お薦め度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
アン・ハサウェイの魔女ぶりが爽快な、ロバート・ゼメキス監督による、ちょっとブラックなファンタジー冒険アドベンチャー!!
作品紹介
2020年12月4日公開
今回ご紹介するのは、(バック・トウ・ザ・フューチャー)のロバート・ゼメキス監督によるCG満載のブラックコメディ作品です。
それでは、まずはあらすじから、
まだ幼い少年は、両親の突然の事故により心を閉ざしてしまっていた。
そんな孫を励ますために祖母(オクタヴィア・スペンサー)は豪華なホテルへの宿泊旅行を計画した。
始めは、乗り気ではなかった少年も、次第に心を開いていき、同じ宿泊客の少年の友達まで作るほどになっていた。
そかし、そんな時、ホテルの別の宿泊客に怪しい一行が紛れているのを少年は見逃さなかった、、。
(チャーリーとチョコレート工場)の原作者ロアルド・ダールの原作の映像化作品です。
原作は未読ですので、どこまで忠実な映像化かは判断できませんが、個人的には、(チャーリーとチョコレート工場)がティム・バートン色の非常に濃い作品でしたが、
本作は監督がロバート・ゼメキスという事で、ちょっとブラックなファンタジー系の作品である(永遠に美しく、、)や、(クリスマスキャロル)、ちょっと明るめの(ロジャー・ラビット)などに近い内容となっています。
という事でティム・バートン作品ほどはダークではありません。
ですので、ご家族そろって鑑賞するには、調度良いぐらいのブラック感でとなっています。
ただ、魔女の魔法で人間(魔女含む)がネズミに変身させられてしまうシーンが多数入るのですが、
その変身の過程で、一瞬皮膚がボコボコっと膨れ上がり最終的に『ポンッ』とネズミになるまでの描写が少々グロく映ってしまうので、苦手と感じる人もいるかもしれません。
まぁ、それ以外にも本作は、色々問題視されてしまった表現もあるのですが、、。
製作陣もゼメキス監督を筆頭に、製作と脚本で参加のギレルモ・デル・トロ、製作で参加のアルフォンソ・キュアロンと非常に豪華になっています。
これだけの製作陣が揃う事自体が、非常に稀で貴重な事ではないでしょうか。
出演陣では、何といっても主人公の敵役、アン・ハサウェイの弾けた演技は必見です。
今までお人形さんのような役柄が多かったですが、本作のヒール役は確実に今後、色々な作品での活躍が約束されるような、記憶に残る名演技となってます。
結構なんでもできるシャーリーズ・セロンのようなお姉さんになっていくのではないでしょうか。
今から楽しみですね。
それと、相手役の少年の祖母役、オクタヴィア・スペンサーの安定の演技力と存在感も見逃せない魅力となっています。
(ドリーム)や(シェイプ・オブ・ウォーター)のような、いるだけで安心感を与える貴重な存在ではないでしょうか。
本作や、ゼメキス監督の(ロジャー・ラビット)のように実質的な主演はネズミのCGキャラ、
というような特別な設定の場合、生身の相手役は存在そのもに安心感のある(ロジャー・ラビット)主演のボブ・ホスキンスや、本作のオクタヴィア・スペンサーのような人が適任なのかと思われます。
そういえば、どちらもふくよかで、そういった感じでも、なんとなく安心感がありますね。
内容的には魔女の魔法でネズミに変えられてしまった主人公の少年が、同じくネズミに変えられてしまった友達二人(二匹)と、
魔女の野望を打ち破るために、小さい体で奮闘する、という物語となっています。
ちょっとネズミになるまでの前半の前置きがしっかりしていて長めですが、ネズミになってからは、テンポ良く、大冒険が始まります。
そこからは、流石に(ロマンシングストーン秘宝の谷)や、(バック・トウ・ザ・フューチャー)の監督だけあって、見せ場が盛りだくさんとなっています。
さらに、そのアクションシーンを彩る、聞くだけでテンションの上がる名楽曲を、
(ロマンシングストーン秘宝の谷)以来のゼメキス監督とのコンビ、アラン・シルヴェストリが手掛けているのも作品の魅力となっています。
と、おぜん立ては揃った、という感じであるのですが、個人的には、どうしても乗り切れない部分がありました。
これは、原作に沿っている展開なのか、はたまた続編への伏線なのか、はっきりしませんが、主人公たちの、その後たどる運命についてです。
流石に後半の展開に触れてしまいますので、割愛しますが、
個人的には、「それで良いのか?」
と思ってしまうような結末ではありました。
一応、物語自体はしっかり終わっています。
ですので、投げ出して終わっていたり、悪者が勝ってしまって、後味悪い、などはありません。
ただ、それで良いのか?とどうしても思ってしまうような終わり方だと、個人的には感じてしまいました。
ネズミになるまでの人間の少年時代の物語が丁寧に描かれていただけに余計にそう感じてしまいました。
感じ方は人それぞれですので、なんとも言えませんが、なんとか続編でその後の続きが観たいところです。
という事で、本作は感じ方は色々ですが、ロバート・ゼメキス監督のちょっとブラックな部分が光る、
ファンタジーアドベンチャーとなっていて、いろんな方が楽しめる作品ですので、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
アン・ハサウェイの弾けっぷりが爽快ですよ。
作品情報
2020年製作 アメリカ製作 SFコメディ
監督・製作・脚本 ロバート・ゼメキス 制作・脚本 ギレルモ・デル・トロ
制作 アルフォンソ・キュアロン
原作 ロアルド・ダール 音楽 アラン・シルヴェストリ
出演 アン・ハサウェイ、オクタヴィア・スペンサー、スタンリー・トゥイッチ、クリス・ロック
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