ハロウィン THE END (HALLOWEEN ENDS)111分

投稿者: | 2023年4月21日

おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆

2018年に大復活を果たした名作ホラー映画の3部作の最終章、、、、ながらも、前作から4年後を舞台にした事で、色々とリセットされてしまった仕切り直しの完結編!!

作品紹介

2023年4月14日公開

今回ご紹介する作品は、(ハロウィン)新シリーズの最終章となる完結編です。

それでは、まずはあらすじから、

マイケル・マイヤーズがハドンフィールドの街で繰り広げた惨劇から4年が経過し、ローリーとアリソンは平穏な生活を送っていた。

そんなある日、ハロウィンの日に暗い過去を持つ青年コーリーが姿を消していたマイケルと遭遇する事で、新たな惨劇が幕を開けるのだった!?

いよいよ44年間継承されてきた戦いに終止符が打たれるシリーズ最終章です。

長く継続されてきたシリーズではありますが、途中リメイクや、一作目の主人公だったローリーの物語とは別方向にシリーズが継続されてきましたので、

2018年以降の新シリーズは、2作目以降は無かったものとして、続編の物語を新たに描き直す、という大胆な設定で、

直接の続編として再びローリーと殺人鬼マイケルの戦いが描かれました。

そこでは、ローリーは周りから孤立し、娘や孫からも煙たがられ、変人扱いされながらも、自宅を要塞化し、

マイケルが再び戻って来ると信じて日々戦いの訓練を自分にも娘にも施していた、という壮絶な空白を連想させる設定で、

散々変人扱いしてきた娘も、最後には結局マイケルに襲撃され、母親の訓練のおかげでマイケルを撃退することができる、

というクライマックスが非常にスカッとする、街に待った正統続編、という感じで、勿論大ヒットしました。

で続く2作目(ハロウィンkills)(詳しくはこちら)は、前作の直後をそのまま直結して描きながら、旧シリーズで活躍した登場人物も再登場し、

そこに新た登場人物も描きつつ、病院を舞台に1作目で仕留めたと思っていたマイケルのさらなる復活を描き、

今度は街中の住民が協力してマイケルに戦いを挑む、というハドンフィールドの街全体が戦いの場を化す、という明らかなスケールアップを前作の勢いそのままに描く、

というどちらかと言うと恐怖というより(エイリアン2)のようなアクションホラー作品としての色合いの濃い作品となっていました。

で、勿論仕留めたと思っていたマイケルはまたしても復活し、いよいよ本作で全ての物語に終止符が撃たれる事になります。

で、本作を鑑賞して個人的に感じた作品へのイメージを他のシリーズ作品で例えるなら、、、

スピード2)、昔のシリーズの方の(ハロウィン3)、ロブ・ゾンビ監督版の(ハロウィン2)、(ミミック2)、(マスク2)、(Mr.ダマー2

ハウリング2)、(大脱出2)、(奪還2.0)、(ダイハードラストデイ)(ランボーラストブラッド)(マトリックスレザレクション)etc、、、、

要するに、『あれっ?そっち?、、、

という感じの本筋からはちょっと違う道を進んでしまう続編となっています。

他の『あれっ?』作品は、主演が不在ながらも、相棒役で登場していたキャラクターが主役に昇格したり、

全然違うキャストによって似た様な、別の物語が継続されていったり、という感じで、前作と同じ条件が揃わなくても、

続編製作を望む製作会社は前作の威光が冷めないうちに続編を製作したいという思惑が先行して、結果的にファンもううむ、、と唸るような続編が登場する、というパターンが多いようで、

ファンとしてはお気に入りの作品の主人公や、世界観にまた触れられる、という事で、絶対見たくはなりますが、正直、その感じなら観なかった方が、、、、という作品もやはり存在します。

中には、(ワイルドスピード)シリーズのように、3作目ぐらいで気分転換にアジア編等を製作してみたら、

急失速するものの、後のシリーズで挽回し、1作目とは全然違う内容の世界観としてブレブレにブレながらも、

大人気作品として様変わりしていく、というような奇跡の盛り返しがあったり、

ボーダーライン)シリーズのように、2作目では、一作目の主役も不在で、監督まで交代しているのに、

全く同じテンションで、しかも1作目以上の新たな緊張感を描く秀作になっていたり、

という感じで、監督や出演者が変更されていても、新たな魅力を放つ続編シリーズも沢山存在します。

そういった様々なシリーズ作品の中で、本作を最終章とするシリーズは、前二作までは連続した一夜の物語で、言い換えると一つの惨劇を前編・後編に分けて描いたような内容となっていました。

勿論、連続した物語なので、前作のキャストは再集結、スタッフも再集結でそのまま続けて鑑賞しても全く違和感が無いぐらいに同じイメージの作品として統一されていました。

で、同スタッフ・キャストが再び集結した本作はどうなるのか?という事ですが、これが始まっていきなり、悪夢の惨劇の夜から4年間の時間が経過する、という変化球から開幕とります。

いきなりのリセットです。

マイケルも姿を消して4年が経過し、ローリーは髪を切って衣装も以前のようなジーンズというスポーティな服装ではなく、

ゆったりした淡い色のスカート、というあの(ターミネーター)のサラ・コナーのようなイメージだったローリーとはまるで別人のようなイメージで登場します。

生き残った孫のアリソンも個人経営の病院に勤めているようで、穏やかな日々を送っています。

2作連続で物語が続いた3部作の完結編の冒頭で、それまでの流れを一旦全てリセットしてからリスタートという、ある意味まさかの展開からスタートします。

カイル・リチャーズも再登場

監督のインタビューによると当初は3部作が全部一夜の出来事という設定のパターンも検討していたそうですが、

そうすると1作目で傷を負って入院中のローリーがずっとベッドに居ないといけなくなるので、

コミュニティの視点から事件を描く、

という方向性に変更した、という事のようです。

コロナ等色々あったので、観客が生きる社会に繋がるようなストーリーを描く、という視点で物語を作っていった、という事のようです。

こんなところにもコロナの影響が、、、。

※↓ここからは物語展開に触れていますので、鑑賞を楽しみにされている方はご注意下さい↓※

で、コロナの影響なのかどうかは分かりませんが、新しく、本編の主人公とも言えるキャラクターが登場します。

マイケルの惨劇とは違うハロウィンの日にある事件を起こしてしまった事で、マイケルのように街の住民から疎まれている青年コリーが登場します。

本作の冒頭は、このコリーの惨劇から物語が始まりますので、下手すると主人公ぐらいの扱いで、それまでの物語に一切登場しなかった新キャラクターの物語が描かれます。

で、なんだかんだと住民から蔑まれますが、実はローリーも街の住民から、『お前が騒いでサイコパスを煽ったせいで街が惨劇に見舞われた』と悪人扱いまでされています。

2作目でも、若干そういう扱いを受けている描写がありましたが、2作目では変人で近寄りがたい、という存在だったのが、

本作では、完全に蔑まれ、攻められている、という扱いになってしまっています。

さらに、孫のアリソンも同じように街の住民とはちょっとなじめない、というような居場所の無い存在としてちょっとした村八分的な扱いを受けています。

そんなアリソンとコリーが出会って、恋が芽生えます。

で、それを祝福していたローリーも、だんだんとコリーの目の奥に宿る邪悪な存在に気付き、、、

という感じで最終対決へと突入していきます。

という事で、この若者二人の恋の描写が結構長めに丁寧に描かれていきますので、下手するとラブストーリー?と思ってしまうぐらいに、

マイケル放ったらかしで、村八分カップルの恋のシーソーゲームが描かれていきます。

勿論マイケル・マイヤーズも登場し、ローリーと最後の戦いを繰り広げますが、若手カップルの物語が非常に丁寧に、長く描かれますので、

もう、【ハロウィン ラブストーリー篇】と言ってしまっても良いぐらいに、殺人鬼が残酷の限りを尽くすスラッシャー映画とは、異質の流れを進む作品となっています。

一応、ローリーとウィル・パットンとの淡い恋も描かれますので、そちらが掘り下げられるのなら、また違った感じ方もできたと思うのですが、、、。

それにしても、44年間一度も登場しなかったキャラクターの恋を、シリーズ最終作で大々的に描く、というのも、なかなかの決断ではないでしょうか。

という事で、個人的には、想像していたような流れの物語とは違う内容でしたが、44年間続いたローリーとマイケルの堂々の決着が描かれる、

それまでのシリーズを鑑賞しているファンとしては見逃せない作品となっていますので、機会がありましたら、ご鑑賞ください。

作品情報

2022年製作 アメリカ製作 ホラー

監督・脚本・製作総指揮 デビッド・ゴードン・グリーン

出演 ジェイミー・リー・カーティス、アンディ・マティチャック、ジェームズ・ジュード・コートニー、ウィル・パットン

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ハロウィン THE END (HALLOWEEN ENDS)111分」への2件のフィードバック

  1. S原

    これは、、、、なんというか、、、、面白くなさそうですね(苦笑)
    いやーダメな続編映画の定型的なパターンじゃないですか。まあ、こうやって紹介してもらえると、「これは観なくても良いかな・・・」と思えるので助かりますけどね。

    今回は、映画の紹介部分も楽しかったのですが、続編の例えで(スピード2)、昔のシリーズの方の(ハロウィン3)、ロブ・ゾンビ監督版の(ハロウィン2)、(ミミック2)、(マスク2)、(Mr.ダマー2)(ハウリング2)、(大脱出2)、(奪還2.0)、(ダイハードラストデイ)(ランボーラストブラッド)(マトリックスレザレクション)etc、、、、と延々と続くのに笑いました。というか、これ、まぁくさん、ほとんど観てますよね?? 

    個人的には、このラインナップに「ダイ・ハード4.0」「ポセイドンアドベンチャー2」「バックドラフト2」「ベスト・キッド4」「バトル・ロワイヤル2 鎮魂歌」あたりを追加したいところです。

    そして(まぁくさんのおかげで)思い出しましたよ、あの珍作「ハロウィン3」・・・あれは酷かったなあ(遠い空をみる)でも、たぶん中古DVDを見つけたら買ってしまうような気がします・・・

    というわけで、「あなたの知らないワゴンセールの世界」のS原でした。
    お互いに、珍作映画紹介を続けましょう~!

    返信
    1. まぁく 投稿作成者

      S原さん、いつもありがとうございます!
      続編にも色々ありますよね!数年後に製作されたにも関わらず同じテンションで、そのまま地続きのような作品もあれば、少々残念な作品もあったり、(エイリアン2)のように別ジャンルのようになっているのに、別な魅力を発揮していたり、(ソウ)シリーズのようにどんどんと深みが増していったり、(猿の惑星)のオリジナルシリーズのように、やればやる程、どんどん一作目の魅力が無くなっていったり、007シリーズのように終わらない事が魅力の作品に突然終わりが描かれたり、と色々ありますね!シリーズものはどんな作品でも通して観たくなりますが、個人的には某ヤングアダルト小説の映像化シリーズや、有名ファンタジー小説の映画化作品等、一つの作品を前編・後編に分けて小出しにする作品だけはちょっと挫折してしまいます、、、。
      それでは、これからも、お互いB級作品の映画紹介頑張りましょう!

      返信

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