おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
ジョージ・A・ロメロ監督の伝説の名作(死霊のえじき)のリブートながら設定だけを使用した似て非なるB級ゾンビ作品!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、名作(死霊のえじき)のリブート作品です。
それでは、まずはあらすじから、
街にはロッターと呼ばれるゾンビが既に蔓延していた。
医学生のゾーイは、強い抗体を持つマックスから血液を採取している最中に襲われそうになるが、同時にゾンビによるパンデミックが発生し難を逃れる。
5年後、世界はゾンビで溢れかえり、ゾンビ治療薬の開発が急務となっていた。
そんなときゾンビと化したマックスが出現し、ゾーイに再び襲い掛かるが、マックスはゾンビ薬開発に必要とされる抗体を持っている事が分かる!?
ジョージ・A・ロメロ監督の名作ゾンビ映画(死霊のえじき)(詳しくはこちら)のリブート作品です。
リブートとかリイマジネーション、とか言い方は色々ありますが、オリジナルが無いと存在しない作品ではあるので、そういう意味では単純に言うとリメイク作品です。
オリジナルと比べられるのは当然の事ですので、既にゾンビ映画の名作となっているオリジナルをしかも(デイ・オブ・ザ・デッド)というリメイクを既に製作済の同じ製作者ジェームズ・デューデルソンとロバート・デューデルソンが、
改めて製作したリメイク作品となります。
何故短期間で同じような作り直し作品を2本も制作するのか、理解できませんが、とにかく持っている権利が切れるまでに骨の髄までしゃぶり倒す、という事ではないでしょうか。
それぐらいに本作は、特にオリジナル作品へのリスペクトもそんなには感じられない、というより広い意味でゾンビ作品への愛も感じられないような作品となっています。
主人公は医学生ゾーイで、日夜勉学に励んでいますが、その日の実習でもインフルエンザの種類を間違える、というミス(がどれぐらいの程度のミスなのかはよく分かりませんが、おそらく単純で、あってはならないミスのような感じです)を犯し、
反省する毎日、という感じの学生生活を送っています。
で、既に蔓延しかけているゾンビウィルスに強い抗体を持っていると思われる変態マックスに、いやいやながらも血液を採取させてもらう日々が続いていたようで、ゾーイもうんざりしています。
で、そんなある日、マックスがついにストーカー気味状態から、一線を越えてゾーイに襲い掛かります。
非常に危険な状態の、まさにその時、ゾンビパンデミック発生!!
危うく難を逃れましたが、そのままパンデミック状態は続き、あれよあれよという間にゾンビパンデミックからゾンビアポカリプス状態に突入、、、
ここで、物語は、まさかの5年後にジャンプします。
5年後の世界は完全にゾンビが走り回る世界になっていて、世界でどれぐらいの人間が生き延びているのかは分かりませんが、
とりあえず、軍の基地らしきところにゾーイと数十名の軍人、一般市民の人々(何人ぐらいいるのかはわかりません)が籠城し、
ゾンビから身を守っている状況になっています。
で、あれだけミスを犯していた医学生のゾーイは何故か外見そのまま(戦う女子の制服タンクトップ着用)で、その基地でそれなりの地位の女医兼研究者的な博士として存在しています。
大出世です。
で、そこに暮らす人々からは『先生、先生』と呼ばれています。
ゾンビ感染の治療研究なども行っているようで、インフルエンザの種類を間違えていたとは思えないぐらいの変わりようですが、
とにかく結構中心人物になっています。
で、そこにを取り仕切る軍人は、ゾンビの治療薬の開発なんかは全く信じていないので、施設を守るためには冷酷に対処するため、ゾーイとは常に対立関係にあります。
というところで、ゾンビにやられて死んだと思われていた変態マックスがある程度人間時代の意識がある状態で発見されます。
どうも、もともと抗体を持っていたので、半ゾンビのような状態らしく、このままマックスの血液を研究すればゾンビ治療薬が作れるかもしれない、
という事を医学生が言い出します。
で、マックスを鎖でつないで監禁しながら研究を進めることになります。
要するにマックスは、オリジナルでいうところのバブですね。
で、勿論軍人の責任者ともめることになりますが、なんとか説得し、研究を進めていきます。
途中、一人の少女の病気の薬をゲットするために10人近い犠牲者を出したり、マックスを強引に監禁したせいで、結局施設内でゾンビパンデミックが発生してしまったりと、
ゾーイが行動するとき、何故か犠牲者が続出する、という命を救うべき医師(なんちゃって医師ですが)が、一番の諸悪の根源、という冷静に考えると物凄い主人公となっています。
酷評される事の多い本作ですが、恐らく、多くの人が思うのは、この主人公ゾーイの全ての選択肢を間違えまくっているのに、
まるでヒーローのように涼しいタンクトップと表情で、やりたい放題しているところに、巨大な違和感を感じているから評価を下げているのではないでしょうか。
確かに、最初から最後まで結構酷いので、なかなか感情移入できずに、結果的にオリジナルとの違いや、荒ばかりに目が行ってしまう、という事なのではないかと思われます。
ただ、ゾンビのメイクや、マックスの厭な存在感(良い意味でです)は、なかなですし、B級作品の大手ミレニアムフィルムズが製作しているので、
低予算ながらも、それなりにゾンビ映画の雰囲気は出ていますので、どうしようもない作品という事ではなく、それなりには楽しめたりもできます。
ですので、とりあえず一旦(死霊のえじき)のリメイクやリブート作品という事は忘れて、B級C級のゾンビ映画と思って鑑賞する事をお勧めします。
偉大なオリジナルと比べてしまうと、途中で観る気もなくなってしまう可能性もありますので、、、。
作品情報
2018年製作 アメリカ製作 ゾンビホラー
監督 ヘクトール・ヘルナンデス・ビトール
出演 ソフィー・スケルトン、ジョナサン・シェック、ジェフ・ガム、マーカス・ヴァンコ
その他のゾンビ作品
ほとんどトイレ内の密室劇ながらもゾンビ映画愛に満ちた秀作ゾンビ作(便座・オブ・ザ・デッド)はこちら
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