おすすめ度 ★★★★★★☆☆☆☆
人里離れた森をランニング中のナオミ・ワッツが、銃乱射事件が起こった高校に通う息子をスマホ一台で救い出そうと対処する(ソルト)のフィリップ・ノイス監督によるワンシチュエーションサスペンス!!
作品紹介
2023年5月12公開
今回ご紹介する作品は、ナオミ・ワッツが、スマホ一台で、事件に巻き込まれた息子を救うおうとするサスペンス作品です。
それでは、まずはあらすじから、
1年前に事故で夫を亡くしたエイミーは幼い娘と高校生の息子と共に、なんとか悲しみを乗り越えようと努力していた。
そんなある日、日課である人気のない森にランニングに出たエイミーは、その途中、スマホの知らせて、息子ノアの通う高校で、何者かによる銃乱射事件が発生している事実を知る。
そして、人里離れた場所にいるエイミーは、息子を救うため、スマホ一つで対処しながら、現地に向けて走り出す!?
人気の無い森をランニング中の女性が、遠く離れた息子をスマホで救おうとするサスペンス作品です。
監督は、アンジェリーナ・ジョリー主演の(ソルト)や(ボーンコレクター)、(パトリオットゲーム)等、
緊迫感満載のアクションやサスペンスを演出してきたフィリップ・ノイスで、本作のような規模の小さな作品でも、そのスリリングな演出力で、作品を盛り上げていきます。
主演は本作のプロデューサーも兼任で、(ザ・リング)や(キングコング)、(コンティニュー)(詳しくはこちら)(ルース・エドガー)(詳しくはこちら)等のナオミ・ワッツで
自分自身以外の人物がほとんど登場しない、手がかりの少ない物語を、緊迫感のある名演で一気に見せ切ります。
息子役は、テレビシリーズ版の(96時間)や、(Operation Christmas List)等のテレビ映画で活躍しているコルトン・ゴボで、
父親を失った悲しみに暮れる、ナイーブな年代の少年を好演しています。
という、少数精鋭な本作の物語の大筋自体はシンプルで、自宅から人里離れた山奥まで長距離ランニングに出た高校生の息子と幼い娘を持つ母親ナオミ・ワッツが、
ランニング中に、息子の通う高校で、銃乱射事件が発生している、という知らせを聞き、なんとかスマホ一つで状況を把握しつつ、
生徒の保護者の待機場所である公民館を目指す、という、ほぼワンシチュエーションのサスペンスとなっています。
ずっとナオミ・ワッツが、走っているのでアクションサスペンスっぽい感覚になりますが、アクションに関しては、
走る以外に悪党と戦ったり、断崖絶壁にぶら下がったり、というありがちな盛り上げはありませんので、
ひたすらパニックに対処するナオミ・ワッツを観続ける変則的なサスペンスアクションといった内容となっています。
ただ、ナオミ・ワッツの名演と監督(か撮影監督)の手腕で、走っているだけなのに、しっかりと緊迫感が煽られ、
主人公と同じように危機感と絶望感を次々と感じられるような演出になっています。
で、このシンプルな物語を掘り下げていく要素として、まずは、この銃撃事件から遡る事1年前に、この家族は大黒柱となる父親を突然の事故で亡くしているという事実があります。
その悲しみから家族3人ともに、まだ抜け出せている状態ではなく、ナオミ・ワッツも悲しみに塞ぎ、息子は調度思春期というナイーブな時期でもあり、
親子間の関係もギクシャクしている、といった状況で、上手くいかないままに、ナオミ・ワッツはランニングに出てしまって、家族は事件に遭遇してしまいます。
その日も、息子とちょっとした衝突があり、学校を休むと言い出し、それでも、学校に行くように即したまま、
ランニングに出ているので、ランニング中の今現在、息子が学校に登校しているのか分からないまま、学校で発生している銃乱射事件発生の知らせを聞く事になります。
ここから、様々な出来事が矢継ぎ早実に起こっていくのですが、本作はこの巻き起こる出来事と、それへの対処法が、
そのまま、作品の見所となっていますので、詳細は割愛させて頂きますが、少しづつ張った伏線を、上手く回収しつつ、
後半では、予想外の展開にもなったりしますので、事件の結末が描かれるクライマックスまで、ナオミ・ワッツと同じように一挙に駆け抜けるような内容となっています。
少々御都合主義な展開もありますが、そこはテンポの良い演出と、ずっと出ずっぱりでも間が持つナオミ・ワッツの魅力で乗り切ってしまえている、
臨場感のある作品となっていますので、サスペンス好きの方や、シチュエーションサスペンス好き、ナオミ・ワッツファンの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
上映時間の短い低予算作品でも、長けたスタッフ・キャストが集まれば秀作は出来上がる、という見本のような作品ですよ。
作品情報
2021年製作 アメリカ製作 サスペンスアクション
監督 フィリップ・ノイス 製作 ナオミ・ワッツ
出演 ナオミ・ワッツ、コルトン・ゴボ、シエラ・マルトビー、クリストファー・マラン
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