おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ジャン・クロード・ヴァンダムが、脚本・製作総指揮・主演した、くたびれた元インターポールの捜査官と韓国系・ロシア系マフィアとの戦いを描いた、最近ありがちな暗めでアクション少な目なハードボイルドっぽいアクションドラマ!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、ジャン・クロード・ヴァンダム主演のアクションドラマ作品です。
それでは、まずはあらすじから、
インターポールの捜査官ハッチは、コリアンマフィアの情報提供者エスターの警護任務に当たっていたが、
ロシアンマフィアとの抗争に巻き込まれ、エスターは帰らぬ人となってしまう。
その後、任務失敗を機にインターポールを辞職したハッチは、生前、エスターから息子のジェイデンの面倒を見てほしいと託されていたため、ジェイデンの世話を焼いていたが、
やがてその地域一帯で危険な麻薬取引が活発になり始めたため、ハッチはジェイデンを守るために独自の捜査を開始するのだった!?
監督は、(沈黙の鉄槌)(詳しくはこちら)や(ホットシート)(詳しくはこちら)等、かつての大スターを起用したB級作品ばかりを製作している
ジェイムズ・カレン・ブレザックで、本作でもかつてのビッグスターを起用したアクション少な目のドラマを演出しています。
主演と脚本、製作総指揮とマルチに活躍しているのは、(ネバーダイ)(詳しくはこちら)や、(ザ・バウンサー)(詳しくはこちら)等、
年齢を重ねても、もまだまだアクション作品に出演し続けているジャン・クロード・ヴァンダムで、
流石にアクションは少な目ですが、それでも格闘シーンやガンアクションもこなして、しっかりと見せ場を盛り上げています。
ヴァンダムの恋人となるヒロイン役には、(ターミネーター3)で鮮烈なデビューを飾り、その後(ブラッドレイン)等、
アクションヒロインとして活躍していたクリスタナ・ローケンが登場し、ヴァンダムをサポートしていきます。
主人公の元同僚のインターポールの捜査官役で、(ザ・バッグマン)や(ハウス・オブ・ザ・デッド2)等の
スティッキー・フィンガーズが登場し、ヴァンダムに捜査を依頼します。
断られますが、、。
また、ゲスト出演ではありますが、(レイジングサンダー)(詳しくはこちら)等のシンシア・ラスロックや、
本作が遺作となってしまった(ビバリーヒルズ青春白書)等のシャナン・ドハーティ等、意外と豪華キャストな作品となっています。
そんな、スタッフ・キャストが製作した本作の物語は、コリアンマフィアグループの頭の娘(大人)の警護任務に当たっていたインターポールの捜査官ジャン・クロード・ヴァンダムが、
ロシアンマフィアとの抗争等の危険な状況で、その警護対象の娘と深い仲となり、二人だけの信頼関係が生まれていき、
13歳の息子をコリアンマフィアの跡目継承争いから避けるためにヴァンダムに万が一の時の世話と託し、
結局マフィア同士の抗争の中で、警護対象が命を失ってしまう過去のシーンから始まります。
で、そこから三か月が経ち、任務失敗から辞職したヴァンダムは酒に溺れて、世捨て人のようになってしまっていますが、
愛する人に託された13歳の少年ジェイデンの世話(と言っても、せいぜい車で送り迎えする程度ですが)だけはきちんと果たし、
マフィア同士の抗争が日常茶飯事の危険な地域でも、無事日常生活が送れるように見守っています。
その関係で、コリアングループとは比較的親しい仲で、コリアンタウンの雑貨店等にもよく出入りし、雑貨店に寄せられた寄付等も、気さくに教会まで届けるような関係を続けていましたが、
ある日、コリアンマフィアの時期ボスと目される、その雑貨店店主の息子が、ジェイデンをマフィアソ組織に誘おうとしている所を、ヴァンダムが制止しますが、
母親の死に関する事件について、決して話そうとしないヴァンダムに反発心を持つジェイデンは、次第にヴァンダムを避けるようになっていきます。
そんな中、雑貨店にロシアンマフィアのチンピラが、ショバ代を巻き上げに現れたところを、偶然立ち寄っていたヴァンダムが返り討ちにした事で、状況は動き始めます。
実は、その地域では、麻薬の取引が近年になって急増し、事件が多発していたために、元同僚のインターポールであるスティッキー・フィンガーズに、
捜査の協力を依頼されるぐらいの状況になっていますが、ほぼ世捨て人のヴァンダムには興味が無く、協力要請にも無視を決め込んでいたのですが、
このままほっておくと、流石にジェイデンも麻薬の流通に関わってしまうと考えたヴァンダムは、独自に捜査を開始します。
隣人の気の良いドラッグディーラーに協力を(強引に)要請し、出回っているドラッグの流通経路を押さえにに行き、、、、、、、
始めた途端に、雑貨店の息子に行き当たり、暗がりで、組織員と格闘となります。
なんとか乗り切ったヴァンダムは、落ち着いて雑貨店息子と話をすると、最近ロシアンマフィアが、犯罪を多発させ、
土地代も値上げし、どんどん地域の治安が悪くなっているために、自分達の生活を守るために戦っている、という事で、
コリアンマフィアとは、一旦休戦し、ロシアンマフィアに標的を定めたタイミングで、ジェイデンが行方不明になり、
ついに本腰を上げたヴァンダムは、ロシアンマフィアに決死の戦いを挑む、、、、というのが、大体の大筋となっています。
ヴァンダムが、脚本と製作総指揮も担当した渾身の一作、、、、かどうかは、分かりませんが、近年似たような内容の作品が多いので、
恐らく、本作のような雰囲気の作品が、ヴァンダムのお好みなのだと思われます。
役柄や、世界観的には、既に一線を退いた男が、愛した人の忘れ形見のために、酒に溺れながらも命がけで悪党に戦いを挑む、
という、90年代のヴァンダムにはできなかった、いぶし銀設定の作品で、終始くたびれたような様子の主人公像が、今のヴァンダムに物凄くマッチしています。
完全な演技だったら名演技ですが、最近は、このくたびれた姿を見せる作品が多く、以前の様な爽やかな笑顔を振りまいているシーンは、
めっきり少なくなってしまいましたので、恐らく、深い演技というよりも、ある程度素に近いのではないでしょうか。
セガールのように、年齢を重ねるにつれて、どんどんとコワモテ感が増して行って、何もしなくても近寄りがたいオーラを出して、ガードしているような老い方もありますが、
ヴァンダムは、そういう感じではなく、くたびれ路線を隠すことなく全開となていますので、かつてのライバルも年齢を重ねると
同じ現役アクションスター(セガールはなんとなくリタイア気味ですが)でも、ここまで違うか?というぐらいに変化を遂げています。
ヴァンダムに関しては、恐らく(その男ヴァンダム)と(エクスペンダブルズ2)等で吹っ切れた部分もあるのではないでしょうか。
『俺は、老いているし、くたびれている。』
そんなヴァンダムの声が聞こえてきそうな作品となっています。
作品内容や、アクションの少なさは、既視感満載ですが、その中で、意外にアイデアもののシーンは、中盤で展開されるジェイデンや、ドラッグディーラー等、
守るべきものを車の中に残した状態で、素手で向かってきたマフィア相手に、ヴァンダムだけが車から降りて、
格闘して相手を倒していく様を、車外から撮影するのではなく、車内から目線だけで、格闘シーンを撮影する、
という、疑似POVのような演出で、車の周りをぐるぐるまわりながら、格闘で次々と相手を倒して行く、
という、意外に臨場感があり、しかも、かつてほどにはキレが無くなってしまったヴァンダムのアクションもなんとなく誤魔化せる、
という一石二鳥のアイデアものの格闘シーンとなっています。
正直、格闘アクションやガンアクションも一応ありますが、それほど目立つアクションはありませんので、このカー周りアクションは、本作の大きな見所の一つとなっています。
という事で、くたびれきっているヴァンダムを見続けるのは、ちょっと辛いですが、ヒロイン役としてまだまだ活躍できそうなクリスタナ・ローケンの魅力も光っていて、
シャナン・ドハーティの最後の雄姿や、シンシア・ラスロックの怖そうな看護師役等、見所もある作品となっていますので、
アクション映画好きの方や、ヴァンダムファンのカ等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
2024年製作 アメリカ製作 アクションドラマ
監督・脚本 ジェイムズ・カレン・ブレザック 製作総指揮・脚本 ジャン・クロード・ヴァンダム
出演 ジャン・クロード・ヴァンダム、クリスタナ・ローケン、エマーソン・ミン、スティッキー・フィンガーズ、スペンサー・ブレスリン、シンシア・ラスロック、シャナン・ドハーティ
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