おすすめ度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
チャールズ・ブロンソンとJ・リー・トンプソンのゴールデンコンビが製作した濡れ衣を着せられた刑事と、成り行きで事件に巻き込まれた不良娘の逃避行を描いたサスペンスアクション!!
作品紹介
1987年8月29日公開
今回ご紹介する作品は、チャールズ・ブロンソンの渋さが炸裂したB級アクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
刑事のジャック・マーフィーは、妻との離婚問題に悩んでいたが、ある日元妻と口論となった帰りに、謎の人物に襲われ、車中で気絶してしまう。
さらに、その犯人はマーフィーに成りすまし、元妻を殺害した事で、マーフィーは元妻殺害容疑を掛けられてしまうのだった。
そして、逮捕拘留されたマーフィーは、自身の無実を証明するため、同じ手錠をはめられていた街の不良娘アラべラを巻き込み、拘置所を脱走し、真犯人捜索を開始するのだった!?
監督は(ナバロンの要塞)や(禁じ手)等のJ・リー・トンプソンで、キャノンフィルムズ製作作品らしいテンポの良いB級アクションを演出しています。
主人公の刑事役は、(地獄で眠れ)や(メッセンジャー・オブ・デス)等、J・リートンプソンとのコンビ作の多いチャールズ・ブロンソンで、
本作でも濡れ衣を着せられ走り回る刑事役を熱演しています。
で、成り行きでブロンソンと一緒に逃亡する事になる不良娘役で、(エンゼルハート)や(ロレンツォのオイル)等の
キャスリーン・ウィルホイトが登場し、反目し合いながらも次第に名コンビぶりを発揮していきます。
で、ブロンソンに復讐の炎を燃やす犯人役で、(ペイルライダー)や(ヴァンパイア・ハンター)等のキャリー・スノッドグレスが登場し、逃げる二人を追い詰めていきます。
そんなスタッフ・キャストで製作された本作の物語は、アルコール依存症気味のうらぶれ刑事ジャック・マーフィー(チャールズ・ブロンソン)が、
いきなり不良娘アラベラ(キャスリーン・ウィルホイト)に車を盗まれ、事故られた挙句に逮捕したと思ったら、不意の攻撃を喰らってまんまと逃げられてしまうシーンから始まります。
翌朝、アル中気味ではありますが、やり手の刑事ではありますので、女性が殺害された現場でも、速攻でその地帯を牛耳るマフィアの仕業だと見抜きますが、
決定的な証拠を握っていないので、とりあえず母親と高級レストランで食事中のマフィアボスに宣戦布告をカマすために、
やりたい放題やった後、プライベートな時間にストリップバーへと繰り出します。
しかし、そこには性欲に駆られて余暇を楽しむために立ち寄ったのではなく、ストリッパーとして働く女性が、まさかの前妻で、
離婚が成立しながらも、ブロンソン自体は、前妻に未練たらたら、という感じで、今の時代で言えば、ほとんどストーカーと言っても言い過ぎではないぐらいに前妻に付きまといます。
で、前妻の方は、そのストリップバーのオーナーと既に良い関係になっているようで、付きまとうブロンソンと揉め事も起こすほどにピりついた状況となっています。
アル中荒くれストーカー刑事(デカ)
といった感じでしょうか。
で、そんな中、眼をギラつかせたある女性がブロンソンの後を尾行し始めます。
ブロンソンの出勤時から、捜査ぶり、その後のストーカーぶり等、一通り日常を観察したその女性は、ある雨の夜、ついに行動に移します。
今日もまた、前妻とその彼氏と揉め事を起こしたブロンソンは、その後に、車で前妻カップルの後を付けて、暗闇から見つめて悔しがりますが、
謎の女性は、そんなブロンソンの車に忍び入り、ストーキングに集中しているブロンソンの後頭部に一発打撃を加え、
ブロンソンが気絶している間に車を運転し、さらに前妻カップルの後をつけ、不意にカップルに銃弾を何発も浴びせてしまいます。
で、その場から離れ、姿を晦ます女性ですが、目を覚ましたブロンソンは、車内で寝落ちしたと勘違いしたまま帰宅し、翌朝、前妻カップル殺害容疑でまんまと逮捕されてしまいます。
真犯人は、ブロンソンに過去の犯罪で逮捕され、復讐の機会を伺っていたフリーマン(キャリー・スノッドグレス)で、
自分を措置入院させた関係者への復讐の手始めにまずブロンソンを罠にハメたのでした。
で、拘置所に入れられたブロンソンは、偶然逮捕されていた車泥棒のアラべラと逃げないように手錠で繋がれてしまいます。
ブロンソンにとっては無実ながらも、絶対的に不利な状況で、このままでは殺人の罪を着せられてしまうという事で、、、、、
、、、、、、、、、勿論、警備の隙を突いたブロンソンは、手錠で繋がったままのアラベラを連れて脱走し、真犯人を捕らえるために奔走する、、、、、というのが大体の大筋となっています。
見所としては、やはり、ブロンソンが若い不良娘と成り行きでバディコンビを組む、という展開で、さらに本作ではブロンソンお得意の荒くれ者キャラクターに加え、
離婚されてしまった奥さんを、いつまでも未練たらたらに追いかけ回し、常に酒に溺れているという落ちぶれキャラも加わっていますので、
意外に、色んな状況で不良娘の方がしっかりしている事も多く、言わば欠点だらけの人間臭すぎる二人が、反目し合いながらもお互いの長所を活かし、
しっかりと前に進んで行く、という主演二人の名コンビぶりが、本作の最大の魅力となっています。
特にキャスリーン・ウィルホイトの方は、どうしようもない荒くれ不良娘として登場しつつ、おっさんと旅を続けるうちに、
少しづつ女性らしさ等を取り戻していき、なんだかんだとブロンソンに寄り添い、もう少しでロマンス誕生ぐらいにまで発展(成長)していくキャラクターとなっていますので、
バディでありながらもヒロインとしても大活躍していくキャラクターとして作品の重要な役目を担っていきます。
ブロンソンの方はアル中だろうが、ストーカーだろうが結局いつも通りで絶対にブレませんが、それはそれで、安定したキャラクターとなっています。
逆に言うと、アル中、ストーカー設定をが全く物語に活かされていない、とも言えそうですが、、。
また、犯人役のキャリー・スノッドグレスの迫力がハンパなく、表情と眼力の凄まじさで、睨まれると微動だに出来なさそうな破壊力で、不動ブロンソンを追い詰めていきます。
女性ではありますが、かなりの強敵ぶりで、クライマックスでは、わざわざクロスボウを武器に使用するというイカしたセンスで、
刺さると痛みの伝わる武器でラストバトルを繰り広げます。
勿論、ブロンソン主演作品ですので、最終的にブロンソンが勝つのは決まっていますが、その最後の瞬間もブロンソンらしさが全開していて、
J・リー・トンプソンとのゴールデンコンビぶりがエンディングでも発揮されています。
最終的にバディを人質に取られたブロンソンは、キャリーとのちょっとした格闘の後、傷を負い、キャリーの猛攻をなんとか交わしますが、
キャリーはそのままの勢いで、5階ぐらいの高さの手すりから宙ぶらりんになってしまいます。
しかし、キャリーは手袋をはめているためにズルズルと掴んでいる手がずり落ちていきそうになります。
で、その様子を、上から眺めているブロンソンにキャリーが絶叫します。
キャリー『た、、、助けなさいよっ!!』
ブロンソン『、、、、、、、』
キャリー『た、、、、、助けてよ!!』
ブロンソン『、、、、、、、』
キャリー『じ、、、地獄へ落ちろ!!』
するり、、、、
ドスン!!!
ブロンソン『レディーファーストだ。』
作品情報
1986年製作 アメリカ製作 アクション
監督 J・リー・トンプソン 製作 メナハム・ゴーラン、ヨーラン・グローバス
出演 チャールズ・ブロンソン、キャスリーン・ウィルホイト、キャリー・スノッドグレス、ロバート・ライオンズ
↓ランキングに参加しています。もし、宜しければ下記をクリックお願い致します↓
映画評論・レビューランキング
にほんブログ村