お薦め度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
チャールズ・バンド率いるフルムーンピクチャーズ製作(パペットマスター)シリーズの最新作は、原点に戻ってリメイク的な展開の殺人トイの活躍を描いた新しいシリーズの第一章的作品!!
作品紹介
2019年10月11日公開
今回ご紹介するのは、チャールズ・バンド率いるエンパイアフルムーンピクチャーズが製作した人気ホラーシリーズの最新作です。
それでは、まずはあらすじから、
ナチス所属の科学者アンドレ・トゥーロン(ウド・キアー)は兵器として活用するために殺人人形を作り出した。
しかし、制御不能となった殺人人形たちは1989年、大量殺戮事件を起こし、その後トゥーロンとともに姿をくらませる。
そして現在、トゥーロンの事件はその後有名になり、事件への恐怖も風化、トゥーロン事件の舞台となった建物へのツアーまで催されていた。
しかし、そのツアーに訪れた人々に、恐怖の殺人人形たちが再び襲い掛かる!?
(死霊のしたたり)など名作ホラー作品を多数製作してきたエンパイアピクチャーズ改め、フルムーンピクチャーズ製作の人気B級ホラーシリーズの恐らく12作目の作品です。
恐らく、というのはシリーズナンバーの入っていないシリーズ番外編的な作品も何作かありますので、本作の前作に11作目という番号が入っていたので、
その後に製作された本作は正当なシリーズの12番目というとらえ方で良いのではないでしょうか。
という事で1989年の一作目から本作製作時で30年も続いている一部の人には人気のシリーズとなっています。
内容的には当時公開直後で大人気だった(チャイルドプレイ)にあやかった殺人人形に人間が襲われる物語ですが、
本シリーズはその個性的なパペットたちの種類が豊富で、それぞれの特性をいかしたバリエーションに富んだ殺し方に主眼がおかれている点が特徴となっています。
本作に登場するパペットたちのフィギュアなんかも結構人気で、シリーズで多数リリーズされています。
この辺のB級ファン向けの販売戦略は結構前向きに展開されていて、他のフルムーンピクチャーズ作品に登場するモンスターなども自社のフルムーントイズレーベルで続々と商品化されていますので、
こちらも一部の人の間では人気商品となっています。
そんなフルムーンピクチャーズ製作の本作ですが、本作は共同製作としてホラー雑誌【ファンゴリア】誌が製作に加わっていますので、今までの作品以上にグロ描写がきつめになっています。
ストーリーは結構そっちのけで、グロを優先した、といった感じなのですが、フルムーンピクチャーズ作品は基本的にその手作り感満載の絶妙なチープさ、が売りでもありますので、
グロとチープのバランスが絶妙にブレンドされていて、B級ホラーファンの方は必見のシーンの連続となっています。
キャスト陣もゲスト的な出演のウド・キアーを筆頭にしっかりとした演技のできるキャストが揃っていますので、(アサイラム社)製作の素人レベルの作品ではなく、
しっかりと作品世界を楽しめる作品となっています。
少し残念なのは、続編への期待を含めたラスト、というのはホラー作品ではあるあるですが、本作のラストは流石に続編への含み、というより物語が最後まで描かれていないレベルの終わり方ですので、
もう少し本作だけで一旦決着は付けて欲しかったとこですが、どうでしょうか。
一応、リブート的な扱いのようですが、本作でも1989年から物語は始まっていますので、過去の物語を新たに描き直した別次元の続編、というとらえ方もできそうです。
そうなってくると、もう一度シリーズを見直したいところですが、シリーズ前半はDVD化されておらず、
中古でVHSを購入しようにも結構な高額となっていますので、ちょっとハードルは高いですね、、、。
というか近年製作されたシリーズはほとんど日本に輸入さえされていないので、どちらにしても前作見直しは厳しい状況です。
という事で、シリーズ見直しは厳しそうですが、本作は何故か劇場公開までされてしっかり商品化と配信までされていますので、
ホラー好きの方など機会がありましたら、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
その絶妙なチープ感が心地よいですよ。
あと、多分劇中で流れている音楽も聞き覚えがありましたので、シリーズで統一されているテーマ曲だと思われます。
作品情報
2018年製作 イギリス・アメリカ製作 ホラーコメディ
監督 トミー・ビクルンド、ソニー・ラグーナ
出演 ジェニー・ペリサー、ネルソン・フランクリン、シャーリン・イー
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