お薦め度 ★★★★★★☆☆☆☆
名作ホラー40年ぶりの原作小説の映画化は、前作の原作と映像作品の設定の違いの良い部分を引き継いだ、どちらのファンにも納得のエスパー物語。
作品紹介
2019年11月29日公開
今回ご紹介するのは、スティーヴン・キング原作で(シャイニング)の続編でもあるサスペンスホラー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
かつて展望ホテルにとり憑かれた父親に殺されかけた経験を持つダン・トランス(ユアン・マクレガー)は、トラウマを抱えたまま孤独な人生を歩んでいた。
そんな苦悩の日々が続く中、ダンの周りでは児童連続失踪事件が起こっていた。
ある日、謎の少女アブラ(カイリー・カラン)から自分は児童連続失踪事件の目撃者だとメッセージが届く。
そう、アブラもダンと同じようにシャイニング【特別な力】を持つ能力者だったのだ。
そして、二人は協力して事件の謎を追い、運命の場所、展望ホテルへとたどり着くことになる。
前作(スタンリー・キューブリック監督作品)はどちらかというと隔離されたホテルで父親がいかに精神を病んでいくか?
というところがメインストーリーで、特にジャック・ニコルソンの鬼気迫る演技は映画史に残る名演技でした。
しかし、タイトルは(シャイニング)でしたがメインのはずの特別な力の話はあまりストーリーには絡んでいませんでした。
そこで、今回の続編は特別な力【シャイニング】のやり取りがメインストーリーとなっており、
キングの他の作品(ダークタワー等)で登場するような善と悪の対決が堪能できる作品となっています。
ちゃんと前作の続編でありながら、それを違う形を用いて表現していくのは、なかなか難しい事だと思いますので、すごく検討に検討を重ねたストーリーになっていると思います。
原作者のスティーヴン・キング自身が前作のスタンリー・キューブリック版を気に入ってないのはあまりに有名ですので、
原作、映像の両方とものファンもいる名作の続編という事で、相当なプレッシャーだったのではないかと思います。
という事で前作とはタイプの違う作品となっていますが、よりエンターテイメント性が強調されていて十分楽しめる作品でした。
主演のユアン・マクレガーのやさぐれ感も良く、心に傷を負い、酒に逃げて落ちるところまで落ちてしまった主人公が、
自身の特別な力によって再び希望を取り戻し再生してく役どころを見事に演じていました。
イケメンでキリっとした役より人間味のあるこういった役をもっと演じていって活躍して欲しいです。
という事で、本作は前作とは物語展開は少し違いますが、非常にエンターテイメントとして内容の濃いエスパー映画となっていますので、ご興味ある方はご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
2019年製作 アメリカ製作 ホラー
監督・脚本・編集 マイク・フラナガン 原作 スティーヴン・キング
出演 ユアン・マクレガー、レベッカ・ファーガソン、カイリー・カラン、クリフ・カーティス
スタッフ・キャスト
監督は(オキュラス怨霊鏡)、(ソムニア悪夢の少年)などホラー作品で定評のあるマイク・フラナガン。
出演は(トレイン・スポッティング)でブレイク以降も(プーと大人になった僕)、(ハーレイクインの華麗なる覚醒)など常に話題作への出演の続くユアン・マクレガー。
共演に(ミッションインポッシブルローグネイション)以降シリーズの顔となったイルサ役でお馴染みレベッカ・ファーガソン。
少女役で新星カイリー・カラン。