お薦め度 ★★★★★☆☆☆☆☆
仮想空間と現実世界を往復する男の行き着く果て
作品紹介
2000年2月公開
今回ご紹介するのは、ローランド・エメリッヒが製作を担当したSFサスペンスです。
それでは、まずはあらすじから、
コンピューターソフトの開発者ホール(グレイグ・ビヤーゴ)は仮想空間を創造、仮想空間内に1937年のロサンゼルスを再現していた。
だが、上司のフラーが何者かに殺害され、当日アリバイのないホールは容疑者とされてしまった。
しかも、自室には血のついたシャツが残されていた。
ホールは自身の身の潔白を証明するためにフラーの当日の足取りを追うため13Fの境界を越えて仮想空間に行き着く。
そこで出会った人物たちと接するうちにホールはある驚愕の事実にたどり着く。
今や、ハリウッドの大作系巨匠監督となったローランド・エメリッヒの製作作品です。
仮想空間と現実世界を往復しながら仮想空間内の色んな人物と出会い、
事件の真相を追うという設定が、公開当時としては時代を先取りしていて非常に良くできていました。
また仮想空間の時代設定が1937年代をモチーフに製作されている、
という設定も現実世界である現代との描き分けが良くできていて良かったと思います。
過去と現在、仮想と現実が混ざり合い、そこに現実の人物と仮想の人物も混ざり合いながら主人公はこの世の果てに向かう事になりますが、
そこで目にする真実とその先、が作品中ずっとダークな雰囲気の漂う本作の希望になっているようなラストで後味の良い作品でした。
非常に惜しいのは1999年製作という事もあり、まだまだ仮想空間などを取り扱った作品も少なく、
良い設定を上手くエンターテイメントに消化しきれていない部分があるように感じました。
後半ラブロマンス的な要素も加わってくるのですが、もっとその部分を掘り下げてくれれば物凄く感動できる物語になったように思いました。
例えて言えば名作SFサスペンス(バタフライ・エフェクト)のような作品になったのではないでしょうか。
今の撮影技術で、本作の物語をリメイクすれば、結構な良い作品ができそうな気がしますので、また、ローランド・エメリッヒ監督として生み出して欲しいです。
(ブレードランナー)のようなSF好きの方は結構ハマれる作品だと思いますので、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
1999年製作 アメリカ・ドイツ製作 SFサスペンス
監督・脚本 ジョセフ・ラズナック 製作 ローランド・エメリッヒ
出演 グレイグ・ビヤーゴ、グレッチェン・モル、ビンセント・ドノフリオ
スタッフ・キャスト
監督はウェズリー・スナイプス主演(ザ・シューター)等B級作品でありながらレベルの高い作品を製作するジョセフ・ラズナック。
製作は(インデペンデンス・デイ)等の大作系ヒットメーカーローランド・エメリッヒ。
出演は(シンデレラマン)等のグレイグ・ビヤーゴ、共演に(ラン・オールナイト)等多くの作品のヒール役でお馴染みビンセント・ドノフリオ。
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