お薦め度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
名優共演による、過去に因縁を持つ男たちの田舎町を舞台にしたロードムービー!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、ティム・ロスとニック・ノルティという2大ハリウッドスターが異国の地で火花を散らすロードムービーです。
それでは、まずはあらすじから、
コロンビアの片田舎、貧困地域で暮らす少女レナは生活費を稼ぐために日々偽物の時計の販売や小銭詐欺などの軽犯罪で生計を立てている。
そんなある日、幼い妹が暮らしていた教会がアメリカに住む家庭に妹を売ってしまうという信じられない事がおこる。
しかし妹に会いに行きたくても渡航費がない状況で、レナは教会への復讐のため祭られている金の聖杯を盗みだし、さらにそれを売ってお金を得る事で渡航費にあてようと決心する。
そんな中、偶然見かけた神父に偽物の時計を販売しようとするが、神父の方が上手で、神父が一流の詐欺師と確信したレナは嫌がる神父に、詐欺などの技を教えてもらうために半ば強引に行動を共にする。
共に行動しているうちに神父が元連邦保安官と現地警察官に執拗に追われている事実を知ることになる。
荒野を舞台に逃げる神父と少女のコンビと、追う元連邦保安官と現地警察官のコンビの追跡劇が始まる。
原題のPADREはスペイン・ポルトガル・イタリア地方で神父の意味です。
ハリウッドスター二人の追跡劇が売りのアクション作品です。
邦題のリベンジチェイスがそのままの内容なのですが、コロンビアの片田舎で全編ロケを行っている事で通常のハリウッド製アクションとは違った趣を感じました。
恐らく観光地だと思われる小さな町もでてきますが、基本的に荒野が舞台で砂煙が常に舞っているような地域が舞台となっています。
アメリカの荒野とはまた違った景色でした。
そんな景色を舞台にハリウッドの実力派の二人の存在感は渋く、軽めのキャラクターを演じているティム・ロスと、
命がけで神父を追い詰めようと鬼気迫る演技のニック・ノルティの好対照の役柄がイメージにぴったりでした。
それぞれの助手的な位置付けの少女と現地警察官が、実質的にはこの二人の因縁関係とは全く無関係だけれど存在している事でどんどん話が展開していき、
むしろほぼ少女の方が主役となって話を引っ張っていくようになります。
この少女の貧困でつらい状況でもめげずに明るく前向きなキャラクターが、
陰鬱になりそうな命がけの男臭い二人の復讐劇を明るめのトーンにしてくれています。
主演二人の存在感や安心感は間違いありませんが、少女役のバレリア・エンリケスはまだまだキャリアは少なそうですが、これからが期待できそうな存在感がありました。
単にアクション映画としてだけ見ても説明などの退屈になりそうなシーンは最低限にして、
流れるようなカメラワークで状況を軽く説明しながらアクションを次々に展開してくれるので、非常に見やすい作品となっています。
ハリウッドで撮影された雰囲気とは一味違うロードムービーですので、そういった作品を探されている方にはピッタリな作品だと思われますので、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
2019年製作 アメリカ製作 アクション
監督 ジョナサン・ソボル
出演 ティム・ロス、ニック・ノルティ、ルイス・ガスマン、バレリア・エンリケス
スタッフ・キャスト
タランティーノ作品でおなじみのティム・ロスと(48時間)シリーズなどのニックノルティ共演。
準主役、というより実質的な主演に近い役柄を紅一点バレリア・エンリケスが演じています。
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