タイムマシン2024(TIMESCAPE)80分

投稿者: | 2024年4月7日

おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆

偶然乗り込んでしまったタイムマシンに乗って6500万年前の地球にやって来た少年少女が、元の時代に戻るため大冒険を繰り広げる壮大なアドベンチャー!!

作品紹介

2024年3月15日公開

今回ご紹介する作品は、タイムマシンで6500万年前に到着してしまった少年少女が冒険を繰り広げるアドベンチャー作品です。

それでは、まずはあらすじから、

両親が事故で行方不明になった少年ジェイソンは、ある日近くの森にまばゆい光を目撃する。

現場まで行ってみると、謎のエイリアンらしき生物の襲撃を受け、逃げているうちに、そのエイリアンが乗って来た宇宙船に逃げ込んでしまう。

その中には、人間の少女ララも隠れていて、弾みで宇宙船を起動させてしまうが、宇宙船と思われたその機体は実はタイムマシンで、

二人を乗せたまま6500万年前の地球へとやってきてしまうのだった!?

監督・製作総指揮・脚本・編集とマルチにこなしているのは、アニメーション(BATTLE FOR TERRA)や、リュック・ベッソンプロデュースの短編集(ZERO UN)等のアリストメニス・ツルバで、

ファンタジックなCG多めのアドベンチャー世界を創造しています。

アリストメニス・ツルバ

主人公の少年役には、フレッシュなソフィアン・オレニウクが扮し、巻き込まれ型のアドベンチャーに出かける事になった少年を好演しています。

ソフィアン・オレニウク
ソフィアン・オレニウク

で、主人公と旅を共にする謎の少女役で、短編等で活躍しているローラ・ロスィニョル・アーツが登場し、主人公と名コンビぶりを発揮していきます。

ローラ・ロスィニョル・アーツ
ローラ・ロスィニョル・アーツ

そんなスタッフ・キャストで製作された本作の物語は、まずは、自家用飛行機を操縦中の陽気なおじさんが、謎の飛行物体(この時点ではUFO)と遭遇し、

危うく正面衝突するところをギリギリで避けながらも、制御を失ったまま急降下、一応パラシュートで脱出する、という事件が報道されるシーンから始まります。

で、そのニュースを見ていた近隣に住む少年ジェイソンは、2週間前に両親が事故で行方不明になったばかりで、

警察も2週間捜索を行ったけれども、結局発見できずに打ち切られてしまう、という諦めが早すぎる捜索の後、

両親が亡くなったと受け入れられないジェイソンが、叔父と暮らし始めて、叔父の手製の料理を不味い不味いと言った後に、

スネて自室に籠っていると、突然両親が行方不明になったキャンプ場方面に明るい光がさしたため、何故か両親が帰って来たと思ったジェイソンは、キャンプ場へと向かいます。

で、キャンプ場に到着すると、まばゆい光に照らされた航空機を脱出した陽気なおじさんらしき影が見え、

そのおじさんに近づくもう一つの影を発見します。

それがまさかのエイリアン(っぽい人影)で、驚いたジェイソンは、逃げ惑いますが、逃げている内に、たまたま逃げた先にエイリアンが乗って来た球体の宇宙船があり、

勢いでその中に逃げ込んでしまいます。

すると、中には、人間の少女ララも隠れていて、弾みで、発進ボタンを押してしまった二人の少年少女を乗せた宇宙船は起動し、

そのまま宇宙へ、、、、、

、、、、と思ったら、実はその宇宙船らしき飛行物体は、タイムマシンで、そのまま高速回転し(恐らくスーパーマンがやっていた地球を逆回転する方式だと思われます)、

6500万年前にタイムスケープしてしまいます。

で、6500万年前についてみると、タイムケープ自体に強力な電力を使ってしまったがために暫く動けない状態になり、

そうこうしているうちに恐竜に襲われ、その際に機体が破損してしまったので、修理するための原料となる銀を求めて数キロ先の山を目指す、というのが大筋となっています。

基本はファミリー向け、さらに80分という短い作品なために、非常にシンプルな内容で、登場人物も必要最小限、

主演の子役二人以外は、ほとんど物語には絡まない、という思い切った構成の作品となっています。

そうなってくると、(アサイラム)作品のような閉塞感漂う箱庭なんちゃって小冒険が描かれるのか?というとそうではなく、

監督が過去にCGアニメーション作品を製作している経験からか、CG表現がしっかりとしていて、自然を活かしたロケ撮影との融合もしっかりと表現されていますので、

低予算系の作品の割には、しっかりと冒険要素を感じられる作品となっています。

そこに結構迫力のあるBGMと、主演二人の元気な演技が重なって、ファミリー向けのアドベンチャー作品としては十分楽しめる内容となっています。

冒頭のエイリアンや、謎の少女ララの正体等は、予想通りではありますが、あくまでファミリー向け作品と考えると、

ツッコミどころというよりも、分かり易い謎がある事で、物語展開への興味も持続しますので、シンプルな物語の一つの見所として機能しています。

謎のエイリアンの正体は?
謎の少女の正体は?

惜しいのは、両親の事故についてや、その後の行方、優しく接してくれている叔父さんとの関係等、ドラマ部分に面白くなりそうな種はまかれているのに、

そういう部分は、放置されてしまいますので、そういう部分を、あと15分程延長して掘り下げていれば、

ハリウッドで製作されるようなファミリー向けながらも、大人も子供も幅広く楽しめるような冒険アドベンチャーになったと思うのですが、どうでしょうか。

叔父さんは、このビジュアルで一瞬しか登場しません、、、

という事で、まるでアサイラム作品のような邦題ですが、まともな内容の作品ではありますので、

SF映画好きの方や、冒険映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

2022年製作 カナダ製作 SFアクション

監督・製作総指揮・脚本・編集 アリストメニス・ツルバ

出演 ソフィアン・オレニウク、ローラ・ロスィニョル・アーツ、ナサニエル・アムラニアン、マイケル・ペロン

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