ロイヤルネイビー 全滅地帯(SUNRAY)115分

投稿者: | 2025年6月7日

おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆

元イギリス海兵隊の経歴を持つ監督と、主要キャストが、悪の麻薬組織相手に苛烈な銃撃戦を展開する戦争アクション、、、、、ではなくリベンジアクション!!

作品紹介

2025年2月7日公開

今回ご紹介する作品は、元イギリス海兵隊のスタッフ・キャストによるリベンジアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

元イギリス海兵隊のエリート、アンドリュー・コールマンは任務中に多くの仲間を失い、PTSDを患ってそのまま退職し、その後も戦闘時のフラッシュバックに悩まされていた。

そんなある日、大事な娘が危険なドラッグの犠牲になった事を知り、抑えていた怒りは爆発、かつての仲間を集めて麻薬組織に戦いを挑むのだった!!

監督は、数本の軍関係のドキュメンタリーにスタッフとして参加した後、本作で初長編映画監督としてデビューしたダニエル・シェパードと、

イギリス海兵隊で5年間従軍した後、本作で初長編映画監督としてデビューし、さらに製作・撮影・編集とマルチにこなすジェームズ・クラークのコンビ監督が担当し、

従軍経験を活かしたリアルな銃撃シーンを演出しています。

主人公となる元兵士を演じているのは、監督と同じく元イギリス海兵隊出身で、ドラマシリーズ(Le Comte de Monte-Cristo)や(ネイビーシールズ 空港占拠)等の

ティップ・カレンで、心に闇を抱えた男を演じています。

ティップ・カレン

で、主人公の娘の彼氏で(When Autumn Comes)や(The Whip)等のダニエル・デイビッズが登場し、事件の発端を作ります。

ダニエル・デイビッズ

で、主人公のイギリス海兵隊時代の部下役で、ティップ・カレン同様にイギリス海兵隊への従軍経験のある(ダブルスナイパー)(詳しくはこちら)や(Salvable)等の

トム・リーが登場し、主人公をサポートしていきます。

トム・リー

で、同じく主人公の元イギリス海兵隊時代の部下役で、同じくイギリス海兵隊への従軍経験もある(アウトロー咆哮)や(Firecracker)等の

スティーブン・ブレイズが登場し、主人公をサポートしていきます。

スティーブン・ブレイズ

そんな元海兵隊のスタッフ・キャストが大勢製作した本作の物語は、ある麻薬組織の悪の取引現場に、謎の武装集団が現れて、

いきなり警告なしに全ての組織員を全滅させて、その後ブツを燃やしてしまうシーンから始まります。

で、そこから時間は9日前までさかのぼり、そのチームを率いる男アンディ(ティップ・カレン)が、悪夢にうなされて目覚めるシーンから本筋が始まります。

アンディは元イギリス海兵隊の凄腕兵士で、優秀な部下スマッジ(トム・リー)やハーパー(スティーブン・ブレイズ)等と共に、

4人でチームを組んで大活躍していましたが、任務中に発生した敵組織による爆破事件によって、多くの仲間を失い、

それが原因でPTSDを発症してしまい、そこから数年が経過した現在でも当時のフラッシュバックに悩まされているという心の病を背負ってしまっています。

ですので、勤務している金物店(?)でも、勤務中に集中力を失ってしまったり、という感じで日常にも支障をきたしてしまっているために、

心療内科を受診して、なんとか精神の安定をギリギリ保っている、という非常に厳しい毎日を送っています。

しかし、そんなアンディに追い打ちをかけるような悲劇が訪れます。

ある夜、ティーンエイジャーの娘が、彼氏のキャッシュ(ダニエル・デイビッズ)に連れられて何気に訪れたドラッグパーティーで、普段はドラッグと無縁だったにも関わらず、

彼氏が席を外した隙に、同世代の女子に進められて、やむを得ず摂取したドラッグによって、身体に異常が発生し、あっという間に帰らぬ人となってしまったのです。

この、残酷すぎる出来事に、アンディが内に秘めていたあらゆる物に対する怒りはついに爆発、娘のスマホの履歴からドラッグパーティ現場を特定すると、

そのメッセージをやり取りしていた彼氏のキャッシュを問い質すために、ボストンバッグに工具等を詰め込んで現場に殴り込みに行きます。

で、現場に到着するなり、既に怒りがMAXを越えているアンディは、有無を言わさず、その辺の悪党の命を、ことごとく奪っていき、

ついでの様にキャッシュについて問い質して行きますが、それでも怒りは収まらずに、組織員かどうかも良く分からい人物も手当たり次第に亡き者にしていきます。

しかし、若干やり過ぎた、というか隙だらけなために、不意に反撃を受けて、あっという間に形成は逆転し、

今度は、アンディがリンチを受けるような形になってしまいます。

万事休すか、、、、?

と、思われたその時、颯爽と何者かが現れ、敵組織員を全滅させ、アンディを救ってくれる謎の男、、、、、、、、、

スマッジでした。

スマッジ『よう。』

アンディ自身の生活が、枯れている部分のみが強調して描かれているために、退役後の元仲間たちとの交流など描かれていませんでしたが、

スマッジに関しては連絡を取っていたようで、絶対的な危機を救ってくれた、という事のようです。

で、危ない所を救われたアンディは、その後帰宅しますが、娘のスマホをいじっていると解けなかったパスワードが解けて写真を閲覧することができ、

あの現場襲撃時に、道ですれ違った青年が、にっくきキャッシュだと判明、アンディの悪党組織襲撃作戦の第二章が始まります。

かつての仲間
再集結

行きつけのレストランに、スマッジとハーパーを含めた4人全員が集まった元凄腕チームが、かつてのボスに協力するため、まずは武器が必要という事で、

闇の武器屋に接触、その武器屋は、宿敵の麻薬組織とも取引があるので、その人物を締め上げて組織の幹部の一人カランの存在を突き止めて、その潜伏先を特定します。

で、その現場を襲撃すると、そこには何故かにっくきキャッシュも居合わせて、壮絶な銃撃戦が始まり、

アンディは、その組織内で発生していた内部抗争に巻き込まれながら、組織のボスの根城へと戦いの場を移していく、、、、というのが、大体の大筋となっています。

監督と主要キャスト全員が、元イギリス海兵隊出身という珍しいアクション作品です。

ただ、日本版のDVDジャケットに惑わされがちですが、本作は戦争アクションではなく、娘の命を奪われた元イギリス海兵隊員のリベンジアクション作品ですので、

本国版のビジュアルの方が作品内容にピッタリと合っています。

ただ、フラッシュバックという形で、危険地帯での任務の映像等が、割としつこく流れますので、戦場での戦闘シーンも少な目ですが、一応存在はします。

その時点で戦争アクションを期待した方にとっては、肩透かしな内容だとは思われますが、何度となく登場する銃火器を使ったアクションシーンに関しては、

元本物の兵士たちだけあって、なかなかに迫力のある銃撃シーンばかりですので、銃火器アクション映画としては結構見所の多い作品となっています。

ただ、個人的には、主人公を演じているティップ・カレンが、どうもワイルドな見た目に反して、声が高くて若いというアンバランスさと、

動きを見れば見る程に、凄腕のイメージからどんどん離れていってしまいましたので、部下以外では本物の迫力を感じる事は出来ませんでした。

あと、ピンチになる度に若手に助けられているイーメージが、そういう感情に拍車を掛けてしまうのですが、

この

主人公が大暴れしているのに大して強くない

大事な側面で、いつも部下に助けてもらっている

という、ちょっとした違和感は、実は後半のある展開に密接に関係していて、全ての問題が解決した後に、かなりの意外性を持って明らかにされます。

そこに行き着くまで、戦闘シーンや、危機感を煽るシーンで、ありがちなちょっとしたワンカット長回しのシーン等を挿入してみたり、

時間軸を入れ替えて、混乱させてみたり、という感じで、初監督ながらも見やすさよりも凝った演出にチャレンジしている演出でしたので、

除隊してからの仲間との関係等も有耶無耶なままで、どの時間軸とどの出来事が直接つながっているのかも判断しにくく、

ハッキリ言ってしまうと、シンプルな物語なのに、非常に見にくいのですが、ラストシーンから逆算して振り返ると、

あえてパッと見て直ぐに判断できないように、混乱させる目的で時間軸を入れ替えているのが分かってきます。

正直、ラストが無ければ、『分かりにくい!!』で終わってしまう作品とも言えますので、そういう要素を求めていない方からすると消化不要感満載だと思われますが、

一応、ラストまで鑑賞して、もう一度観返すと、主人公の悲劇がより一層感じる事ができるようになっています。

ただ、だとしても辻褄が合わなさ過ぎるという要素も大ありなのですが、、、。

という事で、あまりこういう要素がある作品で、ラストに捻りがあると言ってしまうと、少し楽しみを削いでしまうという側面もあるのですが、

そういう要素があると知る事で、本作を鑑賞しようとする一つのきっかけにもなるかもしれませんので、そういう部分を楽しみにしながらの鑑賞も良いかと思います。

因みに、本作開始早々に冒頭で、

この作品にはショッキングな演出があるのでご注意ください

という断りのメッセージが入りますが、このエンディングの演出の事だと思われます。

という事で、戦争アクションではなく、リベンジアクションという、ジャケットイメージからジャンルが微妙にズレた内容ではありますが、

元イギリス海兵隊出身者が製作した珍しいガンアクション作品となっていますので、アクション映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

2024年製作 イギリス製作 アクション

監督・製作・撮影・編集 ダニエル・シェパード、ジェームズ・クラーク

出演 ティップ・カレン、ダニエル・デビッズ、トム・リー、スティーブン・ブレイズ、ルーク・ソロモン

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