お薦め度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
元軍人が人質救出任務をあっさり解決、と思ったら今度は家族を誘拐され、麻薬組織に戦いを挑む!!アクション自体は極めて少なく、潜水艦は目的地に向かうためのほとんど移動手段、という思っていたのと違うムービーの決定版!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、元軍人の主人公が、自身の家族を助けるために麻薬カルテルに戦いを挑む、アクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
コロンビアの麻薬カルテルが、身代金目的で、アメリカの上院議員の娘を含めた女性二人を誘拐する。
これに対し麻薬取締局は、救出作戦にかつての英雄ブルース・ストライカー(トム・ヴェラ)を呼び寄せる。
ストライカーの活躍によって、女性の救出には成功するが、今度はストライカーの家族が誘拐され、小型の潜水艇で麻薬の密輸を指示される。
そしてストライカーは、単身、家族のため、命がけの作戦を決行する!?
麻薬カルテルと麻薬取締局、ネイビーシールズの戦いを描いたアクション作品です。
邦題のサブタイトルと原題が(NARCO SUB)という事で、潜水艦ナルコサブが大活躍する銃火器バトルアクション!!
というイメージになると思いますが、大筋では完全な嘘ではないものの、DVDジャケットやタイトルからイメージする内容とは違った内容の作品となっています。
まず、物語の発端はメキシコを旅行中の若い女性二人が誘拐されます。
その内の一人がアメリカの上院議員の娘で、誘拐したのは麻薬カルテル組織、という事で、儲かるためならなんでもやる麻薬カルテルは、身代金目的誘拐にも手を出しているようです。
で、麻薬取締局と国境警備隊が指揮する中、元ネイビーシールズの英雄ストライカーが呼び寄せられる、という出だしとなっています。
似たような物語で、(デンジャラスブロンド)(詳しくはこちら)という作品がありましたが、そちらは途中から誘拐された女性自身が、後半突然セガールと化す、
という物凄く行き当たりばったりなB級アクション作品でした。
その作品の冒頭に似ている、という事で少々不安を感じる出だしではありますが、主人公が現場に呼び出されるまでが、他の傑作アクション作品などでも良く見かけるような出だしでもありますので、
不安60%で期待40%といったところでしょうか。
で、いよいよ人質救出作戦に入っていくのですが、この辺は、ナレーションも務めるトム・サイズモアと主人公の現役時代の回想シーンなども含めつつ、
主人公の人となりも描かれていきます。
で、いよいよ作戦本番となり、そのようなバトルアクションが展開されるのか?と期待は膨らみます、、、
が、なんとほとんど銃撃戦もなく、あっさりと作戦成功してしまいます。
銃撃戦自体はあっても、長く銃を撃ち合う、という事はなく、パンと打って終わり、のような淡白な銃撃です。
で、物語はいったいこの先どうなるのかと思いきや、今度は、まさかの主人公の妻と娘が誘拐される、という展開を見せます。
で、当然主人公は救出に向かいに行きます。
ですので、前半と中盤以降で、救出する人質は別人ですが、やっている事は全く同じ、しかも若い女性二人、という人数と性別と年齢まで同じ、
という回りくどい流れになっています。
それなら、最初から家族が誘拐される物語で良かったのでは?という疑問もありますが、本作は何故か美女率が高く、美女が色んな役で多めに登場しますので、
できるだけ美女が多く登場するシチュエーションを作りたかったのでは?と、勝手に邪推してしまいそうになるぐらいに美女率が高いです。
しかも、全員ピッチりした服装ですので、意外にそんな理由があるかもしれません。
という事で、今度は主人公は家族を助けるために、麻薬カルテルに接触します。
で、麻薬カルテルの今回の要求は、小型の潜水艦を使って、国境を越えて、麻薬の密輸をしろ、という物凄く回りくどい要求となっています。
そんな事させないで、身代金を普通に要求して、麻薬の密輸は自分たちでやれば良いような気がしますが、恐らく、上院議員の娘をあっさり取り戻された仕返しもしたかった、という事になるのでしょうか。
という事で、主人公は元ネイビーシールズなので、たまたま小型の潜水艦の操縦も上手いようなので、麻薬カルテルの若手部下一名と共に、出航します。
ここから、いよいよタイトルにもなっている潜水艦が大活躍する、ちょっとした潜水艦バトルが期待できるシーン、、、
のはずですが、潜水艦内での麻薬カルテルの部下との会話のみで、戦闘もなく、あっさりと目的に着いてしまいました、、、。
ただの移動手段!!
タイトル通り確かに潜水艦ナルコサブは登場しますが、移動手段以外のなにものでもありません、、。
しかも、その登場時間も大して長くないので、この時点でタイトルが示す役割は終わってしまいました、、。
でも、これから麻薬取引相手とのやり取りと家族の救出も待っていますので、クライマックスはちゃんと控えています。
で、潜水艦が着いた先が即、麻薬取引現場という事で、かなり効率の良い移動手段だったことを理解したうえで、緊迫の麻薬取引となります。
いよいよ本格的な銃撃戦も期待できるシーンです。
なにせ、潜水艦で越境までして、麻薬を取引するわけですから、何も起きないはずがありません、、、
が、取引相手の内、3人が潜入捜査官だった、という事で、またしてもあっさりと取引相手を逮捕、しかもその勢いで、家族が囚われている倉庫街みたいな場所に行き、
そこでフラフラと家族を探している内に、そのキョキョロ探している姿を娘に発見されて、
まさかの人質になっている娘に、探している主人公側が声をかけられて、気づく、というそんな人質救出シーンは一度も見た事ないようなレアシーンとなっています。
で、麻薬カルテルのボスは結局どうなるのかと思いきや、仲間割れで人数が減った上に、最後乗り込んできた主人公が忍び寄ってピストルで撃たれる、
という最後までわざと銃撃戦を避けているようなあっさりした展開となっていました。
ある意味徹底しています。
さらにその後、主人公は家族を守るために、空いたその麻薬カルテルのボスの座に君臨する、という物凄い落ちまでオマケで付いています。
ナレーションだけでですが。
という事で、DVDジャケットに嘘はありませんが、そのジャケットから予想される内容とは大きく異なる作品のこれは、決定版といっても良い作品ではないでしょうか。
徹底して銃撃戦を端折るそのアクションの描かれ方が、ある意味斬新ではありますので、アクション好きの方で、ちょっとそのジャンルに飽きてきてしまってきている方など、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
あと、(超高層プロフェッショナル)(詳しくはこちら)などの名優リー・メジャースが潜入捜査官役で、麻薬カルテルもので良く見かけるロバート・ラサードも麻薬カルテルの二番手ぐらいの役柄で出演していますので、
捜査官役のトム・サイズモア含めて意外に豪華なキャストになっていますので、B級作品ファンの方は結構楽しめるのではないでしょうか。
そのキャストと美女率の高さが無かったら、結構鑑賞に覚悟のいる作品になっていたと思われます、、。
作品情報
2021年製作 アメリカ製作 アクション
監督 ショーン・S・ウェリング
出演 トム・サイズモア、トム・ヴェラ、リー・メジャース、ロバート・ラサード
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