おすすめ度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
都市伝説となっている大空の魔物グレムリンとクロエ・グレース・モレッツが限定された航空機内で戦うモンスターアクション!!
作品紹介
2022年4月1日公開
今回ご紹介するのは、クロエ・グレース・モレッツが大空のグレムリンと戦うホラーアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
第2次世界大戦中の1943年、連合国空軍の女性大尉モード・ギャレット(クロエ・グレース・モレッツ)は、ある荷物をニュージーランドからサモアへと運ぶ、という極秘任務を遂行するために、
B17爆撃機に急遽盛り込むことになった。
急な任務で座席も確保できない状況で、やむを得ず機体下部の銃座に押し込められたモードは、そこで上空を飛び交う、謎の生物と遭遇することになるのだった!?
(キックアス)のヒットガールことクロエ・グレース・モレッツが再び戦う女性に扮したモンスターアクション作品です。
(キックアス)当時は12歳だつたクロエ・グレース・モレッツももう25歳という事で、本作は大人の女性としての役柄を演じた作品となっています。
扮するのは第二次世界大戦中のイギリス空軍に所属しているモード大尉役。
このモード大尉が上層部からある荷物をニュージーランドからサモアまで運ぶ、という極秘任務を急遽受けて、
男性ばかりのB17爆撃機に乗り込むところから物語は始まります。
あまりに急遽の搭乗なので、座る席もなく、どうしようもないので、機体下部にある狭い球体型の銃座に押し込められます。
で、扉を閉められた状態で離陸していく事になります。
この前半の状況説明と本編への導入が非常にテンポ良く、また監督のロザンヌ・リャンのBGMのセンスが素晴らしく、
70年代、80年代風のシンセっぽい音楽が、本作のB級感を非常に盛り上げていきます。
で、テンポ良く大空編へと突入していくのですが、この辺りから少し物語が停滞していしまいます。
基本的にはシチュエーションサスペンス的な要素を持った作品ですので、限定された空間内で主人公が様々な問題に対処していくのですが、
飛行機内には他の搭乗員もいます。
でも、このシチュエーションサスペンスの体裁をとっているので、他の乗組員は扉を隔てたところにいるものの、
ほとんど無線だけでのやり取りで、姿が映ることがありません。(前半と後半は映りますが)
ですので、物語の進行は全て無線での会話で進められていく事になります。
その限定された状況で、さらに本作は主人公が女性という事で、空軍という男性の権威が優先されるような状況の中での女性のエンパワーメントを描いた作品にもなっていますので、
搭乗早々に男性たちから下ネタを連発されます。
卑猥な用語も連発で、余計な事を言うとすぐにトラブルに発展してしまいそうな状況の中で、どうしても上司の命令を遂行しなければならなかったので、
やむを得ず任務を遂行している、という状況になっています。
そんな状況の中モード大尉は、男性搭乗員たちの会話を聞くことになるのですが、
主人公が動けないというシチュエーションですので、この聞くに堪えないような会話を聞き続ける事でしか時間の経過を表現できないので
割と長時間この会話シーンが続きます。
勿論、その間本題であるグレムリンが少しづつ姿を現していく事になるのですが、この酷い会話を聞きながら、たまにひょっこり姿が見切れる、
といったシーンが続いていきますので、結局は会話メインとなっています。
この本編中で一番長い(長いと感じてしまう)シーンによって心が折れてしまう方もいるかもしれません。
早く来い、グレムリンと。
で、段々とグレムリンは大胆になっていってやがて大バトル展開に突入していく、という流れになっていきます。
この飛行中の航空機の翼にモンスターがいるかもしれない、という物語で思い出されるのはテレビシリーズ(トワイライトゾーン)の傑作エピソード『二万フィートの戦慄』で、
その後ジョージ・ミラー監督によって(トワイライトゾーン超次元の体験)として劇場作品としてリメイクもされました。
それぐらいに大空の魔物グレムリンの都市伝説は有名なようで、原因不明の事故や計器の不具合は、このグレムリンの仕業だと囁かれる事もあるそうです。
で、いよいよそんな伝説の魔物と元ヒットガールがバトルを繰り広げていく事になるのですが、このバトル編に突入すると、
監督のB級趣味というか、細かいことは全部どこかにあえて置き忘れるかのような潔すぎる展開の連続になっていきます。
球体の銃座から外に出て、飛行中の機体の翼に素手でぶら下がったり、落ちそうになってもまさかの方法で助かったり、
などかなり漫画ちっくな活躍をしていきます。
流石にこの展開ですと主人公は絶対に死なない、という事も分かってきますので、少々の暴走は許容範囲になってくるので不思議です。
で、結構なトンデモ活躍ぶりの果てに最終的には伝説の魔物に女性がグーパンチで対抗できてしまう、というなかなかに振り切った展開へと突入していきます。
なかなかの無敵ぶりですが、ボーっと観ているとセガール作品との共通点を見出せてしまいそうなので、そこはぐっと抑えて期待の新星でありながらも、
類まれなるB級魂でスター映画を完成させたロザンヌ・リャン監督の今後の新作に期待を寄せたいですね。
という事で、完全なB級作品ですが、割と振り切った作品ですので、B級作品好きの方やモンスター映画好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
クロエ・グレース・モレッツの第二章の幕開け作品、といった感じの作品ですよ。
作品情報
2020年製作 ニュージーランド・アメリカ製作 モンスターアクション
監督 ロザンヌ・リャン
出演 クロエ・グレース・モレッツ、ニック・ロビンソン、ピューラ・コアレ、テイラー・ジョン・スミス
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