リーサル・ストーム(FORCE OF NATURE)100分

投稿者: | 2021年3月2日

お薦め度 ★★★★☆☆☆☆☆☆

ハリケーン+強盗団というどこかで見た事のある設定ながらも、名優たちの熱演と、ありったけのアイデアを詰め込んだ展開がB級魂に溢れている火事場アクション!!

https://youtu.be/48nYivBXZW8

作品紹介

2021年2月26日公開

今回ご紹介するのは、メル・ギブソンエミール・ハーシュケイト・ボスワースが豪華共演したアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

巨大ハリケーンが猛威を振るい出したプエルトリコの首都サンフアン。

制服警官コルディーロ(エミール・ハーシュ)は、避難せずにマンションに籠城するレイ(メル・ギブソン)を説得するためにとあるマンションにやってきた。

しかし、頑固なレイはこれを頑なに拒否する。

ハリケーン接近のタイムリミットが迫る中、今度は、マンション内のある住人を探して武装強盗集団が侵入してくるのだった!?

強盗団と交戦する警官と医師

ハリケーンと強盗団の火事場泥棒がテーマという事で、どこかで見た事のあるアクション作品です。

ロブ・コーエン監督の(ワイルドストーム)や、デンゼル・ワシントン主演の(イコライザー2)や、

水害などで言えば、クリスチャン・スレーター主演の(フラッド)や、鰐とのバトルが展開されるアレクサンドル・アジャ監督の(クロール凶暴領域)などのように、

水害パニックと何か別のサスペンス要素を組み合わせた作品には割と傑作が多く存在します。

水害、というそれでけでメインとなるような出来事を下地にする事で、本題に入るまでにすでに緊迫感のある状況が出来上がっていますので、

通常以上にサスペンス要素が盛り上がります。

最近はそういった流れをくむ作品が増えてきましたので、一つの人気ジャンルになりつつあるのではないかと思われます。

本作は、その最近ありがちな設定に思いつく限りの要素を、とことん詰め込んでいます。

さらにその詰め込み展開を、メル・ギブソンエミール・ハーシュケイト・ボスワースというこれまでの出演作品の演技面で輝かしい功績を残しているような名優をキャスティングする事で、

他の類似作とは違った魅力を放つ作品に仕上げられています。

実際、この設定をB級、C作品でしか見かけないキャストが演じるのと、アカデミー賞などでも見かけるようなキャストが演じるのでは、

かなり印象の違う作品になっていたのではないかと思われます。

別な表現をすると、それぐらいにいろんな設定を詰め込み過ぎた、作品となっています。

リーサル・ウェポン登場!

その設定を上げていきますと、

其の一 エミール・ハーシュは過去に自分のミスが原因で人を死なせてしまい、制服警官の事務職に移動、その後トラウマとなって現場には出たくない。

其のニ エミール・ハーシュの現在の相棒の新人女性警官は理想が高く、血気盛ん。

其の三 ハリケーンが接近、住民はほとんど避難

其の四 頑固おやじ、メル・ギブソンが非難せずに籠城

其の五 メルは病気で薬を服用

其の六 メルエミール・ハーシュの務める警察署の元警察署長で、エミールの事もなんとなく知っていて、武装強盗団の事も知っている。

其の七 メルの娘は医師

其の八 武装強盗団がある目的のためにメルが住んでいるマンションに侵入

其の九 逃げ遅れた住人(黒人男性)が部屋で何か物凄い動物を飼っている

其の十 逃げ遅れた住民(老人男性)元ナチかも?

祖の十一 絵画の盗品の話が持ち上がる。

といった感じで、その設定だけでも、どう考えても盛り込み過ぎぐらいにいろんな要素が重なります。

ただ、これだけ盛り込み過ぎなのに、テンポは良く、適度なアクションや名演技もあり、ちゃんと物語は混乱せずに進んでいきます。

ドラマ部分も流石の説得力で、漫画チックになりがちなストーリーを感情移入のできる物語へと押し上げていました。

冒頭で、エミール・ハーシュが過去の自分の過ちに苦悩して、枕元で拳銃の銃口を口に入れる自殺願望有り、なシーンなどは、

メル・ギブソンが(リーサル・ウェポン)で演じていたリッグス役へのオマージュのようにも感じられますし、

アクション作品の設定を色々盛り込む展開は、監督のマイケル・ポーリッシュのアクション映画への敬意が感じられます。

と、いう感じで他の秀作アクション作品のように調子良く物語は進んでいくのですが、

中盤以降から後半にかけて、何故か全く分かりませんが、物語が急に失速します。

内容について詳しくは書けませんが、とにかく急失速です。

B級アクション作品ですので、明るめの終わり方にはなっていますが、正直それでは、消化不良になってしまうぐらいに、なんとなく失速したまま終わってしまいます。

結局盛り込み過ぎ、盛り上げ過ぎた結果、その盛り上がりに見合った終わり方までは用意できなかった、というのが

この消化不良感につながっているのかと思われます。

それまでが非常に快調でしたので、非常に勿体ないです。

という事で、後半は消化不良ですが、途中までは非常に面白い既視感満載のB級作品となっていますので、アクション好きの方などご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

あ、因みにもう、お分かりかと思いますが、メル・ギブソンは主役ではありません。

でも、ブルース・ウィリスのパートタイム出演作品などよりはしっかり出演していますし、しっかり役目を果たしていますよ。

ガンマニアの友人宅に向かうメル

作品情報

2020年製作 アメリカ製作 アクション

監督 マイケル・ポーリッシュ

出演 エミール・ハーシュ、メル・ギブソン、ケイト・ボスワース、デヴィッド・ザヤス

洪水の恐怖にも襲われる

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