おすすめ度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
スクリーム正統続編シリーズ5作目は、最近のホラー映画シリーズのリメイク作品あるあるを盛り込んだオリジナルメンバー再登場の原点回帰スラッシャーホラー!!でもDVDスルー、、、
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、1996年に公開された伝説の第一作(スクリーム)から25年後を描いた正統続編最新作です。
それでは、まずはあらすじから、
高校生のタラ(ジェナ・オルテガ)が、ゴーストフェイスのマスクを被った人物に襲われた。
再びの惨劇の知らせを受けたデューイとゲイル、シドニーの3人は、かつての惨劇の舞台、ウッズボローに戻り、
新たな殺人鬼に戦いを挑む事を決意する!?
巨匠ウェス・クレイブンが監督した大ヒットシリーズの正統続編第5弾です。
ウェス・クレイブンは亡くなっていますので、シリーズ初の別監督によるシリーズ作品となっています。
本作は2022年1月に既にアメリカでは劇場公開され、興行収入1位を獲得するぐらいに大ヒットを記録してしますので、
いよいよ日本で満を持しての劇用公開、、、、かと思いきや、まさかまさかのDVDスルー、しかも配信はさらに先行して既に開始済み、という不遇の作品となっています。
流石にここまでの有名作品を劇場で公開しない、という製作配給元の決断に、今後の同ジャンルの作品の先行きも怪しくなってくる、
と思わざるを得ないぐらいの作品ではないでしょうか。
(パラノーマルアクティビティ7)等は、人気シリーズの最新作とはいえ、アメリカでも配信専用作品として製作されている作品なので、
劇場で公開されないのは分かりますが、
コロナ禍の影響を差し引いたとしても、ここまでの伝統的な人気のあるシリーズの最新作ですので、せめて単館での公開でも良いので映画館で上映して欲しかったところですね。
本作のような人気シリーズの最新作でしっかりとした続編でありながらもリブート的な要素も持つホラー作品は(ハロウィン)(詳しくはこちら)や(ハロウィンkills)(詳しくはこちら)、
そして(us)のジョーダン・ピールが製作した(キャンディマン)(詳しくはこちら)等、
ホラー作品の中でも一つの人気の流れがあり、本作はその伝説のホラーシリーズの最近の流行りのリメイク状況を敏感にストーリーに取り入れて、
リメイクあるあるとしてそのお約束の展開通りに殺人が起こっていく、というまさに新世代版(スクリーム)といった内容となっています。
お馴染みのメンバーが登場する人気シリーズの正統続編でありながら、新しいメンバーが活躍するリブート作品の要素も持ち、
また、ホラー映画のお約束をなぞりながらも、意外な展開でのサプライズも入れ、
さらにしっかりとオリジナルへのリスペクトも忘れない、という伝統的なホラーの面白さと今のホラー映画の流れを集約した秀作となっています。
物語は基本的には劇中での台詞にもありますが、フーダニットスラッシャーというジャンルの作品ですので、
『殺人鬼はだれだ?』という部分が一番メインで描写されていきます。
ですので、物語の詳細は割愛させていただきますが、勿論意外な展開が満載ですので、正直誰が犯人でもおかしくないぐらいに色々展開していきます。
その予想が付きそうで、結局全く予想通りにはいかない、というのが本作の売りともいえるのですが、本作はその犯人探しを混乱させるために(勿論オリジナルへのリスペクトの理由が一番だと思われますが)登場人物が結構大勢登場します。
ですので、もう、どんどんと犠牲者も増えていくのですが、ちょっとややこしくなっているのは、物語が進むにつれて、
主人公姉妹+姉の彼氏のグループと、妹の同級生グループと、後半からはオリジナルシリーズのメンバーも参戦してきますので、このレジェンドグループと
3つのグループの物語が同時進行していく事になります。
で、当たり前ですが、主人公姉妹グループがメインではありますので、その主人公の物語を描いている間は他のグループは登場しませんので、
割と長い間画面に登場しない時間が過ぎていきいます。
犠牲になるのは妹の同級生グループが一番人数が多く(本来はこの若手グループと姉妹のグループは同じグループなはずですが基本別行動)、
ホラーあるあるを語りまくる、というシリーズの重要な役割のあるキャラクターもいますので、もっと人となりを知りたいところですが、
登場人物が多すぎるために、そこまで深堀りされずに、前半に少しの登場と後半になってやっとパーティを開催してスラッシャー状態に入っていく、
という感じで、ほとんど犠牲になるためだけに登場する、という具合になってしまいます。
で、肝心の物語の主人公である姉妹ですが、姉の父親が実は1作目の事件の時の犯人で、(妹とは母親だけが同じ)
13歳のころに、その事実を知ってしまい、家を飛び出して以来、事件の舞台ウッズボローから遠ざかっていたけれども、
妹が殺人鬼に襲われ重体で入院しているので、急遽帰ってきた、という設定になっています。
再会当初は、自分を残して家を出た姉と妹の間で確執などもあったり、でそういった姉妹のドラマも物語展開の重要な要素として絡んできます。
で、そんな悲劇の姉妹が、新たな殺人鬼に対抗する手段としてアドバイスをもらうために、懐かしのオリジナルメンバーのデューイに連絡を取り、
デューイから、ゲイル、そしてオリジナルの主人公シドニーへと連絡がいく、という感じでそれぞれのキャラクターが集結していきます。
なかなかの燃える展開で、オリジナルや他のホラー作品に対するリスペクトも多く、楽しめる展開の作品ですが、
やはり色んな方面への要素を入れ込み過ぎているために登場人物が多く、後半犯人のネタばらしや殺人の動機が判明しますが、
そこに行く着くまでの細かい描写などがほとんど描かれていないために唐突感が凄く、また殺人の動機に関しても、
ううむ、、、という感じの動機でしたので、(ハロウィン)や(キャンディマン)ほどの、もしかしたらオリジナルに匹敵するぐらいに面白いかも!?
というほどの衝撃までは感じられないのが少し残念です。
あと、本作で、今までのシリーズでは絶対描かれる事が無かったような展開が描かれたりしますが、個人的にはそのシーンは描く必要が無かったのではないかと思います。
そういうシーンを描くのであれば過去の作品でウェス・クレイブン監督自身が映画いていたはずなので、ここまできて、
物語上特にどうしても必要とも思えないそのシーンを描く必要があるのか?と思うのですが、どうでしょうか。
という事で、ちょっと色んな要素の多い作品ですが、いつものようにホラー映画ネタのあるあるや、パロディは満載で、
(ハロウィン)や(フラットライナーズ)、(13日の金曜日)等のネタが矢継ぎ早に登場したりしてホラーファンの方でしたら必ず楽しめる要素が詰まっていますので、
オリジナルシリーズファンの方や、ホラー好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
因みにシリーズ第6作目も本作と同スタッフ・キャストで製作されるようです。
あと、オリジナルのビリー役、スキート・ウーリッジがまさかの1作目以来の再登場しているのも見逃せませんよ。
作品情報
2022年製作 アメリカ製作 ホラー
監督 マット・べティネッリ・オルビン
出演 ネーヴ・キャンベル、デヴィッド・アークェット、コートニー・コックス、メリッサ・バレラ、ジェナ・オルテガ
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