お薦め度 ★★★★★★★☆☆☆
アンディ・ガルシア製作・主演の夢を捨てきれない中年男とその家族のハートフルコメディの傑作!お薦め作品!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、アンディガルシア主演の家族コメディです。
それでは、まずはあらすじから、
ニューヨークのブロンクス地区で暮らすヴィンスは妻と娘、息子と暮らす4人家族。
順調に日々の暮らしを送っていたはずだったが、妻とは倦怠期、娘には煙たがられ、息子は学校にもいかずに独自の世界に浸っていて、家族がバラバラになっていた。
そんなある日自らに隠し子トニーがいた事を偶然知り本人や家族に自分が父親だという事実を伏せたうえで身元引受人となる。
しかもヴィンスは俳優になりたい、という夢を捨てきれず家族に内緒で俳優クラスを受講していた。
そしてトニーが家族の一員に加わり、生活を共にするようになることで家族それぞれの秘密があきらかになっていく。
これはお薦めです。
アンディ・ガルシア久々の主演で製作も兼ねていますのでかなり思い入れがあって製作されたのではないでしょうか。
とにかく設定がまず秀逸でした。
家族4人は個性的で父は刑務所の看守の仕事をしていて、実は俳優になる夢を捨てきれず、家族に内緒で毎週俳優クラスを受講しています。
妻は欲求不満気味ですぐ口論になって雷が落ちます。
長女は大学生ですが、親に隠れてストリッパーのバイトをしています。
息子は口は達者だが学校にもいかずに自分の世界に浸り、大きなサイズの女性専門の出会い系サイトを見て出会いを求めています。
そんなわけあり気味の家族の大黒柱、アンディ・ガルシアが務める刑務所の囚人に自分の隠し子がいると分かり、その囚人がさらに家族に加わった事で物語が急展開していきます。
この物語展開が非常に面白く、それぞれの設定が上手く絡み合います。
その中で特に面白いのは、アンディ・ガルシアが俳優になるために受けている講義で知り合ったクラスメイトと良い友情関係になり、オーディションを受けるように勧められるシーンです。
このオーディションのシーンが必見です。
あのベテランであるアンディ・ガルシアが俳優を目指している新人としてオーデイションを受ける、という役を演じているわけです。
演技のプロが演技の素人を演じて、しかも面接官の目に留まる演技を次第に見せていく、という他ではあまり見たことのないようなシーンになっています。
これは流石の名演技で画面にくぎ付けになります。
しかもおまけ的にそのオーディションの作品がマーティン・スコセッシ監督作品で主演がロバート・デ・ニーロというニヤリとさせられる設定になっています。
(ゴッド・ファーザーPART3)で有名になり、その後順調にキャリアを重ねたアンディ・ガルシアが製作として絡んでいるからこそのお遊び設定なのではないでしょうか。
そんな事がありながら、家族それぞれの秘密、問題を抱えつつ後半になだれ込んでいくのですが、この後半の問題が全部一つに集まっていく流れを上手くコメディとして描きながら、ラストでは、ほろっとさせつつちゃんと収束していくまとめ方が非常に秀逸でした。
クラスメイトの去り方も非常にジーンと来ます。
ちゃんと笑えて、ストーリーも演技も良く、見終わったあとに良い余韻を残すコメディ映画の秀作だと思います。
DVDジャケットを見る限りではそれほど面白そうな雰囲気は特に感じませんが、実際鑑賞してみると予想以上に面白い作品です。
これはお薦めです。
是非、ご鑑賞ください。
作品情報
2009年製作 アメリカ製作 コメディ
監督・脚本・製作 レイモンド・デ・フェリッタ
製作・出演 アンディ・ガルシア、ジュリア・マルグリーズ、スティーヴン・ストレイト、ドミニク・ガルシア・ロリド、アラン・アーキン
スタッフ・キャスト
監督・脚本・製作は(疑惑の幻影)のレイモンド・デ・フェリッタ。
出演は(ゴッドファーザー3)、(オーシャンズ11)シリーズの名優アンディ・ガルシア。
共演にテレビシリーズ(ER緊急救命室)シリーズのジュリア・マルグリーズ、(紀元前1万年)などのスティーヴン・ストレイトなど。
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