お前に守りたい人が出来た時、』

師匠『その、意味が分かるだろう。』

そして、フェンの体が光り始めます、、、、。

というのが、大体の流れとなっています。

出だしでの説明不足が凄いので、何をやっているのか分からないままにいきなり本題に入ってしまうような物語展開で、挫折する方もいるかもしれませんが、

いざ、仲間達と再会して、目的地を目指して、大事なお宝をゲットする、という物語の目的を理解してしまうと、

そこからは、意外とシンプルで、細かい設定を理解していなくても、しっかりと物語展開を楽しめるような内容となっています。

で、このシンプルな目的地を目指す、という物語の中に、自身を卑下していた落ちこぼれ主人公は、しっかりと成長していき、

最終的に(キャプテンマーベル)のようになって行くという、成長のドラマが描かれますし、

主人公のあまりの駄目っぷりに、パーティを率いていた姉御ヒロイン、ペン・ガオチャンは、ついにキレてしまって、

ペン『お前が、何故選ばれたのか?は、こっちが知りたいぐらいだ。』

ペン『あの時、何故師匠は、私ではなく、お前を選んだのだ!!』

と怒鳴られる、という状況からの、フェンの大成長ぶりに、疑問に思いながらも師匠の選択を信じた事に間違いは無かったと、確信を得るように主人公を見る表情には心が打たれます。

さらに、フェンペンだけでなく、冒頭で登場した時は悪党にしか見えなかったナンも、成り行きで行動を共にしているうちに、

高慢だった自身の未熟さを恥じて、自分自身のためではなく、他人のために力を発揮して行く、という悪人から始まったキャラクターの成長もしっかりと描かれ、

それぞれの成長が、しっかりと物語展開にも反映されていきます。

アクションに関しては、武術アクションを見せる作品ではないので、CGで加工されたアクションが多いですが、

それでも、配信作品という少ない予算の作品で、それでも、効果的にアクションを盛り上げるような見せ方となっていますので、違和感なく鑑賞できるようになっています。

そうなってくると悔やまれるのは、やはり出だしの超絶端折りオープニングで、二回観返してみると、実は後半重要な要素で登場するキャラクターが、

前半で全く印象に残る事なく、ササっと映っていたりしますので、配信専用だとしても、しっかりと3部作ぐらいで、終わりから始まりまで描かれれば、

オーディン斬鉄剣)(詳しくはこちら)や(アイアンブレイド)(詳しくはこちら)のような傑作シリーズになっていたのではないでしょうか。

勿体ないですね、、。

という事で、ちょっと冒頭は入り込みにくいですが、本題に入ると非常にグッとくる展開の多い秀作となっていますので、

ファンタジー映画好きの方や、武侠アクション好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

2023年製作 中国製作 武侠ファンタジーアクション 

監督 ルオ・ロー 原作 チェン・ドン

出演 フェン・リージュン、ペン・ガオチャン、ティエン・ムーヤン、ナン・シカイ、アン・チー、

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