おすすめ度 ★★★★★☆☆☆☆☆
(ドライブアングリー)のパトリック・ルシェが監督した、封鎖された橋を舞台に展開されるちょっと懐かしい雰囲気漂う(ダイハード)型の孤軍奮闘アクション!!


作品紹介
2025年1月24日公開
今回ご紹介する作品は、パトリック・ルシェ監督による(ダイハード)型アクション作品です。
それでは、ますはあらすじから、
元陸軍特殊部隊員のエリックは、妹マデリンと映画館へ向かう途中の橋上で渋滞に遭うが、実はその橋は元傭兵のテロリストによって占拠されていて、
エリック達を含めたドライバー達全員が人質となってしまう。
そして、妹を脱出させることを第一に考えたエリックは、類まれなる戦闘能力を駆使し元傭兵軍団に戦いを挑む事を決意するのだった!?

監督は、(ドライブアングリー)や(ドラキュリア)等のパトリック・ルシェで、スピード感のあるアクションを演出しています。


主人公となる元軍人役で、(ビッグダディ)や(サラ、いつわりの祈り)等のディラン・スプラウスが登場し、意外と凛々しいアクションヒーローぶりを披露しています。



狙われる囚人役で、(ジュラシックワールド新たなる支配者)や(手遅れの過去)等のディーチェン・ラックマンが登場し、怪しい魅力を放っていきます。



ほぼテロリストな元傭兵軍団のリーダー役で、(フォール)(詳しくはこちら)や(スクリーム)(詳しくはこちら)等の
メイソン・グッディングが登場し、色々と全速力なリーダーを演じています。



で、主人公の妹役で、(YESデー ダメって言っちゃダメな日)や、ドラマシリーズ(Penelope)等のメーガン・ストットが登場し、気丈なキャラクターを演じています。



そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、元陸軍特殊部隊員で、ちょっとした任務中のトラウマも持つエリックが、
妹マデリンと一緒に車に乗って映画館へ向かうシーンから始まります。


その道中、仮免教習中のマデリンのために、車の運転を変わったりしているうちに、橋の上で渋滞に巻き込まれてしまい映画に遅れそうになってしまいますが、
ついに何らかの影響で、交通が完全にストップしてしまいます。

で、その渋滞の原因を作っているのが、まさかの国によって罪を着せられ使い捨てにされてしまった元傭兵軍団で、
国防総省に対して、自分達の無実を証明するための機密文書の公開と、捕らわれている仲間の釈放を要求するために強硬手段に訴えて、
橋の上で立ち往生している人々を人質に取って政府との交渉を開始します。



さらに、その政府への要求を、自分達の罪を証言しようとしている裏切り者で護送中の囚人、通称ドクター(ディーチェン・ラックマン)に声明文を読ませようと、
ドクターが護送車で護送されるタイミングを見計らって封鎖に踏み切った事が分かります。

しかも、その様子をSNSで配信し、自分達の正統性を世界に知らしめようとしていますので、自分達が置かれている状況をいち早く察知したエリックは、即行動に移ります。

武装して人質となったドライバー達を一通り拘束して回った元傭兵軍団の隙をついて、指の骨を一回外して入れ直すという、ランボー的な技で拘束を解いたエリックは、
本隊から離れた位置で監視していた傭兵に襲い掛かり、コンバットナイフを奪い取ってメッタ突きにして息の根を止めて、被っていた防弾効果のある仮面を奪います。


で、なんとか妹を脱出させようと少しずつ本隊に近づいていくと、元傭兵軍団の一つの目的でもある囚人ドクターの護送車へと行きつき、元傭兵軍団の目的と現在の状況を確認します。


で、過去の任務中に少女を守り切れなかったトラウマがフラッシュバックする中、妹の命を最優先に考え脱出しようと行動を開始し、
なんとか脱出の糸口を掴む事に成功はします。


そかし、そのまま自分だけを脱出させようとする兄にマデリンが
『今、あの人たちを見捨てしまったら、今後エリックは二度と立ち直れなくなってしまうよ。』
と声をかけた事で、エリックはかつて特殊部隊で活躍していた自分を取り戻し、再び元傭兵軍団へと立ち向かっていく、、、、、、、、、、、というのが、大体の大筋となっています。

(ドラキュリアン)等のホラー映画のイメージの強いパトリック・ルシェ監督による(ダイハード)型のアクション作品です。
非常にシンプルなストーリーで、開始数分で、どういう内容の作品か理解できてしまうような、懐かしい香りのする作品で、
善人で実は強い設定の主人公は、負ける要素がほとんど無くヒーローとして活躍しますし、悪党は、なんだかんだと結局非道な悪人です。


この主人公を演じるディラン・スプラウスは、アクションヒーローのイメージがありませんので、大人しそうな雰囲気ながらも実は凄腕、という意外性が本作の面白みでもあるのですが、
悪党役のメイソン・グッディングは、意外性というよりも年齢的にも風貌的にも、作中で描かれているようなどえらい事をする悪人には見えず、
外見の足りなさを、勢いでカバーしている感じですが、乗り切れているようにはどうしても見えません。

一応、その勢いと犯行の理由も後半になって分かるのですが、それでも説得力は非常に薄いので、何故、人を守る職業のプロたちが、
例え国に使い捨てのように扱われたとしても、多くの市民の命を平気で奪いまくるような凶行に及ぶのか?がまるで掘り下げられませんので、
(ザ・ロック)のエド・ハリスような悲哀を感じさせる敵組織への感情移入も何もなく、結局単なるテロリストにしか見えない描かれ方が、
結構なテンポの楽しめるはずの作品世界を、若干薄っぺらくしてしまっているのが残念です。

薄いという意味では設定や悪党の描かれ方同様に主人公も薄味ではあるのですが、本作に関しては、その薄さが、
逆に多くの人質の中に混ざっていた名も無き凄腕兵士感を高めていますので、主人公に関してはキャスティングの意外性がしっかりと機能し、その活躍から目が離せなくなってしまいます。

という感じで、全体的には(橋の上のダイハード薄味版)という感じではあるのですが、狙われる囚人ドクター役で登場するディーチェン・ラックマンの、
一度見たら数年間は記憶から消え無さそうな独特の風貌が、メインで激突する二人をかき消す(薄味なので)ぐらいに個性的で、
悪人なのか善人なのか良く分からないけれども、とにかく気になって仕方がない

という他の人では代用が効かない存在感を放ちまくっていますので、もしかすると今後もっと有名作品で大活躍していきそうな期待感に溢れています。

本作でも、そこまで深掘りしたようなキャラクターの描かれ方ではありませんでしたので、色んな表情は見れませんでしたが、
違うジャンルの作品などで、その雄姿が観たくなる、なんとも言えない魅力を持った期待のニュースターぶりが光っています。

あと、光る繋がりで、これは作品内容とは関係ありませんが、本作残念ながら今現在でセル版のDVDリリースが無く、配信とレンタル専用のDVDしかリリースされていないのですが、
レンタル版のDVDソフトに関しては、何故か考えられないぐらいに無茶苦茶暗い彩度で収録されていて、ほとんど夜間が舞台の作品なので、
終始何をやっているのか判断できないシーンが多く、ある程度想像力を働かせないと理解できないぐらいの暗さとなっています。


配信版を確認はしていませんが、ネット上の予告編動画では、暗めながらもしっかりと判断できる彩度になっていましたので、
もしご鑑賞の予定があるようでしたら、配信版の方をお薦めします。

という事で、画面の暗さはさて置き、内容はしっかりと安心して楽しめるアクション作品となっていますので、
アクション映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。




作品情報
2024年製作 アメリカ製作 アクション
監督 パトリック・ルシェ
出演 ディラン・スプラウス、メイソン・グッディング、ディーチェン・ラックマン、メーガン・ストット


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