おすすめ度 ★★★★★☆☆☆☆☆
放射能の影響で巨大化した蟻が人々を襲うモンスターパニックものの元祖にして、既に完成形なアカデミー賞視覚効果賞ノミネートの名作!!
作品紹介
1954年8月10日公開
今回ご紹介するのは、モンスターパニック作品の元祖にして既に、現在まで製作されているモンスターパニックムービーのひな型になっている伝説的名作です。
それでは、まずはあらすじから、
ニューメキシコの砂漠で、蟻酸が原因と思われる死体が発見される。
昆虫学の権威であるメドフォード博士を中心とする調査団の調査により、犯人は原爆実験の放射能の影響で巨大化した蟻であることが判明する。
さらに女王蟻がロサンゼルスに向かっていることが判明し、討伐のための特殊部隊が編成される!?
(原始怪獣現る)と並ぶ1950年代のワーナー製作巨大モンスターパニック作品となります。
モノクロ作品ではありますが、特撮も素晴らしく、迫力満点で描かれていますので、カラー作品とそん色のない出来栄えとなっています。
監督のゴードン・ダグラスは(続・夜の大捜査線)や(電撃フリントアタック作戦)等、娯楽作品を多く監督していますが、
本作はそんな色んなジャンルの作品を演出してきた手腕がいかんなく発揮されたテンポの良い傑作となっています。
物語の舞台はニューメキシコの砂漠地帯で、人気の少ない場所で、一人の少女がフラフラと歩いているところを警察官に保護されるところから始まります。
この少女は、何かの大きな要因によってショックを受けている状態のようで、会話もしっかりできません。
で、そうこうしているうちに少女が発見された場所の近くにある雑貨店がトンデモナイ大きな力を持った何者かに嵐のように襲われて従業員が全員殺される、
という事件が発生します。
で、その現場を調べていると、蟻酸の成分が発見されます。
そこで、蟻の生態に詳しい科学者を呼び寄せて、詳しく調べてみると、トンデモない事実に行き当たる、というのが前半の流れになっています。
この事件を起こした犯人を捜査していく過程が非常にサスペンスフルでしかも1950年代の作品とは思えないぐらいにテンポが良いので、
自然に物語に引き込まれていきます。
で、勿論犯人は巨大蟻、という事になるのですが、この犯人が判明してからも、今度はモンスター討伐アクションへと突入していきます。
蟻討伐の特殊部隊を編成し、蟻の巣へ討伐に向かい、滞りなくほとんどの蟻を退治するのですが、肝心の女王蟻が二匹も逃げている事が判明します。
女王蟻は一匹で数千匹の蟻を繰り返し生んでいくようで、2匹が逃げてしまったという事は、すなわち人類の絶滅さえありえる事態へと急速に発展してしまうのです。
しかも、女王蟻は羽で飛行もでき、ロサンゼルスに向かっているので一刻の猶予もない、という事で、決死の覚悟で主人公たちが討伐に向かう、
というのが後半の流れとなります。
とにかくここまでの展開が非常にテンポが良く、サスペンス描写も秀逸で、常に何か目的に向かって物語が走っている、というイメージで
観ている間中ほとんど飽きる時間が存在しません。
勿論怪獣映画ですので、特撮方面の楽しみ方も十分できますし、物語も見どころ満載、という事で、多くの人が楽しめる作品となっていますので、
機会がありましたら、是非ご鑑賞ください。
特撮モンスターパニック作品の原点、と言っても過言ではないと思われます。
因みに(スタートレック)のミスタースポックことレナード・二モイが端役で出演しているのも見逃せません。
作品情報
1954年製作 アメリカ製作 モンスターパニック
監督 ゴードン・ダグラス
出演 ジェームス・ホイットモア、エデマンド・グェン、ジョーン・ウェルドン、レナード・二モイ
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