海上48hours-悪夢のバカンス-(SHARK BAIT)85分

投稿者: | 2022年12月18日

おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

(海底47m)のスタッフが製作した、主人公以外全員ハメを外し過ぎるにも程がある、自業自得サメパニック!!

作品紹介

2022年7月22日公開

今回ご紹介するのは、(海底47m)シリーズのスタッフが製作したサメパニック作品です。

それでは、まずはあらすじから、

学生生活最後の春休みを謳歌するためにメキシコのビーチにやってきた5人の若者達。

羽目を外し過ぎた彼らは、酔った勢いで、桟橋に停められていた水上バイクを無断で拝借し、大海原へと繰り出すのだった。

しかし、あまりの暴走ぶりに2台は激突、水上バイクは故障してしまい、途方に暮れていたところに、どう猛なホホジロザメが迫ってくるのだった!?

サメパニックのヒット作(海底47m)(詳しくはこちら)と(海底47m古代マヤの死の迷宮)(詳しくはこちら)のスタッフが製作した新たなサメパニック作品です。

ただ、監督はその後、(バイオハザード ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ)の最新作に抜擢された、ヨハネス・ロバーツ監督ではなく、

セカンドユニット監督だったジェームズ・ナンが監督を担当しています。

ですので、邦題は似せてありますが、同じサメパニックと言っても、別監督のタイプの違うスリラー作品となっています。

タイプ的には(ジョーズ)や(シャークネード)シリーズ等、一般的なサメ映画のような陸にいる人々が海に入った時にサメに襲われる内容ではなく、

海上で遭難し、そのまま漂流しながらサメの猛攻も受ける、というサバイバルサスペンスにサメパニックを融合したような、常に海の上が舞台となる作品となっています。

似た作品で言うと、登場するキャラクター達のどうしようもなさに、うんざりする絶海9000m)(詳しくはこちら)や、

実話の映画化である(オープンウォーター)等が内容的にも近いのではないでしょうか。

特に、超人級の修行覚悟のいる(絶海9000m)に本作は物語展開や、人物設定などが酷似している作品となっています。

一番の共通点は、とにかく登場人物の人間性の酷さです。

開幕早々にダンスパーティでハメを外し過ぎる若者達(と言っても来年からは社会人のようなので、それなりに大人です)が、

嫌がる主人公を、強引に酒とダンスに誘い『いぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!!』『ふぉおおおおううう!』と狂喜乱舞し、学生生活最後の春休みを謳歌しまくるシーンから始まります。

で、周りの人たちにも十分すぎる程に迷惑をかけまくっても、全く気にしない、の一点張りで、羽目を外しまくり、

ついには、施錠されているボート小屋の鍵を破壊して事務所に押し入り、浜辺に係留していた水上バイク2台を勝手に拝借、

そのままハメを外しに海上へと飛び出してしまいます。

で、海に出た若者達は、当然そこでも、はしゃぎまくって、チキンレース等を始めます。

で、何回かの衝突スレスレの猛ダッシュの後、当然のように2台は大クラッシュし、1台は完全に大破し海に沈み、

もう一台も故障して動かなくなってしまいます。

自業自得の始まり

さらに、調子ノリの男子(大人ですが)の1人が足に大けがを負い、早く岸に戻らないといけない、、、足からは血がどくどくと海に流れ落ちている、、、、

という状況で、血に飢えたサメパニック展開へと入っていきます。

ここからサメとバトルを繰り広げるようなスリリングなアクション展開になっていけば、まだ良いのですが、本作はそちらには進まずに、

そのサメに追い詰められた、大海原の限定された空間で、さかの主人公女子の彼氏と親友の浮気が発覚する、というまさかの方向へと舵をきっていきます。

『何?このメール!』
『何て?』

さらに、この本来ヒーローであるはずの主人公の彼氏を問い詰めると、親友だではなく、さらに他にもそういう相手が二人もいる、

というトンデモない四股が発覚します。

『、、、、、』

それだけなら、まだなんとか挽回できそうな気もしなくはないですが、この彼氏、散々威勢の良い事を言ってタフガイぶっていた割には、

近くの漂流物をゲットするために、ほんの数メートル、サメのいる海を泳ぐのも、怖くて耐えられなって、引き返してくる、というチキンぶりで、どんどんと感情移入を阻んでいきます。

ホラー映画やパニック映画に、ヒール役は当然必要ですが、本作のように主人公以外の主人公周りの登場人物全員がヒールでは、

その後、どんな悲惨な目にあっても、自業自得以外の何物でもありませんので、『危ないっ!』『可哀そう!』『がんばれっ!』等の、

スリラー系の作品を鑑賞していて、一番面白いと感じられる感情がほとんど芽生えないのが、本作最大の難点となってます。

という事で、ありがちな設定の漂流もの+サメパニックな本作ですが、主人公周りの登場人物のキャラクター設定の隔たりが、

物語全体をどんよりした内容にしてしまっている作品ですが、

中でも、親友(後に浮気が発覚)が、最後の春休みなので、もっとハメを外そうと、浮気発覚前に強引に主人公を水上バイクの盗難の共犯にし、

強引に大海原へ爆走に出かけて、案の定衝突事故を起こし、一同自業自得ながらも、途方に暮れていた時にさらっと、告白した驚愕の一言が、

個人的には、一番びっくりしてしまいました。

親友『私、、、、』

  『、、、、、』

『、、、、、、』

親友『泳げないの、、、

『、、、、、』

『、、、、、、』

『、、、、、、』

『えっ!!』

今、言う?

作品情報

2022年製作 イギリス製作 アニマルパニック

監督・製作総指揮 ジェームズ・ナン

出演 ホリー・アール、ジャック・トゥルーマン、キャサリン・ハネイ

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