お薦め度 ★★★★★★☆☆☆☆
死後の世界を信じるアメリカ、フランス、イギリスのそれぞれの人物の運命が交差するとき、永遠の奇蹟が生まれる
2010製作 ドラマ
監督・製作・音楽 クリント・イーストウッド 製作総指揮 スティーブン・スピルバーグ、フランク・マーシャル
出演 マット・デイモン、セシル・ドゥ・フランス
監督・製作・音楽は常に一線で活躍し続けるクリント・イーストウッド。製作総指揮はスティーブン・スピルバーグ。出演はこちらも常に主演作の続くマット・デイモンと(スパニッシュ・アパートメント)、(ある秘密)などのベルギー人女優セシル・ドゥ・フランスが共演している。
あらすじ
アメリカの工場で働く肉体労働者ジョージ(マット・デイモン)は死後の世界と特別なつながりを持っていた。フランスのジャーナリスト、マリー(セシル・ドゥ・フランス)は壮絶な臨死体験を経験した事でそれまでの生活とは向き合えなくなっていた。そしてロンドンの少年マーカスは大事な人を突然事故で無くし、心を閉ざすようになっていた。それぞれがそれぞれの状況で死に関わり、死後の世界を信じ、真実を追求していく過程でお互いの運命が交差したとき永遠に変わることのない結果へと導かれていく、、。
感想
事前の知識はマット・デイモン主演のクリント・イーストウッド監督作品という事だけで鑑賞しましたが、思っていた以上に物語に引き込まれました。実際マット・デイモンは主役というより登場人物の一人という感じなのですが、主要登場人物3人がそれぞれの物語で死後の世界を追求する物語を進めてやがて交差するのですが、この引っ張り方が凄く上手く、ずっと興味が途切れませんでした。また、終始暗い陰の指す画面が多いですが、それぞれの人生が再生していくような希望のある物語なのでラストは希望に満ちたシーンとなっており中盤までの暗さとの対比で非常にジーンと余韻の残るラストとなっていました。マット・デイモンが霊能者の役で死後の世界が見えて霊と会話ができるという役柄なのでジャンルとしてはSFに近いかもしれませんが、あくまでリアルに落ち着いたトーンで撮影されていますので、人間ドラマとして鑑賞すれば非常に良くできた作品だと思います。