おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
(ファイナルデスティネーション)の脚本家が初監督した、新しい死の連鎖を描いたサスペンスホラー作品!!と言いつつ、そんなに連鎖しません。
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、(ファイナルデスティネーション)のように死の連鎖が人々を襲うホラー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
強盗事件で父親を亡くしトラウマを抱えるケイトリンは、ある日、公園をジョギング中に見知らぬ男性が襲われる暴行事件に遭遇する。
ケイトリンを含め、その場に偶然居合わせた誰もがその被害者男性を救う行動を起こせず、後日、ニュースでその被害者男性が亡くなったことを知る。
そして、その夜よりケイトリンの周りでは不思議なことが起き始め、暴行現場に居た者たちが次々に不審死を遂げ始めるのだった!?
人気ホラーシリーズ(ファイナルデスティネーション)や(ルール6)、リメイクの(デイ・オブ・ザ・デッド)等の脚本家、
ジェフリー・レディックが脚本と初監督に挑戦した、(ファイナルディティネーション)っぽい死の連鎖を描いたサスペンスホラー作品です。
とは言いつつ、ある出来事を中心に関係者が死を遂げていく、という基本ラインこそ似てはいますが、死という超自然的な漠然とした恐怖が多くの人を襲う、
というより、主人公が一人で超自然的な出来事だと解釈して周りの恐怖感を煽っている、という感じで、
それに回りの人が振り回される、という流れになっていきます。
ただ、取り上げているテーマは意外と今日的で重く、街で重大な事故や事件が起こっても、その現場に居合わせた人たちが、
スマホで撮影することはあっても、事件や事故に遭遇した人たちを助けようとはしない、という問題を中心に添えたストーリーとなっています。
物語は、以前に強盗殺人に合い、自身も死線を彷徨い、父親はそのまま亡くなってしまった女性で、一度命を落としましたが、
奇跡的に蘇生し、なんとか一命をとりとめた過去を持っています。
そんな女性がある日の朝、公園をジョギングしているとすれ違った男性が、突然現れた別の男に殴打されます。
その後も殴打は続き、スマホで撮影する者、助けようとするけれども同伴者に静止される者、過去のトラウマが原因で身体がすくんでしまい、動けなかった者、
など、結局誰の助けも受けることなく、そのまま被害者は病院で死亡してしまいます。
で、その後その事件の目撃者たちが、特定され、世間にさらされることになり、逆に卑怯者として非難を浴びていく、
というテーマ的には現代社会の闇を描いたような題材となっています。
ただ、そのテーマを強く言いたくてしょうがないようで、やたらと現実の映像なども含めながら傍観者は悪、という方向に猛進していき、
しかも、そこに(ファイナルデスティネーション)のように関係者が次々に死を遂げていく、という死の連鎖サスペンスも加わっていき
さらに主人公の過去のトラウマからくる妄想なども加わまり、全ての事件には27という数字が絡んでいる、
とか、幻聴とかが聞こえ始め、ごった煮的なびっくりホラーめいた展開になっていきます。
いろいろな要素が絡んできつつ、事件を調べる刑事と何度もやり取りする事になりますが、犯人を現実的な調査で追う、という描写よりも、
主人公の超自然的な妄想方面の手がかりを刑事がしょうがなく調べる、という展開になっていきます。
で、超自然的な方向に散々進みながら、後半ある意味驚愕の展開になっていくのですが、それをやってしまうと、
今までの伏線や超自然的な引きが、全て意味がなくなってしまうようなクライマックスへと突入してしまいます。
正直、本当に(ファイナルデスティネーション)の脚本家?と疑ってしまうような落ちです。
ただ、物語展開自体は、非常にアップテンポでまるでアクション映画を観ているように次々とカットが切り替わり、
リズム良く進んではいきますので、それなりに見やすい作品にはなっています。
ですので雰囲気重視で鑑賞すれば、ちょっとした(ファイナルデスティネーション)感は味わえる作品とはなっていますので、ホラー好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
それにしても日本版DVDジャケットのセンス、、、、。
作品情報
2020年製作 アメリカ製作 ホラー
監督・脚本 ジェフリー・レディック
出演 コートニー・ベル、ウィル・スタウト、スカイラー・ハート、ジェレミー・S・ホルム
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