お薦め度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
ボルケーノ+ジュラシックパークという分かり易すぎる設定が逆に潔い、(コンエアー)監督サイモン・ウエストの中国製パニック作品!!
作品紹介
2020年11月20日公開
今回ご紹介するのは、(ジュラシックパーク)の設定に(ボルケーノ)をはめ込んだパニックディザスター作品です。
それでは、まずはあらすじから、
天火島と呼ばれる火山島で、かつて調査中に火山の噴火にあい、妻を失った火山学者タオ(ワン・シュエチー)は、いつかまた天火島の火山が噴火すると警告を発していた。
それから20年後、タオの警告をよそに、島には活火山の上に建つ世界初のリゾートとしてテーマパークが建設されていた。
しかし、両親と同じく火山学者となっていたタオの娘シャオモン(ハンナ・クィンリバン)は火山の内部を調べるために天火島に勤務していた。
いち早く火山の異変に気付いたシャオモンはテーマパークの建設責任者のハリスに島民の避難を訴えるが全く聞き入れてもらえなかった。
そんなとき、また新たな火山活動が始まろうとしていた!?
なんか突然公開された感じの中国製ディザスターパニック作品です。
監督は誰かと思えば、(コンエアー)、(トゥームレイダー)のサイモン・ウェスト監督とは思いもしませんでした。
レニー・ハーリン監督のようにそこそこキャリアがあって、名前の通っているハリウッド監督は中国で大活躍、というのが一つの流行りのようですね。
ハリウッドで監督作がなくても、中国作品なら結構な予算の大きめの規模の作品が制作できるので、監督にとっても良いのではないでしょうか。
内容ですが、やはりハリウッドで一時代を築いただけあって、サイモン・ウェスト監督作品はとにかく勢いがあります。
勢い最優先というか、もう途中からは、ディザスターパニック、というより、ヒーロー(女性ですが)が縦横無尽に大活躍するご都合アクションになってしまったりします。
主人公を好演しているハンナ・クィンリバンが、(トゥーム・レイダー)のララ・クロフトにしか見えなくなります。
衣装もララ・クロフトっぽい衣装なので、もしかしたら本当にそのつもりで演出していたのかもしれないですね。
それぐらいに、もう、無茶苦茶ご都合主義的な、主人公は絶対死なない系のアクションのつるべ撃ちとなります。
なので、リアルなディザスターパニック系の作品ではなく、完全にトンデモ系のアクション作品となっています。
それを楽しめるかとうか、で本作の評価は完全に分かれるとは思いますが、一応ディザスターパニックもののお約束は押さえられているので、ちゃんとした娯楽作品としてもとまっているのではないでしょうか。
お約束の中でも、諸悪の根源であるこのテーマパークを創設した実業家ハリスが、外道を突き進むのかと思えば、
最後の最後に改心して自分の身を犠牲にしても、子供を助けに火の中を突き進む姿は、ちょっと意外で胸にぐっときました。
そういう部分も含めて、大味だけどしっかりとツボは押さえているサイモン・ウェストの演出が冴えているのかと思われます。
途中、ちょっとやり過ぎなぐらいに、ヒーローアクションを観ているようなシーンが連続で飛び出したりしますが、
なんとなく、勢いで観れてしまうのも、長年ハリウッドで娯楽作専門に活躍してきたサイモン・ウェストのなせる業かと思われます。
ラストのちょっとだけ捻った(ちょっとだけです)終わり方も含めて、ありふれた火山噴火もの、という物語を、
有無を言わせぬ説得力で駆け抜ける演出は、ハリウッドの娯楽畑で評価を得ているサイモン・ウェスト監督の力があってこそ実現できたものではないかでしょうか。
という事で、本作は中国製の火山ディザスターもの、しかも監督はサイモン・ウェスト、という変わり種作品ではありますが、
アクション作品好きの方でしたら、十分楽しめる作品となっていますので、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
それにしても、活動中の火山の河口の内側に入っていくテーマパークを作る、という、とんでもないテーマのパークに多くの富裕層が出資している
という冒頭の設定の時点で、本作がトンデモ系だという事が結構早めに分かってしまうと思いますよ。
作品情報
2019年製作 中国製作 パニックアクション
監督 サイモン・ウェスト
出演 ワン・シュエチー、ハンナ・クィンリバン、ショーン・ドウ
その他のパニック作品
中国で実際に起きた飛行中の航空機破損事故を描いた真実のドラマ(フライトキャプテン)はこちら
ジャンルを何度も飛び越える意欲作(ディレイルド脱線)はこちら
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頭を空っぽにして観れそうなアクション映画ですね。
ジュラシックパーク+火山って、もはや「ジュラシックワールド 炎の王国」と同じですね笑
予告動画を観た感じだと面白そうです。
それにしても、マグマに追われるって怖すぎですね。
こんにちは、お立ち寄り頂きありがとうございます。確かに(ジュラシックワールド炎の王国)の影響はかなり大きいようでした。マグマとのチェイスもこちらは、かなりゲーム感覚になっていて、あまりの主人公たちの無敵ぶりに、正直どんなにピンチに陥っても絶対に命を落とすシーンには行き着かない、という変な安心感(笑)さえ芽生えてしまうパニック映画でした。というより、どちらかというとヒーローアクションかな?というぐらい珍しい作品ですので、いつか機会があればご鑑賞くださいね。