お薦め度 ★★★★★★★☆☆☆
些細な事で追いかけまわす正体不明のサイコタクシー運転手の謎に驚愕必至!まさに、そう来るかムービー!お薦めです。
作品紹介
2016年1月19日公開
今回ご紹介するのは、正体不明の謎の車に追いかけ回されたあげくに、予想外のラストに突入する捻りの効いたアクションサスペンス作品です。
それでは、まずはあらすじから、
パリで久にぶりに再会したクリス(ジョナサン・ハワード)とリュック(ジョナサン・ドマルジェ)は深夜のパーティに向かおうと通りがかったタクシーに乗車し会場へと向かった。
現地に到着した二人は調子に乗りタクシーの料金を踏み倒して逃走してしまう。
しかし上手く逃げ切ったと思った二人にタクシーのエンジン音が近づいていた、、。
中盤までは、正体の分からない謎のトラック運転手に追い掛け回されるスピルバーグの名作(激突!)や夜通し一つの事件解決に駆け回る(眠れぬ夜のために)系の秀作サスペンスといった趣で、
製作予算の少なさを夜間の撮影などでカバーし逆にそのシチュエーションを生かした、やる気のある少数精鋭で撮影されたこじんまりとした秀作サスペンスアクションという感じでした。
なかなかの手ごたえです。
ここまではDVDジャケットのイメージなどで予想通りではありますがなかなか引き込まれる展開が楽しい内容でした。
しかし、後半になりこの監督のセンス(多分作品のスケールが小さめなのでメジャーな作品より監督の意見が大きいと思われますので、もろに監督の意向が作品内容と比例しているのではないかと思います)が光る変化球的な展開にびっくりしてしまいました。
まさか、そう来るとは、、。
内容については楽しみがなくなってしまうのでネタバレは避けますが、
今までなぜこの友人二人は微妙な関係で、なぜ元カノと別れる事になったのか、なぜフラッシュバックのような炎のシーンが入るのか、
など少しづつ疑問に思える要素を散りばめつつ、調子に乗ってタクシー料金を踏み倒したことでキレた(という直接的な描写はないですが)タクシー運転手に夜通し追い掛け回される、
というシンプルなプロットながらグイグイと展開させて後半になって、なぜの部分を過去の回想シーンとともに描きつつ、そのままタクシー運転手の正体も一挙に描くという剛速球変化球に圧倒されました。
このラストの展開は本当に急展開です。
最初に鑑賞したときにはラストの運転手の説明に入ったところではしばらく展開についていけず、今いったい何のことについて説明しているのか分からない状態が暫くあった後に少し巻き戻して、
「ん?待てよ、これは、そういう事か?」
と思いつつ、段々とその意味が解ってきて最終的にパズルのピースが全部ぴったりとはまります。
このようなシンプルなタイプの作品で意外性があってパズルのピースがはまる爽快感が味わえるとは思っていなかったのでこれは拾いものでした。
B級ですがお薦めです。
カーアクション好き、サスペンス好き、一風変わった作品好きの方に特にお勧めですので、きかいがありましたら、ご鑑賞ください。
作品情報
2015年 フランス製作 未体験ゾーンの映画たち2016にて上映 サスペンスアクション
監督 ジュリアン・セリ
出演 ジョナサン・ハワード、ジョナサン・ドマルジェ、ジェス・リアウディン
スタッフ・キャスト
監督はアクション映画にパルクールを取り入れた内容が絶賛された(YAMAKASIヤマカシ)のジュリアン・セリ。
出演はフランス民話の映画化の方の(美女と野獣)などに出演していたジョナサン・ドマルジュなどのフレッシュなキャストが揃っている。
またフランス出身の総合格闘技家ジェス・リアウディンも出演している。
その他のカーアクション作品
通勤・通学途中の親子の悲劇(タイムリミット見知らぬ影)はこちら
↓ランキングに参加しています。宜しければ下記をクリックお願い致します↓