おすすめ度 ★★★★★☆☆☆☆☆
不可解な航空機事故を発端に、1000年後の未来の人類存亡の危機を解決するために時空を越えて現代にやって来た未来人と現代人が奔走するSFアドベンチャー!!
作品紹介
1990年6月30日公開
今回ご紹介する作品は、未来社会を救うために、未来人と現代人が協力するSFアドベンチャー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
航空機同士が衝突して乗客全員が死亡した原因不明の事故の究明にあたる調査官のビルは、謎めいた美女ルイーズと出会い、
一夜を共にするが、翌朝には突然姿を消してしまっていた。
そして、事故の調査を進めるビルは、事故機から、何かの装置を発見し、その装置を作動させてしまった事で、未来と現代を繋ぐ壮大な事件に巻き込まれていくのだった!?
監督は、(オルカ)や(2300年未来への旅)等のマイケル・アンダーソンで、タイムスリップとロマンス要素を兼ね備えたちょっと切ない物語を演出しています。
主人公役は、(ブレイド)シリーズや(コンボイ)等の、クリス・クリストファーソンで、仕事人間ならがらも、運命の女性と出会って変わっていく男を演じています。
で、ヒロインとなる謎の女性役で、テレビドラマ(チャーリーズエンジェル)や(ボディヒート)等のシェリル・ラッドが登場し、
可憐な魅力で、前半と後半で立場の変わる女性を演じています。
で、タイムトラベルの持論を述べる博士役で、(ミッドナイトクロッシング)等のダニエル・J・トラバンティが登場し、危うい雰囲気を醸し出していきます。
そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、ある航空機が飛行中に、突然別の航空機と接触事故を起こしてしまうシーンから始まります。
で、高度はどんどん下がりパニックになる操縦席内ですが、副操縦士が、客席の要素を確認しに行った所、
着席しているはずの乗客が、既に全員亡くなっている、という不可解な現象を目の当たりにしながらも、結局高度は保てずに墜落してしまいます。
で、その墜落事故を調べる調査員責任者としてクリス・クリストファーソンが現場に就きます。
そのまま近隣の施設のスペースを借りてクリスと調査チームの検証が始まりますが、その施設で航空機等の残骸を調べている際に、
謎の女性(シェリルラッド)が、ひょっこり航空会社の制服を着て現れます。
勿論、制服を着ているのでコーヒーを入れてもらっても、怪しまれませんが、クリスは何かを感じ取り、女性が気になってしまいます。
で、そのまま調査は進み、事故機の音声データが復旧できたので、詳しく検証してみる事になります。
すると、操縦席でのやり取りが録音されていて、乗客が墜落前に既に亡くなっている、という事が分かりますが、これはパニック状態での勘違いという事で、そのままスルーされてしまいます。
で、その日の調査を終えて、ホテルに帰ろうとするクリスは、偶然謎の女性と再会、少し話してみると凄く気が合いそうなので、、、、、
、、、、、速攻で、ベッドインする、という実にアメリカンな極端さで、2人は速攻で親密になります。
で、翌朝、また施設に向かおうとするクリスを、シェリルは止めます。
しかし、責任感の強いクリスは、そのまま出勤しようとしますが、やはり思いとどまって部屋に戻ると、シェリルの姿は消えてしまっています。
で、どうしようもないので、そのまま出勤したクリスは、事故機の部品の間に挟まった何かの装置を発見します。
で、その装置を取り出していじっていると、、、、、物凄い衝撃と共に、身体が麻痺してしまいまい、、、、
、、、、、まばゆい閃光と共にどこからともなくシェリルが、今朝会った時とは全然違う風貌で姿を現し、
装置を回収し、『あなたは死なないから大丈夫よ。』という言葉を残して、再び閃光に包まれて去っていきます。
※↓ここからは、重要な物語展開に触れていますので、ご注意ください↓※
閃光に包まれた謎の女性シェリルは、実は1000年先の未来からやって来た未来人で、環境破壊が進んだその時代では、
人間はその悪環境に順応するために、どんどんと身体の機能も変わっていき、ついには生殖機能までもが無くなってしまう、という絶滅の危機に瀕していて、
その危機を脱するために、過去に発生した大事故の直前の現場にタイムスリップして、まだ存命中の犠牲者と未来で既に亡くなっている別人の遺体とを入れ替えて、未来に連れて帰る、
という物凄い方法で、人類の未来の希望を過去の人々に託す、という本当に人類存続をかけたミッションをこなしている事が分かります。
ただ、過去を変えてしまうとパラドックスが発生してしまうので、あくまで、自分達の存在や、事故での入れ替えは、その時代の人々には悟られないように任務をこなしていきます。
しかし、クリスは、事故現場で、未来にしか存在しない未来銃を手にしてしまい、回収はされますが、バッテリー部分は手に持ったままになってしまっていて、
しかも、1963年の事故のミッション時にもその未来銃本体を残したまま未来に帰ってしまう、というミスがあったことで、
本体とバッテリーを合わせると未来銃が完成してしまいますので、大パラドックスの危機という事で、
シェリルは、再び、1989年、クリスが初めてシェリルと出会う、あの施設へと戻ることになりますが、、、、、
、、、、、というのが大体の大筋となっています。
前半は不可解な航空機事故と謎の女性をめぐるミステリー展開で、シェリル・ラッドが活躍し始める中盤あたりからは、
一転してSFアドベンチャー要素が盛り上がっていく、という二重構造の作品で、そこに時空を超えた恋の行方と、
最終的にはタイムパラドックスに襲われる未来世界のパニックアドベンチャー要素も加わって来るという色んな要素を楽しめる作品となっています。
今から40年近く前の作品ですので、多少アッサリ気味の演出だったりもしますが、まだCG等が主流ではない時代での合成映像や、
未来基地(?)のSFセット等、多少チープには感じても、しっかりとした原作と世界観の設定の存在する作品ですので、
タイムスリップでやってくる理由や、現代で発生したタイムパラドックスが、未来で大災害をもたらす表現など、
今鑑賞し直しても、十分楽しめる要素が詰まった作品となっています。
また、前半は謎の女性として登場し、中盤以降再び同じ時代に帰って来た時の、正体の分かっているシェリル・ラッドの行動が、
同じシーンを繰り返してるにも関わらず、今度はシェリル・ラッド目線になっているために、別角度から同じシーンを表現していき、
実は、ベッドインまでには、食事をしたり、色んな会話を交わしたり、と親密になるまでの幸せなひと時を過ごしていた、とわかる展開は、
後半に向けてより二人の絆を感じられる上手い構成になっています。
本作ではこのカップルが、クリス・クリストファーソンとシェリル・ラッドというベテランでの映画化でしたが、
もう少し若者層で、ロマンス要素を濃くして、現代のバリバリのSFロマンスアドベンチャーとしてリメイクされれば、結構な傑作が誕生するのではないでしょうか。
という事で、今鑑賞し直しても、面白い要素が沢山発見できるSFロマンスアドベンチャー作品となていますので、
SF映画好き、アクション映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
1988年製作 アメリカ製作 SFアクション
監督 マイケル・アンダーソン
出演 クリス・クリスファーソン、シェリル・ラッド、ロバート・ジョイ、ダニエル・J・トラヴァンティ
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